あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

老後の生き方を模索して。

2021-09-06 | 田舎暮らし

ししとうとピーマンが後少し

収穫できたら夏野菜は終わりだ。

草刈りをした。

耕運の担当は弟。

それを待って白菜と大根を植える。

春に植えたじゃがいもは

イノシシに掘り起こされて全滅。

タマネギも3分の1は

掘り起こされたのだが

母はそのことを覚えていない。

「そうだったかね~」と言うので

「土の中に残っていた苗を

また植えなおしたでしょ!」

と言うけれど

5分したらまた同じことを聞く。

母は質問したとたん別の何かに

考えを巡らせているらしく

他人の話を聞いていないから

いらっとする。

イノシシが来てから

防獣ネットを張ったけれど

あまりに適当過ぎて

用を無さなった。

ちゃんとしたものを張るか

野菜は作らないかにしたい。

私と母以外の家人は野菜を

あまり食べない。

スーパーかコンビニに生える物を

買えば事足りている。

「買えばよい」と母も言う。

そのつもりでいると

畠が荒れるから作らないと

いけないと言う。

ならばネットを張ろうというと

お金は掛けんと言う。

絶対にイノシシは来るから

野菜は作らない!と言うと

「ちょっとは作らないといけん」

と言う。

堂々巡りだ。

つまるところイノシシに

掘り返されることになっても

野菜は作っておけということらしい。

母は暇を持て余しているから

無駄が大好きよね。

誰が作るのかというと母と

ほとんど私。

私の時間と労力はタダと思っている。

母にしてみれば

自分自身の扱いがそうだったから

私の扱いも同等なのかもしれない。

私はあなたとは違うんですけど。

多くの母親は娘を私物化している

と思う。

その為に苦しむ10代の女子を

多く見てきた。

私は跳ね返す強さがあったけれど。

女性を犠牲に成り立っている

「家庭」というものに

10代から疑問を持っているし

「夫婦」という関係性がどうも

腑に落ちない。

弟が鉄製のネットを張ると

言ってくれた。

それで話は終わったはずだが

朝になって金を掛けてまで

やってもらわなくて良い

とぶり返す母。

じゃあ野菜作りは止めるのか?

というと

「作らないといけない」と

繰り返すだけ。

「ねばならぬ」

「今までこうだった」

だけで生きてきた人だ。

それを私にも押し付けてきたでしょ。

子供の頃からずっとず~~~と

イライラしながら生きている娘

(=私)の苦悩にあなたは

気づいていないでしょうがね。

母はリビングの定位置から

田んぼを眺めて過ごしている。

現状に満足していると思う。

私はちょっと違う。

それまで何か国だけれど

見てUターンしたから、

「北広島町は理想郷だ」

と思った。

ここに骨をうずめると決めた。

奇跡とか大逆転劇が起こって

財閥とか成金とか(笑)

抜群のルックスの(笑)

とにかく玉の輿(笑)(笑)に

乗れそうな男性から

プロポーズされて

例えば「ニューヨークに住まないか」

と言われても絶対に断るだろう

と思ってました。

おほほ。

我ながら抜群の妄想力よね。

若い頃はお見合いをたくさんした。

素晴らしい条件の男性とか居た。

大手航空会社勤務、

ルックスも素晴らしくて

海外駐在が条件で

実家は芦屋で

ご兄弟が歯科医という

私にまったくもって

不釣り合いな方からの

プロポーズを断った実績

はあるわけで。

※後で思い返すに

プロポーズは妄想だった(爆)

「やっぱり海外にはついて行けない」

と言うと

「一目ぼれだったのにな」

と言われただけだわ。

それくらい気に入っている

ホームタウンなのだけれど、

ふっと引っ越しても良いかも

・・と思った。

晩年は暖かい地域で

田んぼや畑から離れて

一人で暮らすのもありかも・・と。

母はとにかくこの環境と生活を

気に入っている。

内臓は元気で強靭な心臓を持っている。

私がいつもいるから「安心して」

認知機能を下落・・じゃない

低下させているのかもしれない。

昼間は私、夜はばーちゃんの

居場所を探している麻呂を

どうするべきかやや問題ではある。

思い通りに動ける気力と体力を思うと

残りせいぜい20年となった。

私にその縁があればーだけれど

「母の娘」の役割を終えて

別の環境や別の生き方を

悔いなく体験してから

お浄土へ召されたいな~と思ふ。

 

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