硝子のスプーン

そこにありました。

方言全開で、一生青春たいね。【坂道のアポロン 最終回 感想】

2012-06-30 07:14:43 | アニメ(感想等)
『坂道のアポロン』 12話(最終回) 「オール・ブルース」

12話編成やけん、詰め込みすぎ感は否めんばってん、ひとつの物語の終わり方として、とっても良か綺麗か形の最終回やったよ。

こいから先は、何も気にせんとネタバレすっけんね。最終回、まだ見とらん人で見る予定の人がおりんしゃったら、読まんほうがよかけん。よかね?

<あらすじ>
千太郎が姿を消し、少しずつ、人や物と距離を置きはじめる薫。そんな薫に不安を感じていた律子は、勇気を出して薫を家に誘うが、結局もっと、心がすれ違ってしまう結果になる。しかも、この時既に薫は、東京の大学を受ける決意を固めていた。
いなくなってしまった千太郎、距離が出来てしまった薫と律子、何一つとして解決することなく、迎えた高校卒業。薫は勉さん(律子パパ)に大学進学の報告をしに、久しぶりムカエレコードへ行き、そこで顔を合わせることはなかったが、律子に向かって、君の笑顔にどれだけ勇気付けられたか、どれだけ自分が変われたか、こんな気持ちを教えてくれてありがとうと、感謝の思いを口にする。
そして、薫の東京出発の日。駅に見送りに来たのは、薫の叔母(伯母?)と従姉妹と、勉さん。だけかと思いきや、ぎりぎりで(電車が動き出した直後)律子も駆けつけ、言葉を交わすことはなくとも、薫の乗った電車をホームの端まで追って見送ったのだった。

やがて、いつしか時は流れて、八年後。

薫は、東京の大学の医学部を出て、東京で研修医になっていた。眠る暇もないくらい忙しい毎日。そんな中、病院の食堂で同僚と食事していた薫の目に、飛び込んできたもの。それは、TVの中でアイドルとして活躍している松岡の姿だった。
松岡が高校時代の夢を叶えたことを知り、敬意を表するも、少し自嘲気味な気分になる薫。そんな薫の前に、今度はなんと、百合香が現れる。淳兄との間に子供を授かり、大きなお腹を幸福そうに撫でる百合香の姿に、自然と優しい微笑を浮かべた薫だったが、百合香が差し出した一枚の写真を見て、驚愕に固まる。
百合香の友人の結婚式の写真。教会で行われたその式の写真には、友人夫婦だけでなく、神父さまや、神父見習いも写っており、その神父見習いの姿に、百合香も薫も、見覚えがありすぎた。
何かに突き動かされるように、急遽休みを取り、取る物も取らず、教会のある島へと向かう薫。その心臓はどうしようもないほどに、高鳴っていた。
そうしてついに辿り着いたのは、坂の上にある教会。初めて出会った日のように、白い布を勢いよくめくった先にいたのは、千太郎…ではなくて、ドラムで。それを見、薫は、こみ上げる可笑しさを堪えきれず、また見つけた幸福感で満たされていく。そして、その感情をそのまま音に変え、オルガンを弾きだす薫。
薫のその音を、近くで子供達と遊んでいた千太郎は、しっかりと耳にし、時がきたことを知る。やっと見つけてもらえる時がきたことを。(『やっとみつけてくださったとですか』…覚えてる人ー!?)

駆けつけた教会で、八年ぶりに顔をあわせた二人。言葉はいらない。音だけで充分。とでも言うように、会話をすることなく、目と目、そして音だけで通じ合った二人が奏であう、八年ぶりのセッションが教会の内外に響き渡って――…。

興奮し聴き惚れる子供達。純粋な楽しさと喜びに酔いしれる薫と千太郎。無垢なアンコールが止まない中、規律違反(?)を怒る神父様のご登場で、千太郎は一気に、子供の顔に。「逃げるぞ、ぼん!」と、言うが早いが、走り出す千太郎。そして、それを追いかける薫。坂道を転がるように、二人、抜きつ抜かれつ走って下りながら、何が可笑しいのか、互いに笑いが出て止まらない。それはまるで、高校のあの坂を二人で駆け下りていた、あの頃と同じで。
二人がそうなら、坂の途中(坂の終わり?)に待つ人の姿も、あの頃と同じ。
なんと、百合香から千太郎の目撃情報を知らされた律子が、偶然にもその日、島の教会を訪ねてきていたのだ。
八年ぶりの突然の、それも予想外の形の再会。薫と千太郎の姿を前にして、驚きに目を見開く律子。けれど、その目はすぐに、優しい優しい笑みと共に細められ、二人へと向けられたのだった……―――。


<<アニメ「坂道のアポロン」 終>>



我侭ば…、我侭ばひとつだけ言うても、よかですか。

……オルガンやなくて、ピアノが良かった、な……。

けどまあピアノは、文化祭セッションで鳥肌ばたてるくらい満喫したもんね。オルガンジャズなんて、うちの人生じゃまず聴かん音楽やろうし、改めて考えてみると、オルガンでよかったのかもしれん。←どっちだよww


話の流れは、いきなり卒業式やったり、いきなり八年後やったり、「わぁ…時間がないっちゃねぇ…」っち思わず呟いてしまうスピード感(?)があったけど、展開には、そがん無理やり感は感じんかったな。原作のほうは、もちっとエピソードがあるとかな? 大学時代が入るとか。何にしろ、うちはアニメのあん纏め方で充分、綺麗な終わりやなぁっち思ったし、満足ばい。


前半の高校生時代では正直、薫ぼんば殴りに行きたいがためだけに、危うく液晶壊しかけたばってん(笑)、律ちゃんが駅に見送りにきたけん、腹立つけど、律ちゃんがよかならもうよか、もう何も言うまいっち、我慢した(笑)。
しかし、薫ぼんはどこまでも勇者やね。相手の親がおる前で、しかも道から二階に向かって愛を叫ぶとか、勇者過ぎるやろ、薫ぼんww
後半の八年後現在では、それぞれ一瞬やったばってん、アイドル松岡が、そして駅員丸尾くんが、眩し過ぎて危うく目ば傷めるとこやったよww
そいと、淳兄と百合香さんが幸せになれとることが判って、嬉しかった。淳兄、やっぱりよか男たいね~vv
ああ! そうやん! 律ちゃんの友達ん女の子(ミルクセーキば食べよった子)の好きな男の子が、予想を裏切らず丸尾くんで、なんか嬉しかった~v あん娘は、男を見る目があるばい!

千太郎はね、神父さんになるとが、確かに一番しっくりくる未来像やなっち思った。小さか頃自分も神父さんに世話になっとるわけやし、そいにある意味、大家族やん、あれは。子供に囲まれて慕われて、島の大人に可愛がられて。心の優しか千太郎に、よう似合う職やっち思ったよ。やっと見つけてもらえて、見つけることが出来て、本当に良かったねぇ、千(涙)。

律ちゃんは、可愛すぎて、もはやコメント不可能たい(笑)。
最後のあの笑顔、あの笑顔が、この話のすべてやなっち確信した。坂道の太陽は、千でも薫でも青春そのものでもなか。律ちゃんたいね。律ちゃんの笑顔こそが太陽ばい。異論は認める。←オイww

薫ぼんはね、頭もよかし理系っぽいし、なんかどっかで、こいつは医者になるっちゃろうなっち思っとったけん、八年後の姿に、何の驚きも違和感もなかったな。
ただ、髪が長いせいか、やたら色っぽくなっとうもんやけん、別の心配ばしたよ、おばちゃんww 悪かことは言わんけん、髪ば切りんしゃい、薫ぼん。仮眠室で襲われる前に(笑)。

八年ぶりでも、すぐさま音を合わせられる薫と千に、何年も会わんでも会った途端、まるで昨日も一緒におったかのように話の弾む女友達を思い出し、ああ親友やんなぁっち思った。いつのまにか、薫と千は、一生ものの親友になとったんやなぁ。あの出会いはやっぱり、運命やったんやなぁ。よかった、よかった。

最後のセッションはね、文化祭セッションの衝撃が強過ぎたとか、はたまた期待しすぎたんかは分からんばってん、そこまで魂揺さぶられるってほどはなかったけど、でもやっぱり、ジャズっちかっこいいなぁ~と思うに充分やった。そいに絵も、演奏しよる千太郎や薫ぼんの手の動き、あの繊細さに、さすがやなっち思った。何より、興奮した子供の無垢な笑顔がよかった。上質なもの、かっこいいものは、年齢に関係なく魂に響くもんやもんね。

あん後、どげんなったんやろうね、あん三人は。住んどるところもバラバラなら、仕事もバラバラで、もう三人三様の人生ば歩み始めとるわけやけど、願うなら一生、それぞれ仲良く縁を繋いでいってほしかなぁ。千太郎と薫がおれば、一生青春たいね。
少女漫画風に考えたら、再会した律子と薫が結婚するっちいうのが理想的というか妥当やろうばってん、残念ながら、律ちゃんはもう、うちに嫁にきとるけんねぇ…。薫ぼん遅かりし。


とうとう終わってしまったたいね、『坂道のアポロン』。最後まで期待ば裏切ることなく、面白かったばい。お話もキャラクターも音楽も。
ほんと、純粋な面白さで票を入れるなら、私の場合は間違いなく、こいが今期(1クール終了作品内で)最高作品やったっち思います。製作&制作スタッフの皆さん、関係者各位の皆さん、お疲れ様でした! 毎週楽しませていただきました。それから、菅野さんはやはり、天才ですね! ありがとうございます、おかげでジャズのかっこよさを知りました。

方言全開も、こいで最後です。検索=罠にかかって、こん感想ば読んでくだすったみなさん、お疲れ様でした。ありがとうございます。読みにくかったろう? 大丈夫ね? あいがとね。アポロンは終わってしまいましたが、どうか、九州弁のこと、忘れんでやってくださいww

いやはや、よか最終回やった!
よかアニメでした!!


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2 Comments

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坂道のアポロン (りんご)
2012-07-01 23:00:55
上がらせてもろうとうけんね~(^^)

最後まで坂道走ってましたね~っ
薫君も千もストーリーも!←
感動・興奮したシーンがいくつもあって、アニメ誌&私的好きなアニメファイルに残る作品でございます♪♪

前半の薫君は危うかったぁ~。私もひっぺがしに行こうとしました(笑)律ちゃんのお陰で命拾いしたね、薫君!(笑)

松岡君、アイドルしてましたね☆ずっと早く東京行けって感じでしたからね、がんばりんしゃい!
丸尾クンのコトも拾う辺り、スタッフさんナイス!
せっかくだから、淳兄ちゃんも一目見たかったです。ちと、残念。

千が子供たちに囲まれてるのを見て、ホロリときました。千が心穏やかなら、それで良かですw
これからも3人一緒にいて欲しいですね~♪


方言全開のブログ♪本っ当~に楽しかったですww臨場感があると言うか(笑)
今まで九州弁て男臭いイメージでしたが、女性が使うと親近感がわきました♪

アポロンものんさんの感想も、とーっても楽しかったです♪♪
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来とんしゃったとね~♪ (のん)
2012-07-02 18:44:24
なんねぇ、りんごさん。来てくれとったって知っとったら、茶ば出したとに~。今やったら、貰い物ばってん、ジャスミンティなんて小洒落たもんがあったとに残念やが(笑)。

薫ぼんは、本当に命拾いしましたよねww 律ちゃんファンクラブを敵に回して生きていけるほど、世の中優しくないですからね(笑)。

淳兄ちゃん、ちらっとでも映るかなって、私も最後まで期待してたんですが、結局ちらりとも顔出しませんでしたねぇ。まあ、百合香さんの様子から健康で幸福ってことは分かりましたけど、でも見たかったですよねー、淳兄の八年後。あの駆け落ちで心奪われたファンの一人としては、ナイスミドルと化した淳兄を一目、拝みたかった…。

千太郎は本当に、神父さんが天職だと思います。あの教会の神父様も、千太郎のこと可愛がってくれてるみたいだし、あとは自分の家族(叔父さんやお母さん、さっちゃんなど)と、連絡をとれるくらい心が強くなれば、きっと千太郎はその時、人生で一番幸福な時期を迎えることが出来るだろうと信じてます(涙)。

アポロン、本当に面白かったですよねぇ~vvv 青春のキラキラも痛々しさも、人生の過酷さも人の優しさも、いい塩梅に散りばめられてて、そしてやっぱり、音楽が素敵でした。本当に。私普段は、アニメでサントラを買うことは滅多にないんですが、アポロンばかりはもう買っちゃいます。財布に余裕が出来次第(笑)。

聞き慣れない方言全開の文で、読みにくい箇所も沢山あったでしょうが、カルチャーショックみたいな感じで(笑)、ちょっとでも楽しんでもらえたなら、嬉しいですvvv 九州弁愛用者(?)の一人として、アポロンの作者様にはお礼をしなきゃいけませんなぁwww

りんごさんのアポロン感想にはいつも、私が気づかなかったこと、見落としたことが、きちんと拾い上げられてて説明してあって、毎回「ほほう! そうか、そうだったのか!」という気持ちで読ませて頂いていました。細部まで楽しめたのは、りんごさんのお陰と言って過言ではないくらいですよww ありがとうございまするvv 
またこっそり、そろっと、陰のストーカーのように(笑)お邪魔させていただきますので、よろしくお願いしますvv
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