前回、もはや核並みの脅威である虎戦車と、今回新たに中身G疑惑が浮上した徐栄という、今までにないべらぼうな強敵を前に、CPU評価は辛勝ながら、プレイヤー的には大勝利を勝ち取り、無事女帝の手から領地を守りきった茶国軍団。何度となく本気で死を覚悟したあの戦いで、共に死地を切り抜けた武将達の仲間意識も、随分と高まった様子(主にマザコンに対するプレイヤーの好感度が)。
そんな中、玉露は考えていました。
このままずっと、月英帝国の侵攻に脅えているだけでいいのだろうか。毎月毎月、ただひたすら、防衛戦という3文字に魘されるだけの日々を送っていては、寿命(期限)が来る前に大陸を統一なんて偉業は、できっこないのではないか、と。
考え悩んだ玉露は、忠臣の陳宮に相談しました。そして、相談を受けた陳宮は、少し考えた末に、玉露が大好きなあの声で、こう答えました。「フム、攻め時じゃな」と。
というわけで、今回はこちらから攻めます。もう攻めの姿勢一本で行こうと思います。このままちんたら防衛戦やら救援戦ばかりやっていたら、本当に期限が切れて、BADエンディングを見るはめになってしまいます(いや、あれもあれで好きだけど)。
こんな時こそ頼りになる最終兵器こと惇兄は、前回の戦いで兵力が20000のうち、たった1170しかなくなったので、とてもじゃないけど出陣は無理。でもまだ、桃缶がいる。兄貴がいる。桃缶のエディ武将とは思えない強さは、猛将伝の立志モードの頃から立証済み。兄貴だって、だてに無双1からずっとシリーズに出演し続けている武将じゃない。白髪になろうと、その髪が伸びて、まるでどっかの戦国の傾奇者みたいな姿になろうと、兄貴は鈴の兄貴です。そんじょそこらのリストラ候補武将には負けません!←失礼な。
ということで、今回のメンバーは、主軍に玉露・兄貴(甘寧)・玄米茶。準主軍に陳宮・朱然・沙摩カ。援軍に桃缶と閻圃。現在の茶国軍のフル総力メンバーです。
そして決戦の場はギョウ。漢字が出ませんが、その昔、同盟を組んでいたおっさん(呂蒙)が治めていた土地。おっさんが女帝から取り上げられてしまった土地。兄貴にとってこれ以上、燃える土地はないでしょう。
敵武将には、董卓(別名:閻魔大王)・張角(別名:教祖)・孟獲(別名:カメハメハ大王)・朱垣……などなど。ぱっと見ただけでも、果てしなく濃いメンバー構成です。月英は、この3人をセットにして何とも思わなかったのでしょうか。それとも、面白半分だったのでしょうか。月英の真意は甚だ謎ですが、まあでも、董卓や孟獲は怖くありません。怖いのは教祖です。あの神秘の炎マジックに何度焼かれて死んだことか……。でも、とにかくギョウが欲しいんです! 教祖になんかびびっていられません! (※茶国が帝国に喧嘩を売るからには、この場所は絶対に先に取っておかないと、後々面倒になるんですよ)
いざという時のために、大事な戦場策『大火計』と『兵力回復』を携えて、気持ちも新たに茶国軍、いざ出陣!
侵攻戦なので、最初から全員で攻めに回る。『守りはいらねぇ、やっちまいな!』作戦である。やる気充分の兄貴は「拠点をぶっ壊してやるッ!」と先陣を切って、飛び出していきました。玉露も負けていられません。兄貴の後を追って進軍しながら、どやどやとやってくる敵兵をヌンチャクで蹴散らしていきます。そして最初の難関・孟獲と朱垣にご対面。
「ワシと戦う気はあるかァッ!?」と突っ込んでくる孟獲をうまくかわして、あるからここに来てんだよバーカ!と、今日も無駄に強気のプレイヤー。孟獲の巨体と朱垣をチャージでぶっ倒し、起き上がってきたところをまたチャージでぶっ倒す。ひたすらチャージでぶっ倒す。本気モードの玉露に容赦はありません。気がつけばいつのまにか、玉露の助勢に来たのか、朱然もいて、あれ、あんた達って親族? と、朱然と朱垣を見て、ちょっとだけ頭を捻る。でも、部下の親族だろうが何だろうか、今は敵! 倒します!←鬼。
チャージも疲れてきたところで、無双技に持ち込んで、孟獲撃破。南の国の大王は一度も攻撃を許されることなく肉まん化。ふっ。私がちょっと本気になればこんなもんよ。と、玉露が調子に乗ったところで、背後から朱垣に無双技を浴びせられて、折角満杯だったHPが弾け飛ぶ。くそう。朱然は何をやってんだ、何を。と思って見れば、親族だから(←つーか本当に親族なのか?)やりにくいのか、朱然は敵の雑兵さんたちと睨めっこ中。仕方ないので、玉露1人で朱垣を潰しにかかる。
そうこうしているうちに、敵拠点攻撃に向かったらしい陳宮から、「困ったのう…」と、苦戦メッセ。陳宮に並々ならない愛情を迸らせているプレイヤーは、すぐさま情報画面で確認。すると陳宮がいる拠点には、敵将もいるけども、玄米茶も沙摩カもいる。3対2なら問題なかろう、大丈夫だ。そう思って情報画面を閉じた途端、「ここまでですか……」と、玄米茶まで苦戦メッセ。おい、頑張れ弟。姉ちゃん頑張ってんぞ。というプレイヤーの声が届くはずもなく、とりあえず目の前の敵に集中して朱垣を肉まんに。朱垣や、彼の弓兵や槍兵に減らされてしまったHPも、少しだけ回復。
仕方ないから陳宮達のヘルプに行こうと思いきや、「きっついなぁ…こりゃあ…」と、今度は兄貴が苦戦メッセ。情報画面を見て、うん確かにきっついね、それは。と頷いてしまうプレイヤー。だって、閻魔大王と教祖がいるんだもん、兄貴がいる拠点。助けに行かなきゃ兄貴がやばい。でも、教祖が怖い。どうしよう。どうしよう。そうだ!『大火計』だ!と、閃くものの、こんな序盤で使ってしまうのは、何だか勿体ないような気もする。いや、でもやっぱり、兄貴を見殺しには出来ない。そんなことしたら、後から援軍に来る桃缶に玉露が殺される。よし、やっぱ使おう。と、ちょっと早いけど、戦場策『大火計』発動。めらめらと燃え上がる炎に、士気も上がれば、玉露のテンションもぐんぐん上がる。
そして、火が消えてしまわないうちに教祖を倒すべく、兄貴に助勢。「これ以上我が同志に手を出すなァァァ」と、燃えている拠点の中で更に、神秘の炎マジックを披露する教祖。いや、あんた、これ以上周囲に火の被害広めてどうすんの。とか突っ込みつつも、やっぱ、教祖怖い。あの怪しい動き、怖い。教祖の奇跡、怖い。恐怖に負けた玉露は(←コラ)、教祖は兄貴に大人しく任せることにして、閻魔大王の退治に回る。「貴様が大将じゃと? 大将はワシじゃあ!」と、叫ぶ閻魔大王に、いやいや大将は女帝でしょ、あんたのところは。と、冷めた突込みを入れながら、のっけから無双技をお見舞いする玉露。閻魔大王がぶっ倒れている間に、拠点の兵と戦闘し無双ゲージを溜め、閻魔大王が起き上がってきたらまた無双を喰らわせる。この戦法をひたすら繰り返して、無事、閻魔大王を肉まん化に成功。拠点兵長と教祖の神秘の炎マジックのせいで、ほぼ死亡に近かったHPを何とか瀕死状態にまで戻す。
それにしても、教祖が怖くて近づけない。プレイヤーの心の救世主であるおでんの方のところの教祖はあんなに可愛いのに、何故うちの教祖はこんなに怖いのか。可愛げなんてどこにも見つけられない。でも、いつまでも怖がっていたところで事態は好転しない。頑張って教祖に近づく玉露。しかし、呆気なく、神秘の炎マジックに吹っ飛ばされる。そして、HPは本格的な黒に。やばい、死ぬ! 肉まん! その一心で、拠点から逃げ出す玉露。それを追ってくる教祖。なんでよ、兄貴はどうしたのよ。と、涙目になりながらも、足を止めるわけにはいかない。文字通り、命が懸かっているのだ。玉露のほくろ(凌統)モーションはなかなかの俊足で、だからこそ気に入っているのだけど、教祖も何気に足が速い。そして、しつこい。誰かーおまわりさん呼んでー!と、叫びたい気持ちで必死に走る玉露と、天の裁きとやらを玉露に浴びせるべく追いかけてくる教祖。そこに颯爽と現れて、間に入り教祖の足止めする朱然。さすが、君主の身代わり隊長である。つうかお前、今の今までどこで何をしていた。という疑問は、感謝の後ろに隠して、この隙に逃げ切る。
朱然の助けで無事味方拠点に到着。有り難い事に今日の蒸篭さまは、珍しく太っ腹気分のようで、骨付き肉を出してくださっていた。ありがたや、ありがたや。玉露、命の綱渡りから脱出、復活。そして、前線に戻ろうと振り返ったところで、びっくり。教祖が真後ろにいた。朱然~~~! お前、何してんだぁぁぁ!と、心で叫びながら、またもや教祖に吹っ飛ばされて、ついでにHPも吹っ飛ばされる玉露。今、回復したばっかだったのに……。と、恨みがましく教祖を見れば、朱然が攻撃していた。偉い! 朱然ナイス! そのままやっちゃってー! と、心底願うけれど、さすがに朱然1人に教祖は、荷が重過ぎる。びびっているのがバレないように(←今更)、教祖に向かって果敢に殴りかかる玉露。そして、それを援護する朱然と味方拠点の兵達。なんて心強い仲間を持ったことでしょう。玉露は幸せです。教祖の怪しい動きに何度も宙に浮かされ、炎マジックでHPをどかんと持っていかれ、何度も心がポッキシ折れそうになりながらも、姿勢を正し、何とか教祖の撃破に成功! やったあ!!と、心躍らせたプレイヤー。でもその直後。
「敵将、捕まえたわよ!」 BY 玉露。
ぅえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?? (((( ;゜Д゜))))
いっ、いらない! 教祖、いらない! 今すぐ釈放してあげて玉露、お願い! 天の裁きが下る前に、釈放しなさぁぁぁい!! なんて、プレイヤーの悲鳴が届くはずもなく。何故こうも私は夢中になると、敵将の死兆星が見えなくなるのでしょう……。そして、何故ここはブルーゾーンだったんでしょう………。何故教祖………。
その後のことは、ショックのあまりよく覚えていません。ただ、教祖がいなくなった敵軍に、玉露の敵はいなかったことだけは確かです。閻魔大王も、カメハメハ大王も、チャージと無双技で沈めてやりました。朱垣をはじめとする他のモブ将達も、兄貴や、遅れてやってきた桃缶とタッグを組んで、肉まんにして美味しく頂きました。HPはいつものごとく、大体いつも風前の灯火状態でしたが、無事生きて敵本陣までのぼりつめて、見事これを制圧しました。茶国軍の勝利です。帝国から領地をひとつ奪ってやりました。大変喜ばしい出来事のはずなのに、勝利の二文字が画面に踊っても、プレイヤーの心は躍りません。何故なら、勝利画面の後に、恐怖の『捕虜どうする? キープする? 身包み剥いで荒野に転がす? それともチョッキンしちゃう?』画面が来るからです。
いつもなら、登用する気のない武将は、高笑いと共に迷わずチョッキンする玉露。しかし、今回の捕虜は、教祖……。チョッキンしたら、祟りで国が滅びる。国だけじゃなくて人臣にも天罰が降る。そんな気がしました。でも、だからと言って、放逐すれば、また月英帝国の武将になってしまう。また敵として戦場で教祖に出会うのは、それだけはいやだ。教祖、怖い……。ただ、その一心でした。そこには、他に何の気持ちも、微塵も混ざっていません。
玉露率いる茶国は、今日から新教宗教国家に変貌を遂げました。入信希望者は、教祖様がお気に召しそうな奇跡(天から岩を落す、竜巻を起こす、瞬間移動をする、川を凍らせる、幻影兵を出す、etc…)を、2つか3つ携えて、全身黄色い服で、茶国を訪ねてください。それだけでOKです。あなたもその日から、奇跡の教祖様から同志として愛されることでしょう。
そんな中、玉露は考えていました。
このままずっと、月英帝国の侵攻に脅えているだけでいいのだろうか。毎月毎月、ただひたすら、防衛戦という3文字に魘されるだけの日々を送っていては、寿命(期限)が来る前に大陸を統一なんて偉業は、できっこないのではないか、と。
考え悩んだ玉露は、忠臣の陳宮に相談しました。そして、相談を受けた陳宮は、少し考えた末に、玉露が大好きなあの声で、こう答えました。「フム、攻め時じゃな」と。
というわけで、今回はこちらから攻めます。もう攻めの姿勢一本で行こうと思います。このままちんたら防衛戦やら救援戦ばかりやっていたら、本当に期限が切れて、BADエンディングを見るはめになってしまいます(いや、あれもあれで好きだけど)。
こんな時こそ頼りになる最終兵器こと惇兄は、前回の戦いで兵力が20000のうち、たった1170しかなくなったので、とてもじゃないけど出陣は無理。でもまだ、桃缶がいる。兄貴がいる。桃缶のエディ武将とは思えない強さは、猛将伝の立志モードの頃から立証済み。兄貴だって、だてに無双1からずっとシリーズに出演し続けている武将じゃない。白髪になろうと、その髪が伸びて、まるでどっかの戦国の傾奇者みたいな姿になろうと、兄貴は鈴の兄貴です。そんじょそこらのリストラ候補武将には負けません!←失礼な。
ということで、今回のメンバーは、主軍に玉露・兄貴(甘寧)・玄米茶。準主軍に陳宮・朱然・沙摩カ。援軍に桃缶と閻圃。現在の茶国軍のフル総力メンバーです。
そして決戦の場はギョウ。漢字が出ませんが、その昔、同盟を組んでいたおっさん(呂蒙)が治めていた土地。おっさんが女帝から取り上げられてしまった土地。兄貴にとってこれ以上、燃える土地はないでしょう。
敵武将には、董卓(別名:閻魔大王)・張角(別名:教祖)・孟獲(別名:カメハメハ大王)・朱垣……などなど。ぱっと見ただけでも、果てしなく濃いメンバー構成です。月英は、この3人をセットにして何とも思わなかったのでしょうか。それとも、面白半分だったのでしょうか。月英の真意は甚だ謎ですが、まあでも、董卓や孟獲は怖くありません。怖いのは教祖です。あの神秘の炎マジックに何度焼かれて死んだことか……。でも、とにかくギョウが欲しいんです! 教祖になんかびびっていられません! (※茶国が帝国に喧嘩を売るからには、この場所は絶対に先に取っておかないと、後々面倒になるんですよ)
いざという時のために、大事な戦場策『大火計』と『兵力回復』を携えて、気持ちも新たに茶国軍、いざ出陣!
侵攻戦なので、最初から全員で攻めに回る。『守りはいらねぇ、やっちまいな!』作戦である。やる気充分の兄貴は「拠点をぶっ壊してやるッ!」と先陣を切って、飛び出していきました。玉露も負けていられません。兄貴の後を追って進軍しながら、どやどやとやってくる敵兵をヌンチャクで蹴散らしていきます。そして最初の難関・孟獲と朱垣にご対面。
「ワシと戦う気はあるかァッ!?」と突っ込んでくる孟獲をうまくかわして、あるからここに来てんだよバーカ!と、今日も無駄に強気のプレイヤー。孟獲の巨体と朱垣をチャージでぶっ倒し、起き上がってきたところをまたチャージでぶっ倒す。ひたすらチャージでぶっ倒す。本気モードの玉露に容赦はありません。気がつけばいつのまにか、玉露の助勢に来たのか、朱然もいて、あれ、あんた達って親族? と、朱然と朱垣を見て、ちょっとだけ頭を捻る。でも、部下の親族だろうが何だろうか、今は敵! 倒します!←鬼。
チャージも疲れてきたところで、無双技に持ち込んで、孟獲撃破。南の国の大王は一度も攻撃を許されることなく肉まん化。ふっ。私がちょっと本気になればこんなもんよ。と、玉露が調子に乗ったところで、背後から朱垣に無双技を浴びせられて、折角満杯だったHPが弾け飛ぶ。くそう。朱然は何をやってんだ、何を。と思って見れば、親族だから(←つーか本当に親族なのか?)やりにくいのか、朱然は敵の雑兵さんたちと睨めっこ中。仕方ないので、玉露1人で朱垣を潰しにかかる。
そうこうしているうちに、敵拠点攻撃に向かったらしい陳宮から、「困ったのう…」と、苦戦メッセ。陳宮に並々ならない愛情を迸らせているプレイヤーは、すぐさま情報画面で確認。すると陳宮がいる拠点には、敵将もいるけども、玄米茶も沙摩カもいる。3対2なら問題なかろう、大丈夫だ。そう思って情報画面を閉じた途端、「ここまでですか……」と、玄米茶まで苦戦メッセ。おい、頑張れ弟。姉ちゃん頑張ってんぞ。というプレイヤーの声が届くはずもなく、とりあえず目の前の敵に集中して朱垣を肉まんに。朱垣や、彼の弓兵や槍兵に減らされてしまったHPも、少しだけ回復。
仕方ないから陳宮達のヘルプに行こうと思いきや、「きっついなぁ…こりゃあ…」と、今度は兄貴が苦戦メッセ。情報画面を見て、うん確かにきっついね、それは。と頷いてしまうプレイヤー。だって、閻魔大王と教祖がいるんだもん、兄貴がいる拠点。助けに行かなきゃ兄貴がやばい。でも、教祖が怖い。どうしよう。どうしよう。そうだ!『大火計』だ!と、閃くものの、こんな序盤で使ってしまうのは、何だか勿体ないような気もする。いや、でもやっぱり、兄貴を見殺しには出来ない。そんなことしたら、後から援軍に来る桃缶に玉露が殺される。よし、やっぱ使おう。と、ちょっと早いけど、戦場策『大火計』発動。めらめらと燃え上がる炎に、士気も上がれば、玉露のテンションもぐんぐん上がる。
そして、火が消えてしまわないうちに教祖を倒すべく、兄貴に助勢。「これ以上我が同志に手を出すなァァァ」と、燃えている拠点の中で更に、神秘の炎マジックを披露する教祖。いや、あんた、これ以上周囲に火の被害広めてどうすんの。とか突っ込みつつも、やっぱ、教祖怖い。あの怪しい動き、怖い。教祖の奇跡、怖い。恐怖に負けた玉露は(←コラ)、教祖は兄貴に大人しく任せることにして、閻魔大王の退治に回る。「貴様が大将じゃと? 大将はワシじゃあ!」と、叫ぶ閻魔大王に、いやいや大将は女帝でしょ、あんたのところは。と、冷めた突込みを入れながら、のっけから無双技をお見舞いする玉露。閻魔大王がぶっ倒れている間に、拠点の兵と戦闘し無双ゲージを溜め、閻魔大王が起き上がってきたらまた無双を喰らわせる。この戦法をひたすら繰り返して、無事、閻魔大王を肉まん化に成功。拠点兵長と教祖の神秘の炎マジックのせいで、ほぼ死亡に近かったHPを何とか瀕死状態にまで戻す。
それにしても、教祖が怖くて近づけない。プレイヤーの心の救世主であるおでんの方のところの教祖はあんなに可愛いのに、何故うちの教祖はこんなに怖いのか。可愛げなんてどこにも見つけられない。でも、いつまでも怖がっていたところで事態は好転しない。頑張って教祖に近づく玉露。しかし、呆気なく、神秘の炎マジックに吹っ飛ばされる。そして、HPは本格的な黒に。やばい、死ぬ! 肉まん! その一心で、拠点から逃げ出す玉露。それを追ってくる教祖。なんでよ、兄貴はどうしたのよ。と、涙目になりながらも、足を止めるわけにはいかない。文字通り、命が懸かっているのだ。玉露のほくろ(凌統)モーションはなかなかの俊足で、だからこそ気に入っているのだけど、教祖も何気に足が速い。そして、しつこい。誰かーおまわりさん呼んでー!と、叫びたい気持ちで必死に走る玉露と、天の裁きとやらを玉露に浴びせるべく追いかけてくる教祖。そこに颯爽と現れて、間に入り教祖の足止めする朱然。さすが、君主の身代わり隊長である。つうかお前、今の今までどこで何をしていた。という疑問は、感謝の後ろに隠して、この隙に逃げ切る。
朱然の助けで無事味方拠点に到着。有り難い事に今日の蒸篭さまは、珍しく太っ腹気分のようで、骨付き肉を出してくださっていた。ありがたや、ありがたや。玉露、命の綱渡りから脱出、復活。そして、前線に戻ろうと振り返ったところで、びっくり。教祖が真後ろにいた。朱然~~~! お前、何してんだぁぁぁ!と、心で叫びながら、またもや教祖に吹っ飛ばされて、ついでにHPも吹っ飛ばされる玉露。今、回復したばっかだったのに……。と、恨みがましく教祖を見れば、朱然が攻撃していた。偉い! 朱然ナイス! そのままやっちゃってー! と、心底願うけれど、さすがに朱然1人に教祖は、荷が重過ぎる。びびっているのがバレないように(←今更)、教祖に向かって果敢に殴りかかる玉露。そして、それを援護する朱然と味方拠点の兵達。なんて心強い仲間を持ったことでしょう。玉露は幸せです。教祖の怪しい動きに何度も宙に浮かされ、炎マジックでHPをどかんと持っていかれ、何度も心がポッキシ折れそうになりながらも、姿勢を正し、何とか教祖の撃破に成功! やったあ!!と、心躍らせたプレイヤー。でもその直後。
「敵将、捕まえたわよ!」 BY 玉露。
ぅえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?? (((( ;゜Д゜))))
いっ、いらない! 教祖、いらない! 今すぐ釈放してあげて玉露、お願い! 天の裁きが下る前に、釈放しなさぁぁぁい!! なんて、プレイヤーの悲鳴が届くはずもなく。何故こうも私は夢中になると、敵将の死兆星が見えなくなるのでしょう……。そして、何故ここはブルーゾーンだったんでしょう………。何故教祖………。
その後のことは、ショックのあまりよく覚えていません。ただ、教祖がいなくなった敵軍に、玉露の敵はいなかったことだけは確かです。閻魔大王も、カメハメハ大王も、チャージと無双技で沈めてやりました。朱垣をはじめとする他のモブ将達も、兄貴や、遅れてやってきた桃缶とタッグを組んで、肉まんにして美味しく頂きました。HPはいつものごとく、大体いつも風前の灯火状態でしたが、無事生きて敵本陣までのぼりつめて、見事これを制圧しました。茶国軍の勝利です。帝国から領地をひとつ奪ってやりました。大変喜ばしい出来事のはずなのに、勝利の二文字が画面に踊っても、プレイヤーの心は躍りません。何故なら、勝利画面の後に、恐怖の『捕虜どうする? キープする? 身包み剥いで荒野に転がす? それともチョッキンしちゃう?』画面が来るからです。
いつもなら、登用する気のない武将は、高笑いと共に迷わずチョッキンする玉露。しかし、今回の捕虜は、教祖……。チョッキンしたら、祟りで国が滅びる。国だけじゃなくて人臣にも天罰が降る。そんな気がしました。でも、だからと言って、放逐すれば、また月英帝国の武将になってしまう。また敵として戦場で教祖に出会うのは、それだけはいやだ。教祖、怖い……。ただ、その一心でした。そこには、他に何の気持ちも、微塵も混ざっていません。
玉露率いる茶国は、今日から新教宗教国家に変貌を遂げました。入信希望者は、教祖様がお気に召しそうな奇跡(天から岩を落す、竜巻を起こす、瞬間移動をする、川を凍らせる、幻影兵を出す、etc…)を、2つか3つ携えて、全身黄色い服で、茶国を訪ねてください。それだけでOKです。あなたもその日から、奇跡の教祖様から同志として愛されることでしょう。