断捨離の一環で書籍も少しずつ処分
しています 先日から文庫本の選別
に入り 懐かしい本が出て来ました
有吉佐和子の「悪女について」です
一代で財をなし虚飾にまみれた美貌
の女性が謎の死を遂げ 27人の関わ
った人物が彼女について語るのです
各章一人ずつが明かしていく真の姿
語る人によって 天使 悪女 聖女
詐欺師 数々の顔が浮かびその実体
はと 夢中になって読み終えました
読後にドラマ化され 劇団四季所属
の影万里江主演で本の印象通りの演
技でした かそけき声で話すという
説明通りの 魅力的な話し方でした
浅利慶太の奥様だった時期もありま
したが 若くして亡くなり残念です
普通の人でも幾つかの顔は持ってい
るでしょう 或る人を優しいと評す
人と 別の人はとても恐いと嫌うの
でどちらが本当なのか不思議でした
私にとっては特に優しくも恐くもな
く 私はどうでもよい存在だったの
かもなと 少し可笑しくなりました
有吉佐和子は若い方には 有吉玉青
の御母堂との説明が分かり易いかも
当時は山崎豊子 宮尾登美子 曽野
綾子 三浦綾子等女流作家の作品を
読み耽り図書館通いしていましたが
時折文庫本を買うのも楽しみでした
*写真の文庫本「悪女について」*
1970年代に478頁の文庫で440円
現在の文庫本は平均価格800円です
書棚に200円の文庫本も有りました
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*庭の額紫陽花を一輪挿しに*
「この頃の 雨読晴読 額の花」
(鷹羽狩行)