硝子のスプーン

そこにありました。

映画のような夢。

2013-06-12 16:58:57 | 日記(雑記)
映画のような夢を見た。
面白かったから書き留めておこうと思ったのに、なんだかんだバタバタしている間に時間が経って、少し忘れてしまった。もう。
とりあえず、いつかのために、覚えていることだけでも書き留めておくす。

姉とリゾート地に遊びに来ていた。海が近くで、海と繋がっているような眺めのプールがあるホテルに泊まっていた。
リゾート地で海といったら、なんだか南国を想像してしまうけど、南国の雰囲気じゃなくて、どちらかというと北欧の雰囲気だった。
そう大きなホテルでもないけど、そう小ぢんまりしたホテルでもなく、宿泊客もそれなりにいた。
特に、その日の晩、何かのセレモニーで、大統領がそのホテルに来るらしくて、それ目当ての人も沢山泊まっていた。
この国は、新大統領が就任したばかりらしかった。夢の中の国だから、実際のどこでもないのだけど、大統領って言葉が出てきていた時点で、日本ではなかったのだろうなと思う。言葉は普通に通じていた。まあ、夢の中だからね。宿泊客の人種もおぼろげで覚えていないけど、いろんな人達がいたように思う。
私と姉の部屋は、二階の端っこだった。廊下の最果て。横に非常口があった。私達の部屋はオーシャンビューで、廊下を挟んで反対側の部屋が、そうではない造りになっているようだった。
部屋に最初に入るとき、姉が鍵が難しくて開けれらないと言い出して、私も試したのだけど、何故か開かなくて、そしたら向いの部屋の男の人がどこからかちょうど帰ってきて、困っている私達を見て、鍵を開けてくれた。背が高くてがっしりした人だった。一人で泊まっているらしかった。警戒心の強い姉は、一人客の男性が向かいの部屋と知ってあまりいい感じを受けなかったようだったけど、私は能天気なので、逆に親切な人だなくらいに思った。ただ、無口というか、無愛想というか、暗い雰囲気の人だなと何となく思った。
プールサイドで、催し物が行われていた。大道芸人みたいな人達が、動物を出す手品をしたり、ガラス玉でお手玉をしたりしてた。それを姉と暫く見ていたのだけど、途中で姉が散歩に行くと言って、海岸に降りて行ってしまった。私はそれについて行くことなく、そのままプールサイドで、ショーを見たり、プールで泳いで遊んでいる子供達を眺めたりして、過ごしていた。
今思い出してみると、海岸に降りていく姉の髪が長かった。背中を覆うように、綺麗に揺れていた。姉の髪があんなに長かったのは、彼是二十年くらい前の話だ。私は密かに、姉の長い綺麗な髪が好きだったので、その影響だろう。これだけは姉に言えない秘密である。
そうこうしていると、一緒にショーを見ていて仲良くなった腹の出た白人のおじさんが、大統領を狙うテロ事件があるかもしれないから気をつけたほうがいいと教えてくれた。大統領は就任したばかりで、この国の政局は不安定のようだった。おじさんの言葉に俄かに不安になって辺りを見回したら、今まで気づかなかった、警備の警官とか軍の特殊部隊みたいな人達が沢山いた。世間話のように会話に加わってきた別のおじさんの話によると、既にテロリストがこのホテルに潜伏している可能性が高くて、そのための厳重警備とのことだった。
私は不安になって、姉を探しに行こうとした。一緒にいたほうがいいと思った。だけど、その時急に夜になって、空に花火が打ちあがった。大統領が到着したらしく、妙な興奮と熱気で辺りが包まれた。沢山の人がわーわー歓声をあげていた。
私はとにかく、姉を探そうと思った。心配だった。ところが、いきなりどこかで爆発音があがって、銃声が飛び交い出して、周囲は一気に蜂の巣を突いたみたいな騒ぎになった。非難しようとするパニック状態の人達に邪魔されて、姉を見つけられなくて、私もまたパニックに陥っていた。
警官の指示に従って非難してくれていればいいけど、姉は絶対に私を探しているはずで、私を探すあまりに非難が遅れて流れ弾に当たったらどうしようと、物凄い心配で泣きそうだった。
そしたら、向かいの部屋の男の人が来て、私達の部屋が一番安全だから、あそこにいなさいと、怒った顔で忠告するように言われた。姉がいないと訴えると、その人は舌打ちして去っていった。
海岸に続く階段を下りたつもりが何故か、アメリカとかのショッピングモールみたいなところに続いていて、そこで必死になって姉を探した。銃声がアクション映画のように響いていて、気が気じゃなかった。
そしてやっと、姉を見つけた。最初に姉が私を見つけた。やっぱり探し回っていたらしく、大声で名前を呼ばれて振り返ったら、姉が、長い長いエスカレーターの上から私目掛けて走ってきていた。私も名前を呼び返して、姉のほうに全速力で走った。
エスカレーターの真ん中らへんで、やっと姉に手が届きそうな距離にきたとき、頭上に人影が見えた。エスカレーターの上、天井はガラス張りになっていて、そこに銃を構えた人がいた。撃たれる。そう思って、焦って姉に飛びついた。銃声がして、天井が割れて、上からガラスの欠片が雨のように降ってきた。とにかく必死で、自分の体を盾にした。
私は小さい頃からシスコンで、何かと姉に守ってもらってきたのだけど、数年前突然、その姉が数千人に一人の大病を患って、生死の境を何度も行き来して、私達家族は精神的な地獄を味わった。有難いことに命は助かったものの、姉は病気前とは打って変わって虚弱体質になってしまい、今も寝込むことが多い。あれ以来、姉は私とって「守ってくれる人」から「守る人」に変わっている。夢でも(その時は夢だって分かってなかったけど)絶対に失いたくなかったし、傷ひとつつけさせるもんかと思った。どんだけシスコン(笑)。
ガラスの雨が落ち着いて、姉を引っ張って、エスカレーターを駆け上がりながら、私達の部屋が一番安全であるらしいことを話した。エスカレーターの上では、特殊部隊の人達がテロリストの人達と、どんぱちやってた。特殊部隊の人達の援護を受けながら、姉と部屋に戻った。途中、SPみたいな人に両脇を守られている大統領に会った。小柄な人で、大きなSPに挟まれて、まるで捕獲された宇宙人みたいだと思った。銃声が鳴り止まない中で、彼は一国の大統領としては頼りないほど、情けない顔をしていた。
やっと部屋の前に辿り着いた時、向かいの部屋の男の人と出くわした。その人は黒い大きなボストンバッグを持って、どこかに行こうとしていた。私達を見ると、部屋に早く入るように怒った。そして、後一時間、どんぱちが終わらなかったら、非常口の階段に出なさいと言った。そこが一時間後、このホテルで一番安全な場所になると。
ああ、この人テロリストだと、その時思った。でも夢だからか、特に嫌悪感も恐怖も感じなかった。逆に、さっき見た大統領が情けなかったせいか、その人のほうが頼りがいがあるようにさえ感じた。
言われたとおりにしようと思って、姉と部屋に入って鍵をしっかりかけた。姉が私の背中のガラス片を取っていた。夢だったから痛みはなかったけど、ぼんやりと、これ痕残るな。もう背中の開いた服は着れないな。まあ別にいっか。とか、考えているうちに、一時間経っていた。だけど、どんぱちは終わってなくて、渋る姉を強引に引き連れて、あの男の人が言ったとおり、非常口から階段に出た。
外に面した階段だった。雨ざらしの赤茶けた鉄の階段。黒い煙があちこちから出て、銃声が響いているホテルとは裏腹に、そこから見える遠くの景色は、夕焼けの中とても静寂で、遥か向こうの山並みや、その狭間から見える海は、油絵のように色が何層も重なって見えて、とても綺麗だった。姉と二人で、その景色を惚けて見ていた。
そこで、夢は終わった。

目覚めて、長い映画を観たような気分だった。
起きたばっかりは、もっと細かいことまでしっかり覚えていたのに残念。
とにかく、いつかのために、書き残しておく。

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2 Comments

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Unknown (のん)
2013-06-14 00:03:07
多分占ってもらったら、「漫画、アニメ、小説、映画の見過ぎです。脳が影響されやすいようですから、あまり刺激が強いものは……云々かんぬん」って、真顔で言われそう(大笑)。
起きたばっかのときは、もっと情景とか会話とかも、はっきり覚えていたんですよ~。ぼーっとしながらも、「ふむ。今日の夢は面白い。書いておかなきゃ」って思ったのに、黄色ちゃんのこととか黄色ちゃんのこととか、はたまた黄色ちゃんのこととかで、すっかり遅くなって、大分忘れちゃいました。それがちょっと残念(笑)。

それより! 赤猫さん!
空を飛ぶ夢っていうのは、吉夢なんですよ! いいことがある前兆だって、聞いた事あります!
ウヒッ、やったね!♪(*゜▽゜*)b
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Unknown (赤猫)
2013-06-13 19:38:57
ス…スゲエ。こんな明確に覚えてるとはのんさんの脳はやはりリスペクト無限大です。

この夢の夢占い一度見てもらいたいですね。答えられなさそう(笑)。

俺は最近見たのは飛ぶ夢でした。飛んだとしか覚えてなくて、飛ぶまでの経緯を全く覚えてないという。夢占い師もこれならすぐに答えられそう(笑)。
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