栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

第170回天皇賞回顧~歴史的な瞬発力

2024-10-31 12:14:02 | 血統予想

東京11R天皇賞
◎12.リバティアイランド
○14.レーベンスティール
▲10.ダノンベルーガ
△6.ソールオリエンス
×7.ドウデュース
今年の秋天は岩田親子が乗る奥村2騎の先行で口火。この並びだと父がハナで息子が番手か。いずれにしても札幌記念や毎日王冠同様、中だるみからの上がりのケイバに持ち込む腹だろう。
リバティアイランドは母ヤンキーローズがATCサイアーズプロデュースS(豪G1・芝1400m)などに勝ったマイラーだし、1800~2000の絶対スピードがナンバーワンと言うべき馬だ。ベストパフォーマンスを叩き出せる舞台でイクイノックスはいない。不動の◎。
レーベンスティールは見た目は父リアルスティール似だが、母父トウカイテイオーの独特の柔らかさを受け走りにしなりとバネがある。父は秋天でモーリスの2着だったが、こちらのほうが斬れは上だ。上がりのケイバのほうが斬れで差しやすいだろうし、この手の馬でルメールさんが差し損ねるとも考えにくい。相手一番手。
ダノンベルーガは母や母父が北米マイラーだし、これも長いところより1800~2000がいいだろう。フォトパや調教を見ると、ここにきてトモがパンとしてきたように映る。堀の5歳ハーツがついに本格化を迎えたかもしれない。
ソールオリエンスは宝塚を見てのとおり大箱のほうが差しやすい。東京で高速決着になってどうかという面はあるのだが、その点で勝ち時計が速くなりすぎないほうがいいだろう。
ドウデュースは東京より中山で狙いたい馬ではあるが、東京ならスローのほうがピッチで差せるので3着で拾った。

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例によってNETKEIBAの全頭解説から1~3着を

ドウデュース
ベイショアS(米G2・ダ7F)2着Much Betterやフラーレンの半弟。母ダストアンドダイヤモンズはギャラントブルームH(米G2・ダ6.5F)勝ち。母父VindicationはSeattle Slew直仔の北米2歳チャンピオン。リバティアイランドなどと同じトニービンとStrawberry Roadのニックス配合で、末脚の爆発力がとにかく秀逸。ダンシングブレーヴの近親だから一気に脚を使うレースで強いイメージで、昨年のように緩みなく流れて脚をタメられるか。(距離◎スピード◎底力◎コース○)



タスティエーラ
母パルティトゥーラはJRA3勝(芝1600)。母母フォルテピアノはサウンドアクシスの全妹でJRA3勝(ダ1200~1400)。カンパニーやトーセンジョーダンも同牝系。父サトノクラウンは宝塚記念などに勝ちトーセンローリエやウヴァロヴァイトを輩出。サトノクラウン×マンハッタンカフェだから重々しいが、母母がダ短距離で活躍したパワー型なのでバランスがとれている。立ち回りの巧さが最大のセールスポイントで、2000だと皐月賞のように渋ったほうが狙いやすい。(距離○スピード○底力◎コース○)



ホウオウビスケッツ
ホウオウユニコーンの半弟で、牝祖マンファスは名種牡馬キングカメハメハやG1サンタアニタダービーのThe Deputyなどを生んだ名繁殖。母ホウオウサブリナはそのマンファスのクロス3×2をもつ。父マインドユアビスケッツはドバイGシャヒーン連覇で、デルマソトガケやマルカラピッドなどの父。本馬は母父ルーラーシップの影響も強いパワー型中距離馬。毎日王冠はスローで逃げ惜敗も、上がり特化すぎてここにつながるかは微妙なところ。馬場が渋るのはプラス。(距離○スピード○底力◎コース○)



先々週から大阪~京都~滋賀~名古屋~東京とさまよい、菊はあの馬見の達人とご一緒して一日パドック&返し馬教室、東京ではあの名店に立ち寄ってナスキロ焼きを堪能、秋天は同伴したオーナーがタスティエーラ-ドウデュースの渾身ワイドで払い戻しがそびえ立ち、翌月曜は栗山求&生駒永観と笠シショーの家を訪問(会うのは久しぶりでしたが、のっけから笠雄二郎節全開で思ったよりお元気そうでした)、夜は定例のナスキロ会でいつものごとくMahmoud節全開







長期出張のしわ寄せでもうやることが山積みで、火曜に札幌に戻ってきてからも回顧を書く時間が全くとれないまま木曜になってしまいました m(_ _)m

そういやナスキロのオーナー(馬券名人としても知られる)も「秋天はタスティエーラから内枠へ流そうと思うんですよ」と言ってたのに、私はパドックをかぶりつきで見てもタスティエーラには全く食指が伸びなかったです(^ ^;)

あまり強くないと言われてきた4歳牡馬世代ですが、タスティエーラ、ソールオリエンス、ベラジオオペラの後先なんかをみても、好走ゾーンがあまり広くない個性派揃いという印象で、ドゥレッツァ、ルガル、オオバンブルマイ、デルマソトガケなんかもそうですよね

「ドウデュースが爆発するスローならば、タスティエーラがダービーみたいに好走する可能性は高いと思うんですよ」とワイドをブチ当てたオーナーは言ってたんですが、たしかにダービーと同じゾーンのレースになったのがタスティにとってはよかったのでしょう

公式発表によるとドウデュースの上がり3Fは10.94-10.56-10.98、このメンバーで究極の上がり3F特化のレースになったのに、直線の映像を見てもピッチの速さがドウデュース一頭だけまるで違っていて、脚の回転の速さで決められるレースではナンバーワンなのだ、ということを改めて証明した歴史的な瞬発力でした

そんなわけでアッサリ回顧で御免m(_ _)m ドウデュースの血統については下記の有馬回顧を読んでくださいということで、私はこの末脚爆発特化のレースぶりは“令和のダンシングブレーヴ”だろうという見立てですね

第68回有馬記念回顧~令和のダンシングブレーヴ、混戦を断つ捲り一閃
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/65fad83abef29fed52993bdbb09958cc

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日曜のボツ予想~京都外の馬

2024-10-27 09:07:52 | 血統予想

昨夜「一口馬主好配合ピック」YGG二次から1頭ピックしています

10/26フューチュリティトロフィーS(英G1・芝8F)は新進気鋭のToo Darn Hot産駒Hotazhell、Dar Re Mi≒Dashingのニアリークロス2×2がカッチョイイですやん





カシオペアはクイーンで◎にしたアルジーヌが出てきますが、ニホンピロキーフはマイラーズCで◎、母母がSecretariat≒Sir Gaylord3×5、自身は必殺のクリアアンバー≒Ambehaving5×5で、京都外の馬だと書いてきただけにこちらを◎としたいです



今日はこれから東京競馬場へ、コメントの書き込みや更新はあんまりできないと思いますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では天皇賞とペルセウスSと国立特別を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では天皇賞を予想していますのでよろしくお願いします


http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
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土曜のボツ予想~観に行きたかったが…

2024-10-26 10:09:31 | 血統予想

アロンズウッドもグロスビークもアルテミスSも見たかったんですが、やることが多くて土曜の競馬場行きは断念しました…
アロンズウッドはマイラーじゃないように見えるので、マイル戦でこんなにかぶっていいのかとも思いますがお手並み拝見

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではアルテミスSとスワンSと萩Sを、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではアルテミスSを予想していますので、今週もよろしくお願いします


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10/17~20の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2024-10-24 12:58:08 | 血統予想

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2023)』で栗山求が推奨したレッドルイナール(牡2歳)が土曜東京4Rの新馬戦(ダ1600m)を勝ち上がりました。

★東京サラブレッドクラブ
父ブリックスアンドモルタル
母ハッピーグラス(ディープインパクト)
牡 募集価格:3000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2022101438/
2023年の新馬戦が開幕して2週が経過し、ブリックスアンドモルタル産駒が3戦2勝と好調です。勝ち馬の1頭ゴンバデカーブースは「ブリックスアンドモルタル×ディープインパクト」なので、本馬と同じ組み合わせです。父ブリックスアンドモルタルは、アメリカの芝路線で圧倒的な強さを誇り、米年度代表馬に輝きました。Northern Dancer系のStorm Bird3×3、といういかついインブリードを持っているので、母の父ディープインパクトの柔らかさは合うはずです。ブリックスアンドモルタルもディープインパクトも、Mr.Prospectorを持たない配合構成なので、同系のアフリートが入るのも悪くないはずです。ゴンバデカーブースも同系のフォーティナイナーが入ります。母ハッピーグラスはフローラS(G2)4着馬。芝中距離がベストでしょう。(栗山)

■『POG種牡馬別好配合馬リスト(2024)』で栗山求が推奨したキングノジョー(牡2歳)が土曜東京5Rの新馬戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

キングノジョー(牡・父シルバーステート、母パレスルーマー)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2022104959/
母パレスルーマーは名繁殖牝馬で、パレスマリス(ベルモントS)、ジャスティンパレス(天皇賞・春)、アイアンバローズ(ステイヤーズS)を産んだ。パレスマリスはジャンタルマンタル(NHKマイルC、朝日杯FS)、ノーブルロジャー(シンザン記念)の父。本馬はジャスティンパレスの4分の3弟。兄はPOG期間にホープフルS(G1)2着という成績を残した。シルバーステート産駒は中山巧者なので、ホープフルS→皐月賞(G1)というルートで期待できそう。(栗山)

■『POG種牡馬別好配合馬リスト(2024)』で望田潤が推奨したハイタイド(牡2歳)が日曜新潟1Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

ハイタイド(牡、父サトノダイヤモンド、母フォークレジェンド)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2022104503/
母母FolkloreはBCジュヴェナイルフィリーズに勝った北米2歳女王で、コントレイルの母母でもある。つまり本馬はコントレイルと父系(ディープインパクト)と母系(Folklore)が同じで、ディープ×Tiznow×Storm Catの黄金配合になるのも同じ。カイザーバローズ=グランスラムアスクやアルジャンナ=コマンドラインとも似たパターンの配合だ。(望田)

■木曜大井11Rオパール賞A2二B1二選抜特別 フィリオデルソル(一口・望田)
■土曜東京9RアイビーS マスカレードボール(POG・栗山)
■土曜京都10R宝ヶ池特別 マイシンフォニー(ディープ・栗山)
■日曜京都6R1勝クラス アウトドライブ(POG・望田)
■日曜東京10R甲斐路S トーセンリョウ(ディープ・望田)



ハイタイドはサトノダイヤモンド産駒らしく速い脚はないですがしぶとい中距離馬で、これで「ディープインパクト父系×Folklore牝系」は以下のように勝ち馬率100%、ディープインパクト×Storm Cat×Incantationの黄金トライアングルは孫の代でも威光を放っております

先日6馬身差圧勝の鮮烈デビューを飾ったミストレスも、ノースヒルズが同じドジョウを狙いすました配合といえますな(チェロキーメイドンの1歳はキズナの牝、当歳はキタサンブラックの牝)

Folklore(f.Tiznow)
├ロードクロサイト(f.Unbridled's Song)
│├コントレイル(m.ディープインパクト)三冠,JC
│└サンセットクラウド(m.ディープインパクト)3勝
├フォークレジェンド(f.タピザー)
│└ハイタイド(f.サトノダイヤモンド)現役1勝
└チェロキーメイドン(f.Distorted Humor)
 └ミストレス(f.キズナ)現役1勝

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第85回菊花賞回顧~ハーツとディープ、Incantation≒Sir Ivorで融合

2024-10-24 09:18:48 | 血統予想

京都11R菊花賞
◎12.シュバルツクーゲル
○14.メリオーレム
▲4.ダノンデサイル
△16.ヘデントール
×6.ミスタージーティー
×7.ビザンチンドリーム
×8.ウエストナウ
×9.コスモキュランダ
×13.アーバンシック
×15.エコロヴァルツ
日曜の予報は一日晴れ。良予想で。神戸新聞やセントライトの結果をみると春クラシック出走組が強そうなのだが、層の厚いハイレベル世代だからこそ、夏に上昇しここで本格化するステイヤーの台頭があるとみたい。
今年の菊で買いたい馬は2頭。シュバルツクーゲルはゼーゲン(父ディープインパクト)の3/4弟で、バイエルン大賞典(独G1・芝2400m)勝ちザイスモスの甥。母ソベラニアはリテラト≒ブレイヴァーのニアリークロス4×4で、その父モンズンはカイザークローン=カイザーアドラーの全きょうだいクロス4×4とドイツのスタミナの血が凝集されており、独オークスでナイトマジックの2着だった。春から菊が楽しみな馬だと書いてきたし、モンズンの肌だけに馬群で揉まれたときにはまだ心配もあるが、ワールドプレミア再びを演出できるところまで成長してきたから◎でいきたい。
メリオーレムの母メリオーラはヴェルツィエーレ賞(伊G3・芝2000m)2着。母父スタースパングルドバナーはダンジグ系の欧チャンピオンスプリンター。父シュヴァルグランはハーツクライの代表産駒でJCに勝った。父が重厚12ハロンだから母父にスピードが入るのは全く正しい。モーンオブソング=ラーイの全きょうだいクロス4×4(もっといえばハルーワソング≒ノヴェールの3/4同血クロス3×3)も光る。2600で勝ったときの馬ナリ追走が実に低燃費で、これも長距離適性は高いから狙ってみたい。急きょの乗り替わりとなったが、乗り難しいところはない馬だ。
淀の長丁場ではエピファネイア産駒も怖いが、ダノンデサイルは母トップデサイルがBCJフィリーズ2着の北米パワー血統で、500キロ超の大型でステイヤーではないだろう。菊はプリンスリーギフトの血の大駆けも警戒すべきで母父ステイゴールドのヘデントールは押さえたい。

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月曜にミックスセール、火曜にジェイエス繁殖セールがあって、他にやることも多くて、しかも毎日のように移動移動で(今日は名古屋なう)、回顧を書く時間がなかなかとれないままなんと木曜になってしまい、レースについてはもういろんな人が回顧や分析をやってるので置いといて、結果として長距離のスタミナや持続力が問われる菊花賞になったと思います

例によってNETKEIBAの全頭血統解説より導入文と1~3着を

淀の長丁場はディープの血が強い
春天同様プリンスリーギフトが穴に
23年はドゥレッツァ(母母母母父ラインゴールド)が勝ちソールオリエンス(父キタサンブラック)が3着で、出走馬中4頭しかいなかったPrincely Giftもちが1着と3着に。Princely Giftは淀の坂を上手に下る前輪駆動を伝えるので、菊や春天ではマークしておきたい血だ。登録馬でPrincely Giftの血を引くのはピースワンデュック、ヘデントール、メイショウタバル、この3頭だけ。またディープインパクトの血も強く、京都で行われた20年は父ディープインパクトが1着3着で母父ディープインパクトが2着、19年は父ディープインパクトが1着2着。23年はディープインパクトの血を引く馬は馬券には絡まなかったが、人気薄のキズナ産駒が4着5着にひっそり入着していた。

アーバンシック
ヴァルコスの甥でステレンボッシュやドゥラドーレスのイトコで、レガレイラとは父と母父と母母が同じ同血の間柄。父スワーヴリチャードはハーツクライの代表産駒で初年度から大成功をおさめている。見た目は母父ハービンジャーが強いが、ディープインパクト牝系らしいしなやか体質で、ダノンザキッドを1F長くしたようなイメージの大箱向き中距離馬に見える。血統的にはスタミナも十分で、京都外をストライドで差せるし、ルメールさんとも手が合うタイプだ。(距離○スピード○底力◎コース◎)



ヘデントール
パンデアスカルの半弟で、リカビトスの甥で、母コルコバードはJRA5勝(芝1800~2400)。母母エンシェントヒルもJRA7勝のオープン馬。牝祖アズテックヒルはファンタジーS(米G2・ダ8.5F)勝ち馬。父ルーラーシップは名牝エアグルーヴの息子でドルチェモア、ソウルラッシュ、マスクトディーヴァなどの父。豪快なナスペリオン的ストライドは見るからに東京向きだが、スタミナも十分持ち合わせており、何より母父ステイゴールドが淀の長丁場では怖い。(距離○スピード○底力◎コース◎)



アドマイヤテラ
アドマイヤラヴィの3/4弟で、グランアルマダの甥で、母アドマイヤミヤビはクイーンC勝ち。牝祖ライクザウインドの子孫にルフトシュトロームやサーマルウインドなどがいる。父レイデオロはダービーや秋天に勝ちトロヴァトーレやサンライズアースなどを輩出。本馬は両親ともウインドインハーヘア牝系なのでその4×4をもつ。長いところ向きの血統だし着実に成長しているが、父や母方のパワーも強い走りで、京都外3000よりは阪神内3000のイメージではある。(距離◎スピード○底力○コース○)



「淀の長丁場を下って直線脚を伸ばすには、ディープインパクトとPrincely Giftの血が強い」これは当ブログの読者の方なら先刻承知でしょうが、Sir Gaylord≒SecretariatとPrincely Giftが伝える前輪駆動的な走りは、京都外回りとよくフィットするのです

今年の菊はディープインパクトの血を引く馬は馬券に絡みませんでしたが、勝ったアーバンシックは牝系がウインドインハーヘアで母母ランズエッジはディープインパクトと3/4同血、3着アドマイヤテラは父レイデオロも母アドマイヤミヤビもウインドインハーヘア牝系でこの4×4をもちます

そして2着ヘデントールは母父がステイゴールドですから出走馬中3頭しかいなかったPrincely Giftもちで、終わってみれば今年もディープインパクト(ウインドインハーヘア)とPrincely Giftだったわけですな

アーバンシックはレガレイラと同じスワーヴリチャード産駒で、両者の母エッジースタイルとロカは全姉妹の間柄なので、つまり血脈構成的には同血の間柄といえます





ディープインパクト×Unbridled's Songはコントレイルなどが出た有力なニックスで(主な根拠はSir Ivor≒Incantationのニアリークロス)、スワーヴリチャードはこのUnbridled's Songを母父にもつので、種牡馬スワーヴリチャードはディープインパクトの血を引く繁殖との配合で成功するだろうと考えられました

ただしディープインパクトの娘との配合だとサンデーサイレンス3×3になるので、もう一代経たキズナとかミッキーアイルとかの肌と合うんじゃないかと書いてきましたが、そういう観点からは代表産駒2頭がウインドインハーヘア牝系なのは順当だし納得



名種牡馬ハーツクライは独特の後駆の緩さ甘さを産駒にも伝え、それだけにNorthern Dancer系最強の後駆を誇るDanzig系との配合は成功しましたが、ハーツクライの後継種牡馬たちもDanzigの強靭な後駆を手に入れることで成功しています

スワーヴリチャード産駒においても、現時点の獲得賞金1位アーバンシック(母父ハービンジャー)、2位レガレイラ(母父ハービンジャー)、3位コラソンビート(母母母父Fusaichi Pegasus)、4位スウィープフィート(母父ディープスカイ)が母系にDanzigをもっており、勝馬率も平均賞金も当然優秀な数字が出ています

スワーヴリチャード産駒全体…勝馬率31.4%/1走当賞金244万円
母系にDanzigをもつスワーヴリチャード産駒…勝馬率39.1%/1走当賞金623万円

ジャスタウェイの産駒も、獲得賞金1位ダノンザキッド(母父Dansili)、2位ヴェロックス(母母父Grand Lodge)、3位ルージュエヴァイユ(母デインヒル3×3)、あとダートのトップ3といえるテオレーマ(母Danzig4×4)、マスターフェンサー(母母母父Chief's Crown)、ヤマニンウルス(母母母ワンオブアクライン)も母系にDanzigをもつのです



あとシュヴァルグランにしても、代表産駒で菊に出ていたメリオーレム(母父Starspangledbanner)と地方の代表産駒で大井ゴールドジュニア2着のモンゲースパイ(母父グラスワンダー)はともに母系にDanzigをもっており、ウインバリアシオン産駒のJRAの稼ぎ頭ドスハーツ(母父スキャターザゴールド)も母系にDanzigをもっています

ぼちぼち母父ハーツクライの出走数も増えてきましたが、ハーツクライ肌といえばロードカナロアとのニックスが有名で、やはり全体としてはマイラー種牡馬との配合が成功しやすい傾向ですが、マクフィ、モーリス、KingmanといったDanzigの血を引くマイラー種牡馬とは今のところ良好な成績ですね

というわけで菊のアッサリ回顧でしたm(_ _)m 秋天も現地観戦ですが、こちらはもっと早く書けると思います

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日曜のボツ予想~京都の稍重なら

2024-10-20 08:55:28 | 血統予想

ブリティッシュチャンピオンズフィリーズアンドメアーズS(英G1・芝11F)はKalpana、父Study of Manはラヴズオンリーユーやリアルスティールと同血の仏ダービー馬でこの3歳世代が初年度産駒
母母ImbabalaがGone WestとHabitatを通じるSecretariat≒Sir Gaylord4×3で、Miesque牝系特有のRibot肩を柔らかくほぐした配合といえ、リアルスティール産駒でも成功しそうな配合といえますな





今日は一日競馬場で打つので京都のレースはだいたい全部目を通しましたが、桂川は渋ったダート[3-1-2-2]の◎ローズスター
ローザネイ牝系のドレフォン産駒でSecretariat≒Sir Gaylord6・7×4、ドレフォン産駒でダートのオープン馬を狙うには(柔くなりすぎるので)あんまり要らないクロスといえますが、京都の稍重ならばむしろ狙いが立つクロス…1人気すが
相手も京都稍向きの血統&フットワークの○イチネンエーグミ▲モズミギカタアガリ△フェルヴェンテ

清滝は◎サブマリーナ○タガノカイ△ローレルキャニオン、京都で良まで乾けばタガノ>ローレルとみますがまた池添が捲りそうな気配もあるので…

NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では菊花賞とキセキCとなでしこ賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


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土曜のボツ予想~エスポの教科書配合

2024-10-19 08:22:36 | 血統予想

スマイルウィ強かったですね、Mr.Prospectorを入れてNureyev≒Sadler's Wellsの3/4同血クロス4×4というのはエスポ産駒の教科書配合ですが、この馬Vaguely Noble6×6でもあり、8枠に入ったときは3戦3勝なんですよね



NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では富士SとアイビーSを予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)


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10/7~14の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2024-10-16 20:06:43 | 血統予想

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2023)』で望田潤が推奨したホーリーグレイル(牝2歳)が7日月曜川崎1Rの2歳5(ダ1400m)を勝ち上がりました。

★キャロットクラブ
父ナダル
母ホーリーレジェンド(アイルハヴアナザー)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2022105045
牝 募集価格:2000万円
フォドラの姪で、母ホーリーレジェンドは2戦[1-1-0-0]で底を見せぬまま引退。牝祖グレイスルーマーからはラブリーデイ、ポッケリーニ、クーデグレイス、フラーズダルムなどが出ています。芝向きの牝系というべきですが、本馬の場合は父ナダルと母父アイルハヴアナザーの母Arch's Gal EdithがArch、Pleasant Colony、Stage Door Johnny、そして名繁殖Patelinが共通するニアリーな関係で、ようはナダル≒Arch's Gal Edithのニアリークロス1×3とも表記できる面白い配合。このニアリークロスがいきなりハマッた感はあり、初仔の牝馬とは思えない馬格で動きも力強く、幻のKダービー馬ナダルと2012年のKダービー馬アイルハヴアナザーのパワーがよく表現された馬だと思います。牝馬交流重賞の常連になってくれるのでは。(望田)

■木曜川崎9R音楽のまち・かわさき20周年記念B3三 コールブランド(一口・望田)
■土曜京都10R大原S ケイアイセナ(ディープ・栗山)
■日曜東京10Rテレビ静岡賞 ロードフォンス(一口・望田)
■日曜京都11R秋華賞2着 ボンドガール(POG・栗山)
■月曜東京8R1勝クラス コンテネレッツア(POG・望田)





ホーリーグレイルはナダル≒Arch's Gal Edithのニアリークロス1×3とも言うべき配合が面白くてピックしたんですが、左回りの川崎だとまともに走れるようで好時計圧勝でしたね

Patelinってのは必殺のEight Thirty≒War Relic3×3・4をもつ名繁殖で、今をときめく北米リーディングサイアーInto MischiefもPatelinの牝系です



というわけで、やっはりナダル×アイルハヴアナザーは試してみる価値アリだろう…とビッグレッド方面をチラチラ見ながら(・∀・) 新種牡馬ナダルの産駒はダートで圧勝つづきで、もはやゴールドアリュールの後釜は決定というべき快進撃ですな

種牡馬辞典のJRAファーストシーズンリーディング予想は◎サートゥルナーリア○ナダルやったんですが(心情的には◎シスキン○ナダル)、番組的にダートサイアーは有利ではないのでね…でも今の勢いなら全日本2歳ワンツースリーとかありうるかも

やることが多いので今週はこんなもんで…明日から大阪→京都→滋賀→名古屋→東京と2週間さまよいますが、さっきテレビで新千歳のピーチがシステム不具合で遅延というニュースが…

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第29回秋華賞回顧~馬群を割るAureole、名牝に隙なし

2024-10-15 15:17:18 | 血統予想

京都11R秋華賞
◎4.タガノエルピーダ
○5.チェルヴィニア
▲15.セキトバイースト
△3.クイーンズウォーク
△10.ボンドガール
×2.ミアネーロ
×6.ラビットアイ
×11.ランスオブクイーン
×13.クリスマスパレード
脚力はチェルヴィニアが一番と思うが、この牝系のハービンジャー産駒はオリオールの薄いクロスになるので、カービングパスやスティーグリッツもそうだが馬群を割れない外差しになる。京都内2000の15頭立てで、どこかで外に出してまとめて差し切れるか。リバティアイランドやデアリングタクトほど脚力が抜きん出ているかどうか。
ステレンボッシュは血統どおりの長手体型の中距離馬で、今でも桜花賞を鮮やかに差し切ったのが驚きなほどだが、明らかに大箱向きなだけに京都内回りをどう差すか。好位でついて回ったとしてもコーナーが苦しくなる気がする。
ボンドガールはこの秋華賞を見据えて、クイーンSと紫苑Sで後方から馬群を割るケイバをさせてきたのが結実しそうだ。ただし母コーステッドは芝8FのBCJフィリーズターフ2着で、そこにダイワメジャーだからベストは1800という気がする。セキトバが緩みないペースで逃げるとなると、距離2000がちょっと微妙で◎は打てなかった。
タガノエルピーダの母タガノレヴェントンは非常に優秀な繁殖で、本馬のほかにタガノトネール(父ケイムホーム)、タガノエスプレッソ(父ブラックタイド)、タガノディアマンテ(父オルフェーヴル)と、異なる種牡馬との間に4頭のオープン馬を産んでいる。名繁殖フェアリードールの近親で、母母フィバリッシュは4・6・6×6・6・6・6・7・7というおびただしい数のハイペリオン血脈をもち、粘着力と成長力に定評がある牝系だ。
タガノエルピーダはキズナ×キングカメハメハだからハピやマジックサンズと同じ配合だが、やはりこの牝系の粘着力を受け継いで、前傾ラップのJFやチューリップで好走したようにペースが流れて持続戦になるとしぶとい粘り腰を発揮する。ローズSは+12キロの好馬体でひと夏越しての成長がうかがえたし、レース内容も休み明けとしては悪くなかった。斉藤崇史厩舎は+20キロのクロノジェネシスで秋華賞を勝ったように、成長力に富む中距離馬を着実な成長曲線に乗せてくるイメージがある。いつもスタートはいい馬だから、セキトバの緩みない逃げをイン好位で追走できれば面白い。

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例によってNETKEIBAの全頭血統解説から1~3着を

チェルヴィニア
ノッキングポイントの半妹でサブライムアンセムのイトコ。母チェッキーノはコディーノの全妹でオークス2着。母母ハッピーパスは京都牝馬S勝ち。この牝系のハービンジャー産駒はカービングパスやスティーグリッツがいる。父と母を足して割ったイメージで、ナスペリオン的ストライドでしなやかに差す大箱向き中距離馬。桜花賞は大外枠でうなってしまい苦しかった。ストライドで差すので京都内回りは差しやすくはないが、外々を回っても脚力の違いで。(距離◎スピード○底力◎コース○)



ボンドガール
ダノンベルーガの下で、母コーステッドはBCJフィリーズターフ(米G1・芝8F)2着。母母Malibu PierはサンタアナS(米G2・芝9F)勝ち馬。父ダイワメジャーはアドマイヤマーズ、セリフォス、レシステンシアなどを出すマイルの名種牡馬。父も母もマイラーだが、母系の奥にはLomitasなど底力とスタミナの血が入る。ここ2走は中距離で差しに回る形で、秋華賞を見据えたかのようなレースで好走。ベスト距離は1800だろうが、内回りを捌く脚はある。(距離○スピード○底力◎コース◎)



ステレンボッシュ
ヴァルコスやロカの姪で、ドゥラドーレスやレガレイラやアーバンシックのイトコ。母ブルークランズはJRA3勝(芝1800~2000)。牝祖ウインドインハーヘアはディープインパクトの母で子孫が繁栄しつづける名繁殖。父エピファネイアはエフフォーリア、デアリングタクト、ダノンデサイルなどを出し成功。血統どおりの長手体型の中距離馬で、今でも桜花賞を鮮やかに差し切ったのが驚きなほど。大箱向きなので内回りでどう差すかが今回はポイントに。(距離◎スピード○底力◎コース○)



脚力をいうならばチェルヴィニアとステレンボッシュとボンドガールだろうけれど、チェルヴィニアはAureoleの薄いクロスをもつハービン産駒で馬群を捌けるのか、捌かず外々を回して差し切れるほど脚力が抜けているのか

ステレンボッシュはパドックを見てもthe Nijinskyという胴長体型で(Nijinsky6・8×6)、京都内回りで東京や阪神外回りと同じように差せるのかどうか…Nijinskyといえばブエナビスタですら2着だった秋華賞

「NZTでうなって先行したボンドガールで、秋華賞を狙うには差しに回るしかない」大一番でユタカの教育が結実しそうな予感はあったんですが、ダイワメジャーですからベストは1800で、2000だとできれば後傾ラップで追走したい

セキトバイースト陣営が思い切って行く宣言をしていたので、秋華賞らしい前傾ラップの持続戦を想定したんですが、チェルヴィニアで前後半60秒-57秒ぐらいで走破しているということで、速かったのはセキトバだけで離れた3番手以降は後傾配分だったというレース

タガノエルビータはもうちょっと前傾配分で、Hyperionを絞り出すような我慢比べのレースができれば、最後は止まってはいないのでもうちょっとやれた気もしますが、やることはやってくれたし見せ場はつくってくれた

ボンドガールはルメールを前に見ながら60.4-57.0ぐらいで走破したわけで、京都内2000においてベストパフォーマンスに近いところは出せたと思うし、そこはさすがユタカというべきですが、それだけに勝ち馬には完敗と認めざるをえない

ステレンボッシュは道中はルメールの直後、ただチェルヴィニアと比較しても内回りのコーナリングがいいとは言えない馬で、加速するのは直線に入ってからというタイプですから、それだけに4角で外に出しながら追うような形ならば、もう少し伸び伸び走れたんじゃないかと…ボンドと同じようなコース取りなら2着3着は入れ替わっていたかも

チェルヴィニアは離れた3番手集団の好位で馬群の真っただ中、大本命馬ですから囲まれマークされるのは当然として、さてどこで外に出すんかいなと思って見ていたらけっきょく出すタイミングはなく、しかし直線ちょうど1頭ぶん空いていたスペースを馬は苦もなく割って、アッサリ抜け出して完勝というのは恐れ入りました

このハッピートレイルズ牝系のハービンジャー産駒といえば、カービングパスもスティーグリッツも馬群OKとはいえないタイプだったし、やはりAureole魂百までかと、チェルヴィニアもそこが唯一の死角だろうとみていただけに脱帽です

チェルヴィニアの配合についてはオークス回顧で書いたので下記をご一読くださいということで、チェッキーノは非Northern Dancerクロスなので、Northern Dancer4・6×4・5のハービンジャーとも、Northern Dancer5・5×4・5のモーリスとも、Storm Bird3×3のブリックスアンドモルタルとも当然のごとく合いますね
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/bfe997da3755a325a1905d39d88db246
第85回オークス回顧~「1/4ハッピーパス」チェッキーノの娘が戴冠

やることが山積みで回顧はさらりとこんなもんで…今週末から京都~滋賀~名古屋~東京という旅程で、菊も秋天も現地観戦なので楽しみです(・∀・)

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「一口好配合ピック」望田が京サラから3頭ピック

2024-10-15 11:12:31 | 共有クラブ

おかげさまで今期も好評をいただいております「一口馬主好配合馬ピックアップ」ですが、本日京都サラブレッドクラブから望田が3頭ピックしました(栗山のピックはもう少しお待ちを)

現在キャロット(24)、シルク(17)、ジーワン(17)、東サラ(13)、ユニオン(7)、ウイン(6)、DMM(5)、ライオン(5)、グリーン(4)、京サラ(3)、ラフィアン(3)、インゼル(2)、ターファイト(2)、YGG(2)からピックしています

次はYGG二次募集を今日明日中には…やること多いんですが秋華賞の回顧も片づけないと…

「一口馬主好配合馬ピックアップ(2024~2025)」がスタート
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/45ec6c6634cd3a48c26a5bf34c3a7758

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