モスクの見学の後、新大久保へ移動していよいよ食材店へ。
オスマンさんが料理教室用に食材を購入している店を2軒、案内していただきました。店内にはトルコ料理に限らず、イスラム圏の様々な国の食材があるので、初心者には何が何だかチンプンカンプン。でも、今回はオスマンさんが、「これは挽肉に混ぜて使います」「これはサラダのスパイスにします」「これはパンやお菓子を焼くときのトッピングしにます」とトルコ料理で使う主な食材を説明してくれるので、勉強になります。
この界隈でイスラム圏の食材を商う人の多くはアラブ系のようなのですが、アラブ系の人って笑顔がなくておっかない感じなので、入るのにかなり勇気がいりますよね。しかも、頑張って入ってもわからないものだらけなのに、店員がそんなだから質問するのもさらに勇気が必要で、結局ろくに見られずにそそくさと退散、なんてことになりますよね。でも、オスマンさんと一緒に行ってみると、愛想がないだけで普通なんだとわかります。日本語が話せる人もいるし。オスマンさんに基本的な食材の話を聞いておけば、次回からはひとりでも買いに行けそうな気がします。やっぱり最初の一歩は肝心ですからね。
入りづらい雰囲気ではありますが、スパイスは格安です。クオリティの違いはあるかもしれませんが、同じスパイスが市価の半額以下だそうです。ものによっては10分の1というものもあるとか。豆類やシュレッドココナッツも安いです。トルコ料理には欠かせないトマトペーストの缶詰やドライフルーツもかなりお得なお値段で、「キャスター付きのがらがらバッグで来た方がよかったわー」と言ってる人も。正解ですな。
商品の値段が表示されていないこともありますが、店員に尋ねれば、当然ですが普通に教えてもらえます。値段を聞いて買わなくても、嫌な顔はされません。ご心配なく。
その後、再び移動し麻布へ。オスマンさんは肉は麻布のスーパーで購入しているとか。御用達の店では生のハラルミートを販売していて、かたまり肉も必要に応じてカットしてくれるのだそうです。新大久保やアメ横でもハラルミートは買えますが基本は冷凍なので、新鮮な生の肉を買うならココということみたい。場所柄何でも高かろうと思っていたら、ハーブは1パックに大量に入っていてかなり割安だそうです。
ショップツアーのあとは、近所の公園で、夜のピクニック気分でオスマンさんの絶品ケバブで晩ごはん。歩き回った後に腹ペコでかぶりつくケバブは格別。チョク・ギュゼル!(メチャうま!)です。これはオスマンさんが朝から肉を焼いて、自宅で作って持ってきてくれたもので、ラップタイプのケバブ。
個人的にはピタパンよりも、トルティーヤ的な生地で包むケバブラップのほうが食べやすくて好きなんですよね。公園のベンチに新聞紙を広げ、その上にオーブンペーパーを広げて鮮やかな手つきでケバブを巻いてくれました。ツアーのエンディングとしては最高のイベント。楽しく美味しくいただきました。
モスクの見学からはじまって、異国情緒あふれる店を巡ってめずらしい食材を見て歩き、シメは公園でケバブ。充実した1日でした。オスマンさん、テシェキュレール(ありがとう)。
<筆者 写真 とらお>