ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第227回」

2018-07-07 |   ビタペクト配布活動
 7月7日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第227回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はセルロースを6個と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを3部渡しました。  
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2614個、セルロースの合計は150個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2191部となりました。
 今回で通算243回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2614人の子どもにビタペクトを、約143人の子どもにセルロースを、2191家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)


http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

 今回もビタペクトではなくセルロースを渡しました。

(家族A)

 ブレスト市(チェルノブイリ原発から約440キロ)から来た家族。
 お母さんが3人の実子を引率していました。この家族には3個のセルロースを渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにセルロースを1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時2歳)14ベクレル
長女 (11歳) 22ベクレル ○
次女  (8歳) 23ベクレル ○
長男  (2歳) 27ベクレル ○

 お母さんに子どもたちの健康状態について尋ねましたが、よく風邪を引き、しかも長引くことが多いそうです。
 長女は1年前心雑音が聞こえて、今は経過観察中と話していました。

 お母さん自身は長女を妊娠中に、肝臓にのう胞ができていると言われ、どうしたらいいのかと医者にききましたが、出産には関係がないということで、そのまま長女を出産。
 次女妊娠中にはのう胞が二つに増えた、と言われましたが、その治療は受けないまま出産。
 長男妊娠中にはのう胞が一つ減っていて、そのままもう一つも放置しているとのことでした。このままもう一つも消えてほしい、とお母さんは話していました。
 他にも次男に予防接種を足にしたら、丸く腫れてしまったので、医者に見せると、外科手術をして切除しましょう、と言われてお母さんはびっくり。
 ハーブの煎じたものやキャベツの葉で湿布をしたら、半年後にほとんど治ったそうです。
 またこのお母さんは子宮筋腫があったのですが、コリアンダー・シードを煎じたものや、ビートのジュースをずっと飲んでいたら、きれいに消えたと話していました。
 このような自然なものを使った療法は全て、おばあちゃんから教えてもらたもの、と話していました。
 効果が科学的に証明されているとはかぎりませんが、ベラルーシの民間療法ということで、ご紹介しておきます。


(家族B)

 ブレスト市(チェルノブイリ原発から約440キロ)から来た家族。
 お母さんが1人の実子、ブレスト多子家庭協会の子ども4人を引率していました。この家族には2個のセルロースを渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにセルロースを1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時20歳) 10ベクレル
男子(11歳) 15ベクレル 
男子(15歳) 15ベクレル
女子(12歳) 32ベクレル ○
男子(11歳) 13ベクレル 
男子(9歳)  23ベクレル ○

 お母さんの話によると11歳の息子はアレルギーが出て、腕の皮膚がいつも荒れているそうですが、医者に診てもらっても、アレルゲンが何なのか分からずじまいだそうです。
 

(家族C)

 ブレスト市から約20キロ離れたルィシチツィ村(チェルノブイリ原発から約460キロ)から来た家族。
 お母さんが2人の実子、姪1人を引率していました。この家族には2個のセルロースを渡しました。
 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果は以下のとおりです。○印の子どもにセルロースを1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時0歳)17ベクレル
長男(11歳) 17ベクレル 
長女 (9歳) 26ベクレル ○
姪  (4歳) 14ベクレル 

 子ども達は風邪をよく引くほかは比較的健康だそうです。ただお母さんは7年前甲状腺がんになり、甲状腺を全部摘出したそうです。
 今はホルモン剤を飲み続けており、他にもカリウムサプリを摂っているそうです。障害者認定を受けていますが、カリウムサプリは全額自己負担。月に日本円にして8000円の障碍者年金を受け取って、それでホルモン剤やカリウムサプリを購入しているそうです。
 このお母さんのカリウム量ですが、目安の半分しかなく、明らかにカリウム不足。サプリを飲んでいるのに足りていません。
 また転移がん予防として、手術後放射性ヨードを一回飲んだとも話していましたが、素人判断で、「それって大丈夫なの? 新たな被曝にならないの?」と思いました。しかし、甲状腺を全て摘出後なので、大丈夫なのだそうです。手術して7年経ちましたが転移はないそうです。
 ただお母さんはやせていて顔色も悪く、首元には手術の跡(いわゆるチェルノブイリのネックレス)があって、痛々しかったです。

 画像は記念撮影したものです。子どもたちには折り紙や折り鶴、和風美人画モチーフのカード、子どもたちの名前を書いた色紙などをプレゼントしました。
 子ども達からは「日本語で何かしゃべってー!」とねだられ、大変でした。でも日本語に興味がある子どもが増えてきてうれしいです。
   
 今回のセルロースの購入費には、CD「月と日」の売り上げを使いました。
 最後になりましたが、折り紙など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 べラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。