「江戸の七夕」歌川広重作
今日は七夕祭。朝から晴天で、夜も星空を眺めることが出来そうです。宇宙船の打ち上げも予定されています。
七夕は五節句の一つで、縁起の良い「陽数」とされる奇数が連なる7月7日の夕べに行われるため「七夕の節句」と言われています。また、笹を用いて行事をすることから、別名「笹の節句」とも呼ばれています。
七夕は、中国伝来の「七夕伝説(星伝説)」と「乞巧奠」に、日本古来の「棚機つ女」の伝説や、お盆前の清めの風習等が結びついて、現在のような形になったものと言われています。江戸時代にも盛んだったようです。
鵲の橋(鵲橋)は、「しゃくはし」「かささぎばし」と読み、やはり中国の伝説で旧暦7月7日の七夕の日に天の川上に出来る橋の名前で、この橋で織姫と彦星が出会うためにできることから、男女が良縁で結ばれる事を意味しています。色々な伝説があるようですが、良い意味で解釈する方が楽しくなります。
ただ、大友家持の和歌(小倉百人一首収録)
かささぎのわたせるはしに置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける
は、七夕の歌ではなく、冬の歌になっています。因みに、現在「鵲の橋」は、夏の季語(現代俳句歳時記)になっています。
本日の投句。
(呑舞詠)
七夕に何を願はん老いの暮れ
鵲の渡せる橋の逢瀬かな
鵲の橋に届くや宇宙船
追記
元ANAパイロット大西卓哉さんが搭乗した宇宙船は、本日午前10時36分、打ち上げに成功しました。