村山斉『宇宙は本当にひとつなのか』(講談社 BLUEBACKS、2011年7月20日、820円+税)
著者は、東大国際高等研究所数物連携宇宙研究機構機構長。専門家がやさしく書いている。
「2003年にこのような考え方がすっかりひっくりかえってしまった。」
つまり、この年、すべての元素のエネルギーが宇宙全体の4.4%しかないことがわかったのです。全体の約23%が暗黒物質、約73%が暗黒エネルギーであることを人類ははじめて知ったのです。
太陽系よりも宇宙がはるかに大きいことがわかったのが、1840年です。
いま、その宇宙観が劇的にかわりつつあります。多次元宇宙、そして、多元宇宙(マルチバース)。重力は、別の次元に染み出しているのかもしれないという。
うずまく銀河の真ん中には、かならずブラックホールがあることもわかりました。宇宙の膨張が加速していることもわかりました。
ところで、「この宇宙はうまくできすぎている」(191頁)のです。「人間が出現するための条件がそろうようにできている」。
わたしは、人間も宇宙の一部であり、人間をうみだして、人間をとおして宇宙が自己認識していると考えてきました。宇宙が、いま、自分で自分を正確に認識し始めている。それは、存在と無の根本的なちがいからきていると考えています。存在は自己認識するシステム内在化させてはじめて、存在となるからです。無から存在を区別するものは、認識主体の存在だからです。
いま、この本で、やや似た「人間原理」という考え方があることをしりました。
宇宙の研究は劇的にかわっている。学校で習ったものとはまったくちがう。機会があれば、あたらしい宇宙観の本をよむのもいいと思う。この本は、その場合の最適な本のひとつでしょう。
なお、この10年以内に劇的に変わったのは、宇宙研究だけではありません。歴史をふくめて、劇的な変化が、ほとんどあらゆる分野でおきている。読む必要があります。
著者は、東大国際高等研究所数物連携宇宙研究機構機構長。専門家がやさしく書いている。
「2003年にこのような考え方がすっかりひっくりかえってしまった。」
つまり、この年、すべての元素のエネルギーが宇宙全体の4.4%しかないことがわかったのです。全体の約23%が暗黒物質、約73%が暗黒エネルギーであることを人類ははじめて知ったのです。
太陽系よりも宇宙がはるかに大きいことがわかったのが、1840年です。
いま、その宇宙観が劇的にかわりつつあります。多次元宇宙、そして、多元宇宙(マルチバース)。重力は、別の次元に染み出しているのかもしれないという。
うずまく銀河の真ん中には、かならずブラックホールがあることもわかりました。宇宙の膨張が加速していることもわかりました。
ところで、「この宇宙はうまくできすぎている」(191頁)のです。「人間が出現するための条件がそろうようにできている」。
わたしは、人間も宇宙の一部であり、人間をうみだして、人間をとおして宇宙が自己認識していると考えてきました。宇宙が、いま、自分で自分を正確に認識し始めている。それは、存在と無の根本的なちがいからきていると考えています。存在は自己認識するシステム内在化させてはじめて、存在となるからです。無から存在を区別するものは、認識主体の存在だからです。
いま、この本で、やや似た「人間原理」という考え方があることをしりました。
宇宙の研究は劇的にかわっている。学校で習ったものとはまったくちがう。機会があれば、あたらしい宇宙観の本をよむのもいいと思う。この本は、その場合の最適な本のひとつでしょう。
なお、この10年以内に劇的に変わったのは、宇宙研究だけではありません。歴史をふくめて、劇的な変化が、ほとんどあらゆる分野でおきている。読む必要があります。
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