リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

アユ遡上調査に同行する

2006-04-19 23:38:57 | サツキマス研究会/長良川調査会
 今年二回目の長良川漁協のアユ遡上調査に同行した。

 調査は6名が一組になって、追いさで漁という方法で行う。各自が持っている棒の先についている黒い布に驚いた魚が四つ手網(さで網)に入るという仕掛け。
 この漁法は琵琶湖ではよく行われている方法だが長良川では遡上調査以外では禁止されている。調査以外には年に何回もしない漁法と思うのだけど、皆さんはほんとに巧い。
 ボクは長良川以外でも漁師さんと仕事をすることが多いのだけれども、長良の漁師は本当に巧い。そして道具も洗練されている。

 追いさで漁にしても、琵琶湖と違って長良川は流れがあり、河床の石が大きいので魚を追うのが難しい。その点琵琶湖は岸辺の底質が単調で水面は穏やかだ。ボクが琵琶湖で観ているとアユがどこにいるのかよくわかる。
 しかし、長良ではそうはいかない。偏向サングラスで観ているのだが、どこに魚がいるのかわからない。追い立てる漁師さんたちは、いる場所を知っていて互いに棒の振り方を合わせている。巧すぎるなあ。

 さで網でとれた魚を選別するのだが、すべてがアユではない。多いのはオイカワだ。長良では小振りのオイカワを「いかだばえ」と呼ぶ。筏をつなぐような流れの緩い場所に群れているからだが、そんな場所でとれたアユがあった。



やや大振りのアユがいるが、このアユには”あぶらびれがない。



 あぶらびれ を切除するのは魚に印を付ける方法としては一般的で、上流の漁協が今年実施している。



どうも上流に位置する漁協、長良川中央漁協が放流した琵琶湖産のアユのようだ。

 すこしこの標識アユが気にかかる。
いつ放流したのか、そして、どんな由来のアユであるのか、ボクは長良川中央漁協の組合員でもあるので、調べてみたいことがある。 而してこの項つづく。
 
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