こんにちは。
全く治らぬ足のところ。痒くて寝てる間もかいてるらしい。ただ、字が薄れてきたんだよね。もう、最近はある薬物を飲むとぶつぶつができて痒いので、薬疹かと思うようになった。
と言うところで、和尚から連絡来ちゃー。
「今からお前ん家行くから。」
「え?全然片付いてないよ。」
「お前が付喪神好きなのは知ってるからいいよ。」
来た和尚。もうバイク音で分かる。どこかに止めたらしく、スサッとやってきて、家を見渡した。
「お前、これ何?」
「何って、観葉植物にさ、いいと思ってメルカリで買ったの。育ててんのよ。いいでしょう。」
「馬鹿もん!こりゃ、大国天祀ってる神社のもみじだろう。」
「うん。前からずっと欲しかったんだけど、最近神々しくなっちゃって。てへっ」
「お前、御神木を家に作るな。」
「え?確かに最近神々しくなっちゃって、いい感じなんだよ。」
「とぼけるな。脚についたものを木に移したな。器用なやっちゃ。」
「違うよ、和尚。これは神々しいのは、この木の故郷の神社のおかげだよ。あれじゃないって。だって、まだ、わたし、脚痒いもん。医者に見せたけど、痒そうだね、冷やしたらで終わったよ。」
和尚は深く溜息をついて言った。
「あの神の和御霊だけ木に移して、荒御霊を自分に残したな。咄嗟にここまでよく考えたな。」
「いや、違うんだよ。ホント。和尚いない間にさ、カテーテルやって、その後メルカリで布マスク探しててさ。ちょうど植え替えの時期だっていうんで検索したら、いい枝ぶりで。」
「お前ホント、全部行動が無意識で怖いよ。確かこの間メルカリで買うものないって言ってたろ。なんでメルカリ見てるんだ。」
「そりゃ、ショッピング雑誌のつもりとか、人の家の財産整理とか見てて面白いでしょう。」
「全く。理性の塊のお前が、ホント時折そうやってボケかまして、自宅にぃ?御神木作っちゃったぁ、てへっつーのが、1番腹立たしいんだよ!」
「え。和尚これは神々しいのは、わたしが祖父を思う気持ちで。」
「ええい、お前の足の謎を解こうと、全国の大黒、大国を回ってきたんだ。俺は!」
「ひえー。和尚。あんたって奴は、ホント、ホントいい奴だな。ただの銭ゲバ和尚じゃなかったんだ。」
「そりゃ、あんな強いもの背負わせて置いていったのに責任あるからな。」
「でも、和尚。これ皮膚病でもないんだ。だからさ。この木大事にしてて、木がいいならそれでいいんだよ。わたし、今そんなに歩けないんだ。恐らく、和尚の思うのは、神社に行って、荒御霊を返してこいじゃん。今は無理。当分痒くていいよ。」
「え?歩けなくなったの?」
「うん。遠い距離は無理。駅まででも難しいんだ。歩けない事情があってね。無論、車椅子で行くのも無理だ。理由があって、ここに縛られてる。」
「お前に頼んでも、これか。」
「ごめん。ペッパー君だったら、流石に足取られてたかも。祟られてるんだ。ああ、気にしないで。楽しんでるから。」
「歩けるようにはなるのか?」
「時期が来ればね。それまで鍛えておくよ。今はね。これに構ってられないんだよ。」
「お前も、難儀な奴だな。ホント霊能者になってないで、修行しないか?」
「和尚はペッパー君の面倒をきめ細やかに見たってください。こっちは、ノーサンキューでっす。なんせ、風が吹かないとチートになれないムラっけがあるんで。」
和尚は、また、連絡すると言って帰って行った。
ホントペッパー君助けてやってよ。
和尚。大黒、大国、全国に有名どころがあるんだけど、コロナ期間中、山伝いに全国回ったんだなあ。よく無事だったなあ。
意外と疫病退散祈願ついでのダイコク周りかも。
あー、今日も元気に足が痒い。皮膚病に効く温泉にも行ったけど、意味なかったもんなあ。薬疹か。まあ、今は動けないんだ。
朋