2017年10月31日(火) 宗教改革500年記念礼拝
場所:日本福音ルーテル長崎教会 / 長崎キリスト教協議会宗教改革5001周年合同記念礼拝
説教者 日本福音ルーテル事務局長 白川道生牧師
聖書 ローマ信徒への手紙1:16-17 ,4:13-25
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ここでのメッセージは、ルターの業績よりも、
ルターの心の在り方に焦点を合わせている。
ルターは大学で教えているカトリックの祭司であったが、
いかにして、心に平安が与えらるか、神に出会えるかが、彼の最大の課題であった。
「罪」を表すギリシャ語の「ハマルティア」とは、「的外れ」を意味しているが、
ルターもまた、真剣ではあったが、自らの進むべき方向がわからず、的外れでしかなかったのだ。
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そのルターに良き訪れ、即ち、神のめぐみ(イエス・キリスト)が近づかれたのだ。
神学者ルターは、ここで、全ては神から始まることを体験する。
神の義、神の正しさを、正しく受け入れた時、初めて得ることができた心の平安。
それは、ルターの福音の発見であった。
「義人は信仰によって生きる」(口語訳)という神の約束にある心の平安である。
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神の義とは、神の支配を意味するが、それは、キリストに於いて現わされた。
キリストに於いて現わされた神の義を正しく受け入れるところから全ては始まる。
神によって心の平安が支配する世界、それが信仰によって神の義に生きるということをルターは発見する。
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神が身代わりになっても選ばれた、宝の民。
この宝の民によって、神は神が約束されたことを実現していく。
自分が劣えていても、自分を見下さず、信仰を失わない生き方、
それは、この神の約束の中に平安があるからである。
それはまた、誰ができる人、できない人と、人に優劣を与えることもなく、
どのような人をも分け隔てせず受け入れる、
それが、神のご支配される、めぐみの世界である。
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