時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

懐かし旅 チリ2002/2003-6~スリレ塩湖へラストスパート!

2011-11-28 07:03:48 | チリ
 アンデス山中の小さな集落グアジャティリからスリレ塩湖を目指して、再びアルティプラーノの高原を車で駆け抜けます。

 初めのうちは単調に思えた沿道風景も、中々どうして起伏と色彩そして迫力とをもって次々と視界に飛び込んできて、移りゆく変化を楽しみました!


 <グアジャティリ~スリレ塩湖の少し手前>
   (リンク先画面左の3Dボタンをクリックするとルートが3Dで進みます←Google Earth)
   (ルートの表示位置や縮尺等はディスプレイの解像度やお好みに合わせて適宜調節してください)
   A:グアジャティリ
   B:スリレ塩湖の少し手前(当記事最後の画像附近)

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【謹告】
 この記事で紹介したプトレからスリレ塩湖自然遺跡にかけての地域は、標高が3,600m~4,000mを超える高地で非常に厳しい自然条件下にあり、特に高山病を発症する危険の高い地域です。
 この地域(当然ながら他の高地でも同様です)に関心をお持ちになってご旅行を決断された場合は、渡航前に高山病に対する理解を深めておかれますよう、強く警告します。

 高山病は最悪の場合死に至ることもあり、対応を誤ると危険な疾患です。

 せっかくのご旅行を台無しにしないためにも、くれぐれも軽くお考えにならずに高山病についての理解を得た上で、この地域の素晴らしさを存分に実際の肌でお感じになり、お楽しみになれますことを心から願っています。

 下記のリンクは、私が旅行前に参考にした日本旅行医学会のコラムです。
 読み易い文章で良く纏められていて、高山病の予防薬についての言及もあります。

 高山病で死なないために (日本旅行医学会)

 なお、この記事やこの謹告をお読みになって為された行為により生じたいかなる事象や結果について、弊ブログと管理人は一切の責を負いません。


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 グアジャティリを出発すると、再びなだらかな丘陵を越えるアップダウンを繰り返す道程です。

 粘土の層でもあるのか、所々に緑がかった地肌に茶色や赤土色などの色彩豊かな地層が見えていました。



 灰緑色をした土壌が、遠くからもよく目立っています。



 かなり道路から離れた所にいたので、小さくなってしまいましたが、2羽の鳥が草原を歩き回っていました。
 姿形からして、ダチョウやエミューのような飛ばずに地を駆ける大形の鳥のようですが、何という鳥か分からなかったので調べたところ、どうやらダーウィン・レア "Darwin's Rhea"という鳥のようです。



 通ってきた道を振り返ると、正面にグアジャティリ火山 "Volcán Guallatiri" が、標高6,065mの威容を誇りながら屹立していました!

 このあたり一帯は、「ラス・ビクーニャス自然保護区 "Reserva Natural Las Vicuñas"」に指定されています。



 噴煙にも見える湧き立つ雲を山頂近くに纏わせる姿もまた、その威容を際立たせるかのようです!



 道脇の平原から水蒸気が湧いていました。

 この高原からそびえる高峰群には火山が多く、温泉が湧く場所もあります。
 この旅行では残念ながら温泉に浸かる機会はありませんでしたが(TT)



 道路脇の小高い丘にからビクーニャが景色を眺めているように佇んでいました。

 初め1頭かと思ったのですが、よく見たら親子でした!
 子供に乳をやっている最中だったのですね。
 周りを警戒しつつ授乳する母親と、一心に乳を飲む子供の姿が微笑ましかったです^^



 グアジャティリを出発して1時間と少し、プトレからでは約3時間30分、ついに目指すスリレ塩湖の湖面の輝きを遥か前方に望める所まで到達しました!!

 1年前アリカまで来ながら探訪を果たせず、夢にまで見た憧れの眺望を間もなく恣にできると思うと、口許も自然と緩んでしまいました(^^;
 「ついにここまで来た…!!」と気持ちも昂ぶりながら、見え始めてから10分近く、中々実際に近付かない(ように思えた)塩湖へと、ハンドルを握り続けます。



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4 コメント

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Unknown (プー太郎)
2011-11-29 00:13:36
首が長いからU字型に曲げて一生懸命お母さんのミルクを飲んでいるビクーニャの赤ちゃんの姿が本当に愛らしいです。そして全身全霊で自分の子供を守っているお母さんビクーニャのきりっとした表情。日本での信じられない幼児虐待のニュースを読むたびに日本の社会何故こんなに歪んでしまったんだろうと考えてしまいます。

グアジャティリに住んでいる方たちはインカ帝国の末裔なのでしょうか?こんなに膨大な土地の中で特にあの土地(グアジャティリ)に集落を作ったのは何か理由があるのでしょうか。スペインの植民地化がもたらした原住民のキリスト教への改宗政策が時を経てこんなに辺ぴな所でも人々の生活の中に生き続けているのが印象的です。
スリレ塩湖、私も一刻も早く見たいです!!
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プー太郎さん。 (taろう)
2011-11-29 16:35:58
このビクーニャ母子は、帰国して撮影した画像を整理しているときに、初めて乳を飲んでいる子供に気付きました(^^;
撮影時に母親はじっと動かず、もう少し近寄っても大丈夫かな、とも思いましたが、そうしなくて正解でした。
見晴らしの良い場所に佇んでいたのも、警戒しやすい場所だからだったのでしょうね。
動物たちの母親が子供に示す態度を見ていると、本当にわが子に対する無限の慈愛と献身とを感じられて感動的ですよね!

インカの最盛期には、このあたりも帝国の版図になっていたようで、先住民の方々は少なくともインカとは何らかの繋がりがあるのかもしれませんね。
グアジャティリは私が想像するに、川の近くというのと、小径がいくつか分岐する交通の要地だった…でしょうか?
スペインが侵略した目的の1つがカトリックへの改宗であり、このような高地の集落にまで布教に入った当時のスペイン人の宗教的な執念の凄まじさを実感しました。
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Unknown (タヌ子)
2011-12-03 14:01:34
原始の風景がそのまま残っていそうな場所をこうして走り抜けるのは感慨深いでしょうね。
ダーウィン・レアの存在は初めて知りました。
時速60kmで走れるのなら、taろうさんが運転なさる車と並走できそうですよね。
こんな乾いた土地で暮らせるビクーニャも、きっと色々な敵がいるのでしょうね。
赤ちゃんがお乳を飲んでいる間も、こうして周囲を見はっている姿に母親の愛情を感じます。
白く輝く塩湖の湖面が見えた時には心臓の高鳴りが聞こえたのでしょうね。
近くにはどんな風景が広がっているのか、続編が楽しみです。
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タヌ子さん。 (taろう)
2011-12-03 22:08:57
まさに太古の原風景の中ハンドルを握っている間中、移り行く大自然の景色をずっと脳裏に焼き付けながら感嘆し通しでした^^
ダーウィン・レア、私が見ていた時はのんびり散策♪といった風でしたが、こんな空気の薄い高原上で60km/hのスピードは驚異的ですよね!
記事の画像のとおりスリレ塩湖まではダートな道が続き、車では40km/h以上出すのは正直恐かったので、多分ダーウィン・レアには負けてしまうと思いますが、並走できたらさぞ感動的な思い出になったことでしょうw
母ビクーニャは、本当に凛とした雰囲気で気高かったですよ。
塩湖の湖面が見えた時は、独り車中で歓声を上げていましたが、以後蜃気楼のように、見えているのに湖岸まで中々辿り着けない錯覚に囚われていました;
ちょっと間に別の記事を入れてしまいましたが、次で湖岸に到達するので、もうしばらくお待ちくださいね。
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