曽野綾子の「幸福という名の不幸」の
中で 主人公と友人がサンドウィッチ
について 何故家のサンドウィッチは
お店の様に綺麗に切れないか 話題に
なります 主人公が家で作ると具材を
沢山挟むから 綺麗に切れないのでは
と結論づけると 友人はそれなら一生
綺麗に切れなくてもいいよと答えます
主人公は中産階級で豊かに育ち 友人
は その家庭環境に憧れているのです
憧れといっても 冷蔵庫に卵と牛乳が
沢山入っている暮らしをしたいという
小さな望み 昭和40年代に出版された
本ですが その当時でも本当に小さな
願い 今の人が聞いたら笑うでしょう
それ以来 サンドウィッチを作る度に
この場面を思い出します 幸い具材を
惜しむ事なく サンドウィッチを作る
事が出来て カットに苦労しています
卵やハム達が溢れるサンドウィッチを
幸福の象徴と感じた 二人の若い女性
物語は予想外に 主人公に辛い日々を
与えるのですが 最終章では「信じ難
い明日を信じて生きていこう」と決意
して終わります 人間誰しも信じ難い
明日を信じ生きていると 今なら断言
出来ます 食べ物の話が随所に出て来
るのも曽野綾子らしく 人生と食事が
巧く絡み合い 物語に彩りを添えます
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トンカツの残りと卵とハムと胡瓜で
昼食にサンドウィッチを作りました
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*ハブランサスを一輪挿しに挿しました*
ハブランサスはヒガンバナ科の花 高温乾燥
が続いた後 雨が降ると一斉に開花す
るので「レインリリー」とも呼ばれます