時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

懐かし旅 チリ2002/2003-14~高原の大展望 ラウカ国立公園<5>

2012-02-02 09:54:59 | チリ
 チリ・ラウカ国立公園のハイライトであるチュンガラー湖を後にして、太平洋岸の都市アリカヘの途に就きました。

 チュンガラー湖を離れてすぐ、往路では背後となり眺めることのなかった、アンデス山中に広がる高原の大パノラマが目に入り、思わず立ち止まりました。

 地平線となるところで天を衝くように聳え立つ雄大な山塊に抱かれるような平原の展望に、息を呑みました…。
 これから進むこととなる道路も、遙か先まで見通すことができる清々しい風景は、ここが海抜4,500mを超えているという事実を忘れさせる程のスケールでした!


 <ラウカ国立公園~アリカ>
   (リンク先画面左の3Dボタンをクリックするとルートが3Dで進みます←Google Earth)
   (ルートの表示位置や縮尺等はディスプレイの解像度やお好みに合わせて適宜調節してください)
   A:ラウカ国立公園 国境検問所附近
   B:国際道路11号線とパナメリカーナとの分岐点
   (Bからアリカ市街へのルートがどうしても設定できないのでここまでのルートとさせていただきます)

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【謹告】
 この記事で紹介したプトレからラウカ国立公園にかけての地域は、標高が3,600m~4,500mを超える高地で非常に厳しい自然条件下にあり、特に高山病を発症する危険の高い地域です。
 この地域(当然ながら他の高地でも同様です)に関心をお持ちになってご旅行を決断された場合は、渡航前に高山病に対する理解を深めておかれますよう、強く警告します。

 高山病は最悪の場合死に至ることもあり、対応を誤ると危険な疾患です。

 せっかくのご旅行を台無しにしないためにも、くれぐれも軽くお考えにならずに高山病についての理解を得た上で、この地域の素晴らしさを存分に実際の肌でお感じになり、お楽しみになれますことを心から願っています。

 下記のリンクは、私が旅行前に参考にした日本旅行医学会のコラムです。
 読み易い文章で良く纏められていて、高山病の予防薬についての言及もあります。

 高山病で死なないために (日本旅行医学会)

 なお、この記事やこの謹告をお読みになって為された行為により生じたいかなる事象や結果について、弊ブログと管理人は一切の責を負いません。


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 チリ最北部のアンデス山中に位置するラウカ国立公園 "Parque Nacional Lauca" で代表的な景観を誇るチュンガラー湖 "Lago Chungará" を後に、太平洋岸の都市アリカ "Arica" への帰路に就きました。

 チュンガラー湖との別れを済ませて、相棒を走らせて何分もしないうちに、目の前に大パノラマが開けました!
 チュンガラー湖に向かっていた往路では、このような眺めが背後に広がっているとはつゆ知らず、はやる心が湖へと相棒をせき立てて、この地点では一顧だにしませんでした(^^;

 この地は、「ラテン」とか「南」とかが前に付いていても、やはり「アメリカ」なのだなぁ…という実感がこみ上げてきました!

 画像の左端附近に、これから進んでいく国際道路11号線 "CH11" (以下「11号線」といいます)が細く白い線となって、雪を戴いた山塊の手前の丘を緩やかに登っていくのがお分かりでしょうか?



 手前の丘の向こうに、かつては塩湖だったようにも見える平原が広がっています。
 この、丘や山に抱かれた平原へ、11号線が緩やかにカーブを描きながら下っていきます。

 遮るもののない快晴の青空の下、強い日差しに照らされながら、乾いた高原を吹き渡る涼やかな風がとても心地良かったです♪



 パリナコタ火山 "Volcán Parinacota" がここからも綺麗な姿を披露してくれたので、相棒にポーズをとってもらいましたw
 何となく、相棒もニコニコしているように見えました^^

 パリナコタ火山は、この先でもまだまだその美しい姿を惜しげもなく見せてくれ続けます!



 チュンガラー湖の西隣にあるコタコタニ沼 "Laguna Cotacotani"。

 往路ではそれ程大きくは感じなかったのですが、よく見ると結構な水量がありそうですね。

 コタコタニ沼は、これが見納めでした(´-`)/~



 少しだけ進みました(^^;
 盆地のような平原が一望できます!

 ここからの展望ですと、緩やかな丘を登っていく11号線の白い筋が先程よりも良く見渡せます!
 因みにこの見えている白い筋は、往路で進行方向遙か前方となっていたこの場所附近の方向を撮影していた、この辺りのことです。
 緩やかな坂となっている様子がお分かりかと思います。

 正面の雪を戴いた山塊は、方角からして、ネバドス・デ・プトレ "Nevados de Putre" と思われます。
 異なる方角から眺めると、山容も大きく変化しますね。
 この山塊の向こう側に、この日まで宿泊していたプトレ "Putre" があることになります。


 普段日本に住んでいると、このようにスケールが大きい、雄大な風景はそうそう見られるものではありません。
 そして、この乾燥した植生も目新しく映ってとても興味深く、ここでもしばしの間、広大な眺めに酔いしいれていました♪



 後方を振り返ると、パリナコタ火山とポメラペ火山 "Volcán Pomerape" が、下ってきた丘の向こうに頂上だけを覗かせていました。
 その雪を戴いた純白の姿が、手前の黒い丘と好対照をなしていました。

 ちょっとユーモラスな感じですw



 先程撮影した地点では白く細い筋となって写っていた辺りの手前附近まで進んできました。
 雄壮なネバドス・デ・プトレが眼前に迫ります!
 干上がった塩湖の底のような平原はこの辺りまでで、前方の坂を再び登ってからは再び山と言うよりは丘の上を進んでいきます。

 真っ直ぐに伸びる11号線は正に高原のハイウェイ然としていて、この上なく快適なドライブを楽しむことができました~♪
 自分で言うのも何ですが;、この構図が結構お気に入りです^^



 前方の眺めは間もなく山に分け入っていくような感じでしたが、側面に顔を向けると、まだまだ雄大なパノラマが広がっています。

 一旦は頂上のみを辛うじて覗かせていたパリナコタ火山とポメラペ火山とが、再び並び立つ姿を現わしてくれています。
 この双子のような火山たちが仲良く並んで聳える様子も、優美かつ迫力のある、とても見応えのあるものでした!
 チュンガラー湖といい、この開けた高原といい、彼らネバドス・デ・パジャチャタ "Nevados de Payachata" には、雄大な風景が本当にお似合いですね(^o^)

 彼ら火山群と共に、雄大な景観は間もなく見納めとなり、11号線は前方に見えていた丘のような地形からアンデス山中に分け入り、その西側斜面を下りにかかってプトレへの道が分岐する地点を通り、太平洋に面する港町アリカへ向けて進路をとります。



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4 コメント

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Unknown (プー太郎)
2012-02-04 03:06:59
北アメリカの自然を目の当たりにした後、友達に誘われて日本の山に登りました。
山頂で一泊し翌朝、日の出を見ようと外へ出たらあまりの人の多さにびっくり。
日の出も含めてすべての風景が箱庭のように小さいと感じてしまいました。

高山病は個人によって反応の度合いが異なるので本当に用心しなければなりませんね。
一番危険なのは私のようなタイプ。一人でふらふら危険な所に何度も行き「自分は旅慣れしているから大丈夫」と過信に陥ってしまうことです。
その自らの愚かさ故に一度とても痛い目にあったことがあります。
自身の行動に対する責任感欠如は危険です!
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プー太郎さん。 (taろう)
2012-02-04 12:26:04
アメリカ大陸は、北も南もスケールの大きさが魅力ですよね!
スケールが大き過ぎて人が手を加えようにも限度がある風に感じてしまう程の威容を、この時実感しました。
箱庭的な自然にはまた独特の魅力があるものですが、こうした感覚の異なる自然を味わえるのが旅の面白いところですよね^^

高山病、プー太郎さんもご経験があるのですね;
私はこの時は渡航前に予防薬を処方してもらい服用してその効果もあったのか、最初の夜に軽いめまいを感じた程度でしたが、それでも少し苦しかったです。
やはり旅に先立ち打てる策は講じておくのが、リスク低減にも効果的だな、と旅行を終えたときに感じたものでした。
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Unknown (タヌ子)
2012-02-06 10:02:33
なんの装飾もいらない、自然の姿が一番美しいと感じさせてくれる景色ですね。
相棒君が笑顔に見えるところが不思議。
コタコタニ沼、地球の縮図みたいで面白いですね。
私はどちらかというと臆病で、慎重すぎて損をするタイプですが、プー太郎さんも仰っている通り、『自分は旅慣れている』『自分だけは大丈夫』という思い上がりが危険を招きますよね。
夫は思い上がりタイプなので、二人で良いバランスを保ててるのかもしれません(笑)
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タヌ子さん。 (taろう)
2012-02-06 19:16:41
こういう圧倒的なスケールの自然の中に実際に身を置くと、人も自然の一部で心も周囲の自然と同化して溶け込んでいくような気になるから不思議ですが、正に心が洗われているようで、清々しく爽快な気分になっていました^^
相棒は過酷な環境下でも快調に高地を疾走してくれました。
小ぶりなボディに屈強なタフネスを秘めた、実に頼り甲斐のある相棒でして、記念撮影時には握るハンドルや踏み込むペダルにも愛着がわいていましたw
コタコタニ沼は確かにミニチュアの世界のようで、中々味のある眺めですね!
よく見ると意外に水量が豊富そうな感じで、少々驚きました。
本当に旅行時には常にはない慎重さも必要ですが、旅のちょっとしたスリリングな楽しみとのバランスのとり方が一人旅だと複数の時より難しいかもしれませんね。
ポン吉さんとのベストバランスw、タヌ子さんのブログで楽しく拝見させていただいていますよ~(^o^)
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