寝ては起きて、食べて
テレビを見て、スマホを見て
麻呂のおしっこに
2時間ごとにつきあい、
母と顔を突き合わせて
お正月が終わった。
餅つきをして、
おせちを食べて
甥たちが来て帰った。
お風呂と美容院に行って、
母と買い物を1回2回したのが
イベントのすべてだ。
そんなお正月休みに3日で飽きた。
リビングの洋式こたつで
過ごしている母。
私が朝起きたら必ずそこにいる。
いつ何時に見ても同じ姿勢で
そこに座っている。
新聞を読んだりおやつを食べたり、
テレビをつけたり消したり。
居眠りしたりしている。
起きているときは新しい3年日記を
ながめている。
新しいからまだ何日も書き込まれて
いないはずで、何を見ているのかな
と思うけれど。
放置しておくと食卓に行かずに
そこでご飯を食べている。
布団に汁物が垂れていると
イラっとするし
こたつ布団をめくれば
足元には食べ物ほかのゴミが
たまっていたりする。
私は退屈のせいかずっと
そんな事でいらっとしている。
反して母はニコニコ。
どうしてそんなに朗らかなのか
解せない。
母の認知機能だけはどんどん低下
している。
「何曜日か」と1日何回も
私に聞くのでいらっとする。
母の予定はデイサービスしかない。
火曜日と答えれば
「あさって行くんだの」と
大きな独り言を言う。
金曜日だと答えれば
当分行かんでええのという。
それは月曜日のデイサービスの
ことを指している。
今朝も起きるなり何日で何曜日か
と聞く。
すぐにいつデイサービスに
行くのかと考えるらしく
目が泳いでいる。
1時間もすると何曜日で
何日かを聞いてくる。
誰かに物を聞くときはちゃんと
覚えるつもりで聞くものだ
と吠えたが母には伝わらない。
叱られた記憶だけしか残らないが
言わずにいられない。
苛立ちモードの私は
立ち寄った妹に救われる。
それは母も同じだろう。
その妹も人生に結構な程度で
退屈している(笑)
もう良いかな~というのは
この人生はやりきった感がある
という意味。
きっと本音だろうと姉は思っている。
だからどうということはないが
欲をかかず今後に大きな失望もない
ということか。
私は人として能動的にいけるのは
後20年と思っている。
それ以降の人生はおまけ。
私に叱られる退屈な人生を
母は飽きず凝りず。
朗らかにやり過ごして生きている。
病院通いもないし美容院も
私が連れて行かないと
いつまでも行かない。
「いつまでこの生活をする?」と
母に聞いてみたが微笑むばかりだ。
こたつの中には麻呂。
ベッドのふちに頭を載せて
眠るでもなく目を開けている。
退屈だね~と麻呂にも声を掛ける。
あの大雪がウソのように
暖かい日が続いて春のよう。
畠にはイノシシが掘った大きな
穴が3つ。
築山の木の枝が何本か折れている。
事件と言えばそのくらい。
長閑に明けた令和5年なのだった。
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