伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

無関心のちから

2008年09月05日 | Weblog
涼しい朝です。昨日夕方から“ぐっ”と気温がさがりました。
ふとんをかぶって寝るのにちょうどいい感じでした。
ここ茨城は昨年の暑さと比べるとずっと楽な夏でした。(私の感想)
このまま秋に入っていくのでしょうか。秋から冬を好む私にとっては
ありがたいところですが。

今日はくもり空です。今朝の新聞に「8月ゲリラ豪雨9回」という記事が
出ていました。ちなみに昨年は2回しか県内では確認されていないようです。
アメリカでは次々と超大型ハリケーンが上陸しそうだそうで、たいへんな騒ぎ
だそうです。アフリカやバングラディシュではひどい干ばつが起きていたり…。
すべてが地球温暖化のせいではないでしょうが、極端な気候により甚大な被害が出ています。
被害にあっている住民においては水と食糧の確保がむつかしいことでしょう。

第二次大戦中ポーランドのアウシュビッツ強制収容所において300万人を超える
ユダヤ人がガス室や強制労働、虐待によりナチスドイツ軍に殺されました。その中で生き残り、
後に収容所の過酷な日々を記録、出版したプレーモ・レーヴィはその著書『溺れるものと救われるもの』のなかで
「苦痛とは労苦もなしに、無から作り出せる唯一の力である。何も見ず、何も聞かず、何もしなければいいのだから」といっています。
無関心が多くの悲劇を生み、多くの命を奪う結果につながったのです。
私たちは何度も同じ過ちをくりかえしています。そこに気がつかずにいる人が大半でしょう。
今この時間に苦しんでいる人がいます。急に何かはできませんが、無関心でいるのか、共感共苦(コンパッション:他人の苦悩を想像する力)ができる人であるか、私たち一人一人の意識次第です。
無関心の重く強い力は誰でも簡単に作り出せるものなんですよね。
何もしなければいいんですから…。

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1 コメント

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何もしない (910)
2008-09-05 12:50:10
気持ちだけでなく身体も同じで、痛いから、辛いからと何もしないで動かさずにいるとどんどん動かなくなり、余計大変になります。色んな事に目を向けて、自分が出来る範囲での精一杯を日々実践できればと思います。「俺が俺が・・・」の"我"を捨てて。と教わった事があります。自分だけの想いでは苦痛に変わってしまうのでしょうね。意識次第で変えられる事は沢山ありますがそれに気づくのは少ないような気がします。仕事の合間に立ち止まり、考える時間を持つ余裕を持ちたいです。向上心を忘れずに・・・。
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