「舞俳句会」舞岡吟行句会(平成29年9月6日)
横浜市戸塚区所在の「舞岡ふるさと村」は、横浜市指定の二つのふるさと村の一つであり、横浜市の略南東に位置し、千年以上も続く田園地帯である。かっては、徳川家康の旗本蜂谷氏が所領していた場所だが、現在まで殆ど都会化されずに自然が残されている。このふるさと村の奥に続く谷戸田の周辺には七カ所程の水源(湧き水)があり、下れば舞岡川に出て柏尾川へ流れ、更に江ノ島まで続いている。柏尾川は、昭和50年代までは、国道東海道線にある江戸方見附当たりで度々氾濫を起こす暴れ川でもあった。横浜市指定のもう一つのふるさと村は、「寺家ふるさと村」で、横浜市の北西、青葉区に所在し、町田市と多摩川に接している。「舞岡ふるさと村」とは、横浜市中央部を挟んで対象的な位置にある。
「舞岡ふるさと村」は、結社「舞俳句会」の発祥の土地であり、結社揺籃の時期から吟行地として盛んに訪れていた。また結社の歴史的行事として、毎年9月には必ず舞岡吟行会を予定しており、筆者の筆により時々、舞岡史の紹介文を結社誌にも掲載している。
今年の舞岡吟行会は、9月6日(金)に実施した。生憎の雨催いではあったが、遠くは東京からの参加者も加えて盛会に行われ、ふるさと村にある「虹の家」で2句投句2句選で句会を行った。当日の成績。
主宰詠:君あらず鵯花の咲けばなほ
主宰特選:草むらを分けて露草脚長し
(主宰推薦:7句)
梨売りの娘一人の販売所
秋風や水口世々に水守る
稔り田の一角を風乱れ舞ひ
草の花ことば貧しく老いにけり
小流れの湧き出す所秋茜 呑舞
虚栗誰も拾はず見向かれず 呑舞
ハム燻す桜チップや天高し
秋雨や鎮守の杜の闇深し
四阿に昼餉の笑ひ竹の春
特選句、並選句は省略。
今回は、2句投句して2句推薦句 (両句とも会員による特選)に入選することができた。地元在住の俳人としては、自慢する程ではないかも知れない。依頼原稿の執筆が多くて、ブログアップが大幅に遅れてしまった。9月は、30日締め切りの原稿が多く、更に、結社の研究会の講師を引き受けているので、時間的に余裕が無いのが残念。
(平成29年9月26日記)
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