こんにちは。
基本的に、今でもあんまりネットショップで宝石買わないです。昔から、懇意に出来る店を探したら、そこ経由で探して貰うほうが断然いいと思っています。
ひとつは、ネットショップって、産地とかごまかしている場合もあるし、ロットで入荷している場合、同じ枠なんだけれど、写真と違う商品が届く場合もあります。前に、デマントイドガーネットが欲しくて、ネットで探したんですね。
ウラル産ってのがあって、よっしゃーと思ったんですが、結局、それは、ウラル産でもなんでもなかったんですよ。実際のウラル産とは、ネットショップの石は色も照りも違った。産地が違うことは一目瞭然だった。うーん。安物買いの銭失いになるところでしたね。
自分としては、前に新橋の社長(既に倒産)のところでお付き合いがあった時も、十年近く買いましたかね。パライバとか、探してもらったり、タンザナイトも非加熱でと頼んで、探してもらったり、非加熱のルビー(タイルビー2キャラット)なんか買ったり、面白かったですよ。自作で宝石の枠を作りたいと話したら、ノリノリで、メレダイヤまで選んでくださってね。結局、それ、言い値で売れってNYで言われるほど、強力なものになるんですね。随分、遊ばせて貰いました。
そんな中で、ネットショップで、エメラルドも買ってみたんです。けれど、ルースで買ったんですが、思ってたのとは違った。だから、写真の撮り方によっては、引き算が必要な撮り方(つまり何でも色濃く撮れる)の方が多いんですよ。照りと艶が現れる石の写し方で有名なのは、ジュエリークライムですか。
まぁ、凄いなと思う商品は、既に皆購買済みで、残っているのはどうでもいい石が多いんですが(苦笑)。皆、目利きだなと思いますね。
けれど、結局、そのエメラルドのルースは、新橋の社長に持ち込んだら、「枠作ってあげるよ」って言われて、凄まじく手の込んだ枠を安く作ってくれたんですね。その当時の地金の相場もありますけれど、ほんと、倒産間際に、最後に挨拶に行かれなかったのが今でも悔やまれます。(行けなかった理由は、闘病生活で、カテーテルに中々持ち込めなかった故でした)
だから、顔を付き合わせるお付き合いって大事だと思います。また、小まめにメールではなく、電話で打ち合わせることも大事だと思っています。言葉じゃ行き違いも多いです。自分が指定した色のニュアンスを、表すのは難しいです。
結構私はネットショップで見て歩きました。けれど、購買に至ったものは、殆ど売っています。殆どが、地金目当てで買ったも同然で、結局地金相場が高くなった時、売ったら、倍以上になりました。ですけれど、ネットショップでも、絶対に外れがないものはあります。枠です。今じゃ、希少金属プラチナだって、フレッシュなプラチナは、あんまり見つからなくなりましたし、溶かしなおしてリユースが多いです。自分では、暇つぶしに若い頃から買った地金は、全て溶かして、リアルで使う指輪に仕立てました。
石に関して、ネットではレッドベリルもありますが、やはりインクルージョンが目立たないように撮影しているところが多いです。ベリル関係は、ロシアで合成石を作っていることが多く、実は過日の私のトラベルジュエリーも、ロシアから流れてきた品なんです。(まぁ、実際皇女って言ったらロシアもありなのでどうかとちょっと騙されかけた)実際にアイオライトなども幾つかネットで買いましたが、ほんと、くず石同然の石が多かったです。ちょっと自分でもがっかりしました。撮影全然違うじゃんとほんと思いました。
ネットで買ったものには、ピアスもありました。mmから想定して、こんな感じかと思ったものもあったんですが、実際に届いてみて、あまりに貧弱すぎて、がっかりしたピアスも結構ありました。実際、そんなんだったら、最初から宝石屋の決算期に出かけて、もっと大きめなフォーエンジェルズが、買えたのに(実際買いました)と自分の決断を情けなく思いました。
なので、自分の中で、引き算してそれでも納得できたものは、「糸魚川ヒスイ(既に取引相手は倒産)」、「エメラルドルース」、「サンタマリアアクアマリンルース」だけですかね。随分購入しましたし、随分見て歩きましたけれど、がっかりすること多かったです。
その点、目で見に行くことはほんと、大事な事だと思います。下手したら、ネットショップでの失敗分は、交通費として十分ペイする事があったりします。御徒町にダイヤを探しに行く人も多いんですけれど、そうやって、自分で見極めた方が、どうして、ティファニーのダイヤは、あんなに白いのか、どうして、ハリーウィンストンは、煌きは豪華なんだけれど、何度見ても色があるようにしか見えないようになっているのか、そういう直に見る経験は必要だと思います。
ネットでパライバカラーとかピジョンブラッドカラーとかありますけれど、中には合成石である可能性が否めないものも、普通に天然石ですと売っている場合があります。私が売り飛ばした先日のトラベルジュエリーのサファイアなどが、平気で天然石ですと転売されてたりします。産地の申告どころか、色、インクルージョンなどもやはり、どうしても、虚偽が多いです。あんまりひどい場合には、舐めてみると分かります。石独特のなめ心地と、ガラスのなめ心地は、やっぱ、天然結晶か、自然結晶かで、滑らかさが違います。
それを、指で触って分かるか、舌で分かるか、なんだってワカリャイイと思います。
また、御徒町でも必ずいいって店に関しては、ちゃんと口コミで聞いておきましょう。私もNYのダイヤモンド街にて、何軒も飛び込んで、最終的にダイヤを買ったり、最終的に、「決断力」にて、リングを預け、ダイヤを一つ嵌めてもらうこともしました。一個2万五千円だったのですが、工賃は25ドル。でも、問題はありました。他のダイヤは、0.2キャラ(それが10個のエタニティだった)なのですが、それだけ、若干小さめなんです。どうも、レール留めで作ったので、職人さんの腕では、小さめなのをあしらうしか、手先器用ではなかったようなんです。
その後、超富裕層が住む住宅街の宝石店にて、それを出して、また一つひびの入ったダイヤをローズカットしてもらい、そこでは、ダイヤモンド街から買ってきた1.5キャラのダイヤを枠に入れてもらったり、今でも使っているピアスのキャッチ(絶対外れない、凄い大きなもの)を作ったりしました。相対的にアメリカは、プラチナ高いです。あれは、日本で作ったほうが、So ゴージャスです。
さて、そんななので、自身で色々と失敗を重ね、それで見てきています。また、ちょっとお付き合いのある作家さんの作品を買うこともありますが、基本的に、手から金粉があふれ出して止まらなくて店員さんに「霊感ありですか?」と尋ねられるほどではないと買わないです。
顔がみえるお付き合いを何度も重ねて、その中で安心して頼める範囲、自分はどれくらいしか買わない客なのか、相手に理解してもらえる範囲で探してもらえることもあるじゃないですか。全てのネットショップに関して悪いとは言いませんが、私は、高額な買い物だったら、絶対止めます。非加熱も待ちきれず、実は愛知県にあるお店まで、足を運んで買いに行こうかと思ったほどでした。ですから、私は足を運ぶ労苦は厭いません。逆に、自分の目が肥えているので、納得できたものだったら、即買います。
恐らく、底値を理解しているからだと思います。そして、巷のネットショップでの品質と、目の前の品質の違いにおける値段設定の違いについても、そして、割れやすい石の細工で割れた場合の保証等も、即頭の中で、計算は出来ます。やはり、気になるからだと思います。
どうせ、何千年も前からあなたに出会う為に生まれてくる宝石たち。労苦厭わず、あなたも出会いを見つけに、ウィンドウショッピングくらいは、何度も重ねてください。その中で、見えてくるものってありますよ。たったひとつのオンリーワンを見つけるために、美に妥協しない人は、そのもの自体を探しています。ですから、あんまり、寝て待たないのね。そして、出不精イコール経済クライシスですわ。
ちなみに、私のレッドベリル。指もネックレスも、インクルージョンフリーです。これに出会うまで、長かったの。実は、欲しくなってから一年以上かかったんです。昨年度は、妥協できなくて、オパール買っちゃったんだもん。
私、次々に買っているように見えるじゃないですか。実はね、結構、出物が出るまで、待っているところあるんですよ。出物だったぁって気がついたら、慌てて店に行って、強引に出してもらって、忘れていましたぁって買い込む位かな。それ程、好きなんですね。石が。もはや、主人はこれが唯一の趣味だと理解しているので、文句は言いませんがね。
朋