703 ~NAOMI’s Room~

「マルホランドドライブ」2001

「マルホランドドライブ」2001 米仏合作:デヴィッド・リンチ


これを初めて観たのは、年末かも。
相当書いてなかったからな。
けれど、昨日夜中に改めて観て書きたい衝動に駆られた。

最近では一番のヒット。
いや、ここ一年で。。。
いや、今までで。かもしれないな。

今でも思い出すと鳥肌がたつくらい、
奇妙であり、悲しくもあり、けれどウィットに富んでいる。

時系列が謎で、思考回路がおかしくなる感じ。
観ながら、混乱して良い意味でゾクゾクする感じ。
謎解きできたと思っても、つじつまが合うようで合わなくて、
頭が痛くなって100%は理解できない感じ。

そう、この感じ。この感覚。
ワクワクする。本当にこーゆう映画、心から大好き。

言葉では言い表せない、
感覚的な「感動」であり、感覚的な「理解」。
自分の人生までが、嘘か本当か解らなくなってしまうこの奇妙な感覚。


--------------


簡単に言ってしまえば、前半は主人公の夢。妄想。
そして、後半は、現実。

けれど、何の前ぶりも登場人物の紹介もなしに映画が始まると、
何も疑うことなしに、現実だと思ってしまう。


wikipediaの解説を抜粋すると、

「本作品には、直線的に進行するストーリーが存在しない。
現実のシーン、回想のシーン、空想のシーン、夢のシーン、
ストーリーに関わりのなさそうな第三者のシーンなどが
説明のないまま鏤められているような印象を与えがちである。
それが誰の「回想・空想・夢」なのか、果たして「現実のシーン」などあるのか
という疑問を通常観客は抱きがちである。」


確かにそうなのだけど、
こんな簡単に語ってしまえる作品じゃない。

何よりも「感覚」が魅力だと思うこの作品には
解説も感想もしっくりいかない。



けれど、確かに言えること。
この映画のおもしろいところの一つとして、
監督のユーモアセンスや、イタズラ心のようなものが映画の中に見え隠れしているところ。

これに、気付かないまま見終わる人もきっと多いと思う。
現に私も3回目くらいで気付いたから。

この映画をよくよく観ると、実は、明らかに連続しない不自然なカットがある点。

例えば、喫茶店で食事をするシーン。
机の上に食べ残しのベーコンエッグとコーヒーカップがのっている。
けれど、すぐ次のカットではベーコンエッグの皿はなくなり、
コーヒーカップは下向きの状態できれいに置かれている。

また、終盤あたり。家の中のソファでのシーン。
主人公がコーヒーを入れて、ソファの前のテーブルに確かに置いたのに、
次のカットでは、そのコーヒーがいつの間にかウイスキーか何かのお酒に変わっている。
一瞬の間に。

明らかに、つながらないカット。。。。。不自然。現実ではあり得ない。
すなわち、この瞬間のシーンは「夢」だという監督から視聴者へのサイン。
夢か現実か回想かを教示するリンチからのメッセージ。

まだまだあるけれど、未だに気付いていないカットもあると思う。
観れば観るほど新しい発見があるんだと思う。

こういったミステリアスな魅力と、
全体を通して描かれている繊細すぎる女性心理の魅力。

デヴィッド・リンチのシュールレアリズム、
ナオミ・ワッツと、ローラ・ハリングの演技。


もーう虜。


リンチの大ファンになった。
「ロスト・ハイウェイ」や「ツイン・ピークス」も必ず観る。

友達に教えてもらった「バタフライエフェクト」もこの感じ。必ず観る。




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