都内の潜水調査会社に勤めていたことがあった。
仕事が休みの時には、高速で沼津、そして駿河湾沿いに走って伊豆半島に潜りに行った。
いまこそダイビングのメッカとなっている大瀬崎だが、ボクが通い出した頃には「マンボウ」という最初のダイビングショップもなく、会社のボンベを借りていったものだ。
毎週のようにその道を通っていたボクにとっては見慣れた風景の一部だった。
高速を降りて、海沿いに走ると、養殖筏のあいだに白いヨットが見えた。フローティングホテル スカンジナビアと看板にはあったけれど、近くから船名をみると「北極星」という船名だった。
世界中を航行して、余生を伊豆の湾内で送るのか。周囲の漁村然とした風景とは異質なその船をみて、そのときはそう思っていた。
久しぶりにネットでニュースを読んだ。
上海で改装され、建造されたスウェーデンに帰る。という記事だった。
すでに出航した後だったが、名残惜しいような気持ちになった。
スカンジナビア
しかし、流転だなぁ。
退役後36年も浮かんでいた船を曳航して大丈夫かと思ったが、大丈夫では無かったみたいだ。記事によると、沈みだしたので沖に出して沈めたようでもある。
残念でもあるのだが、なんでもない漁村で36年間ポツリ浮かんでいた船が、海に還っていたんだ。そんなふうにも感じている。
元豪華客船スカンジナビア沈没 和歌山・潮岬沖 (朝日新聞) - goo ニュース
☆テキスト版
元豪華客船スカンジナビア沈没 和歌山・潮岬沖
2006年 9月 2日 (土) 12:39
スウェーデン製の元豪華客船スカンジナビア(5105トン、127メートル)が2日午前2時ごろ、改修工事のため引き船に引かれ、中国・上海へ向かう途中、和歌山県串本町潮岬の沖約3キロで沈没した。スカンジナビアは無人で、けが人はいなかった。スカンジナビアは現役引退後、静岡県沼津市で日本初の海上ホテルやレストランとして営業していたが、営業不振でスウェーデンの会社に売却された。地元では、市民が「保存する会」を結成、船体を買い取るトラスト運動が展開されていた。
串本海上保安署によると、スカンジナビアは8月31日正午ごろ、昭英海運(長崎市元船町)所有の第10英祥丸(藤本政文船長、乗員7人、188トン)にロープで引かれ、沼津港を出港、9月7日に上海に到着する予定だった。
引航中の1日午後9時ごろ、船体が突然左に傾き始めたため、同11時半ごろ、状態を確かめるため、いったん串本町潮岬西側の入り江に入った。
しかし、傾きは収まらず、徐々に浸水し沈みだした。2日午前1時半ごろ、再び沖合へ向かったところ、同2時ごろ、深さ約72メートルの海底に沈没した。
傾いた原因は不明。油の流出などがあるため、同海保の巡視艇などが現場を警戒している。
スカンジナビアは係留先の沼津市で昨年3月、通算35年間の営業を終了。惜しむ市民らが「保存する会」をつくり、約1万6000人分の署名を集めるなどしたが、7月にスウェーデンのペトロファースト社への売却が決まった。
同社はスカンジナビアを上海で改修後、スウェーデンで海上ホテル・レストランとして再び利用する予定だった。
建造後約80年たち、駿河湾で36年間係留されていたスカンジナビアの引航については、船の専門家などから船体の腐食や老朽化による事故を心配する声も出ていた。
〈スカンジナビア〉 1927年にスウェーデンで建造されたヨット型客船。地中海や太平洋のクルーズに使われ、現役引退後の70年に伊豆箱根鉄道が購入。ピークの90年度には宿泊やレストラン、結婚式などで10億3000万円を売り上げた。99年に宿泊をやめてレストラン事業に絞ったが、収益は伸び悩み、昨年3月に営業を終えた。優雅な白亜の船体が地元で人気を呼んでいた。
仕事が休みの時には、高速で沼津、そして駿河湾沿いに走って伊豆半島に潜りに行った。
いまこそダイビングのメッカとなっている大瀬崎だが、ボクが通い出した頃には「マンボウ」という最初のダイビングショップもなく、会社のボンベを借りていったものだ。
毎週のようにその道を通っていたボクにとっては見慣れた風景の一部だった。
高速を降りて、海沿いに走ると、養殖筏のあいだに白いヨットが見えた。フローティングホテル スカンジナビアと看板にはあったけれど、近くから船名をみると「北極星」という船名だった。
世界中を航行して、余生を伊豆の湾内で送るのか。周囲の漁村然とした風景とは異質なその船をみて、そのときはそう思っていた。
久しぶりにネットでニュースを読んだ。
上海で改装され、建造されたスウェーデンに帰る。という記事だった。
すでに出航した後だったが、名残惜しいような気持ちになった。
スカンジナビア
しかし、流転だなぁ。
退役後36年も浮かんでいた船を曳航して大丈夫かと思ったが、大丈夫では無かったみたいだ。記事によると、沈みだしたので沖に出して沈めたようでもある。
残念でもあるのだが、なんでもない漁村で36年間ポツリ浮かんでいた船が、海に還っていたんだ。そんなふうにも感じている。
元豪華客船スカンジナビア沈没 和歌山・潮岬沖 (朝日新聞) - goo ニュース
☆テキスト版
元豪華客船スカンジナビア沈没 和歌山・潮岬沖
2006年 9月 2日 (土) 12:39
スウェーデン製の元豪華客船スカンジナビア(5105トン、127メートル)が2日午前2時ごろ、改修工事のため引き船に引かれ、中国・上海へ向かう途中、和歌山県串本町潮岬の沖約3キロで沈没した。スカンジナビアは無人で、けが人はいなかった。スカンジナビアは現役引退後、静岡県沼津市で日本初の海上ホテルやレストランとして営業していたが、営業不振でスウェーデンの会社に売却された。地元では、市民が「保存する会」を結成、船体を買い取るトラスト運動が展開されていた。
串本海上保安署によると、スカンジナビアは8月31日正午ごろ、昭英海運(長崎市元船町)所有の第10英祥丸(藤本政文船長、乗員7人、188トン)にロープで引かれ、沼津港を出港、9月7日に上海に到着する予定だった。
引航中の1日午後9時ごろ、船体が突然左に傾き始めたため、同11時半ごろ、状態を確かめるため、いったん串本町潮岬西側の入り江に入った。
しかし、傾きは収まらず、徐々に浸水し沈みだした。2日午前1時半ごろ、再び沖合へ向かったところ、同2時ごろ、深さ約72メートルの海底に沈没した。
傾いた原因は不明。油の流出などがあるため、同海保の巡視艇などが現場を警戒している。
スカンジナビアは係留先の沼津市で昨年3月、通算35年間の営業を終了。惜しむ市民らが「保存する会」をつくり、約1万6000人分の署名を集めるなどしたが、7月にスウェーデンのペトロファースト社への売却が決まった。
同社はスカンジナビアを上海で改修後、スウェーデンで海上ホテル・レストランとして再び利用する予定だった。
建造後約80年たち、駿河湾で36年間係留されていたスカンジナビアの引航については、船の専門家などから船体の腐食や老朽化による事故を心配する声も出ていた。
〈スカンジナビア〉 1927年にスウェーデンで建造されたヨット型客船。地中海や太平洋のクルーズに使われ、現役引退後の70年に伊豆箱根鉄道が購入。ピークの90年度には宿泊やレストラン、結婚式などで10億3000万円を売り上げた。99年に宿泊をやめてレストラン事業に絞ったが、収益は伸び悩み、昨年3月に営業を終えた。優雅な白亜の船体が地元で人気を呼んでいた。
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