ココヨリトワニ

野球と文章書きに生きる男、空気王こと◆KuKioJYHKMのブログです。(人が死ぬ創作文があります、ご注意を)

肉マニアの演説

2009-12-20 10:10:03 | 二次創作
諸君 私は超人レスリングが好きだ
諸君 私は超人レスリングが好きだ
諸君 私は超人レスリングが大好きだ

キン肉バスターが好きだ
タワーブリッジが好きだ
パロ・スペシャルが好きだ
スピニングトゥーホールドが好きだ
ベルリンの赤い雨が好きだ
ハリケーンミキサーが好きだ
地獄の断頭台が好きだ
アパッチの雄叫びが好きだ
ナパームストレッチが好きだ

国立競技場で 後楽園球場で
田園コロシアムで トーナメントマウンテンで
日本武道館で 蔵前国技館で
不忍池で 五重のリングで
グランドキャニオンで 大阪城で

この地上で行われる ありとあらゆる超人レスリングが大好きだ


バッファローマンの1000万パワーが 轟音と共に敵を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられたミートくんが ハリケーンミキサーでばらばらになった時など心がおどる

ラーメンマンの中国拳法が 悪行超人を撃破するのが好きだ
エンジン音を上げて 襲いかかってきたバイクマンを
メビュース・バンド・キックでなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

すでに試合に勝利した悪行超人が 倒れた正義超人を蹂躙するのが好きだ
はぐれ悪魔コンビが 既に瀕死のジェロニモに 阿修羅バスターをかける様など感動すら覚える

敗北主義の悪魔超人達の首をはねていく様などはもうたまらない
正義に燃える超人達が アシュラマンの降り下ろした腕とともに
竜巻地獄に ばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ

哀れなザ・ニンジャが 老練な忍術で健気にも立ち向かってきたのを
ハンゾウの妖腕刀が 顔面ごと皮を剥ぎ取った時など絶頂すら覚える

完璧超人のマグネットパワーに滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった人間たちに罵倒され ゴミを投げつけられる様は とてもとても悲しいものだ

キング・ザ・100トンの質量に押し潰されて悶え苦しむのが好きだ
ベルリンの赤い雨に切り裂かれ 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ


諸君 私は試合を 地獄の様な試合を望んでいる
諸君 私と肩を並べる超人レスリングファン諸君
君達は一体 何を望んでいる?

更なる試合を望むか?
情け容赦のない 糞の様な残虐ファイトを望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の悪を倒す 嵐の様な友情パワーを望むか?


 「 試合!! 試合!! 試合!! 」


よろしい  ならばゴングだ
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忙しい人のための仮面ライダーディケイド完結編(の前半)

2009-12-19 12:05:36 | 二次創作
※いちおうネタバレ有りなので、ご注意ください

ディケイドライバー『アタックライド サイドバッシャー』
J「さあ来いディケイドオオ!オレは実はミサイルに撃たれただけで死ぬぞオオ!」
(チュドーン)
J「グアアアア!こ このザ・フグウと呼ばれる仮面ライダーJが…こんなライダーに…バ…バカなアアアア」
(ドドドドド)
J「グアアアア」
ライオトルーパー「Jがやられたようだな…」
龍騎「ククク…奴はライダー軍団の中でも不遇…」
ブレイド「ウェーイ」
ディケイドライバー『ファイナルアタックライド ディディディディケイド』
(チュドーン)
3人「グアアアアアアア」
士「やった…ついにライダー軍団を倒したぞ…これであとはクウガだけだ!!」
ユウスケ「よく来たな士…待っていたよ…」
(ギイイイイイイ)
士「こ…ここにお前もいたのか…!感じる…究極の闇を…」
ユウスケ「士…戦う前に一つ言っておくことがある お前は俺がキバーラに洗脳されたと思っているようだが…別にそんなことはない」
士「な 何だって!?」
ユウスケ「そしてお前に倒されたライダーはお前が死ねば復活する あとはお前を倒すだけだ…」
(ゴゴゴゴ)
士「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある このオレに生き別れた妹がいるような気がしていたが今回は関係なかったぜ!」
ユウスケ「そうか」
士「ウオオオいくぞオオオ!」
ユウスケ「さあ来い士!」
クウガの勇気が世界を救うと信じて…! ご視聴ありがとうございました!


もうすでにやっている人がいそうだけど、まあいいや
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仮面ライダーディケイド二次創作「黒い空の下で」

2009-12-17 00:21:08 | 二次創作
※注意
このSSは映画「仮面ライダーディケイド 完結編」をベースにしていますが、ある程度オリジナル設定が含まれています。
些細なネタバレでもいやだという方、二次創作にオリジナル設定を持ち込むのを嫌う方、
また仮面ライダーで暗い話は読みたくないという方などは閲覧をご遠慮ください。



また、あの夢か……。

何もない荒野に、俺も含めて9人の仮面ライダーが立っている。一人の男を、取り囲むようにして。
囲まれているのは、仮面ライダーディケイド・門矢士。俺の……親友。
戦いたくない。あいつと戦いたくなんてないんだ。
なのに、戦いは始まってしまう。

アギトの拳と、ディケイドの拳がぶつかり合う。粉砕されるのは、アギトの体。
龍騎のドラグセイバーが、ディケイドにかわされる。反撃の剣が、龍騎を両断する。
返す刀で、ディケイドはブレイドに斬りつける。受け止めたブレイラウザーごと、ブレイドの体が真っ二つにされる。
ファイズと響鬼が、同時にディケイドに向かって突進する。
しかし二人はディケイドに到達することなく、銃弾の雨を浴びて倒れる。
その間に別方向から接近していたカブトが、ディケイドに回し蹴りを叩き込む。
だけどそれも的確にガードされ、反撃のハイキックでカブトの頭部が吹き飛ぶ。
電王の必殺剣も回避され、ディケイドの剣が電王の眉間に突き立てられる。
キバが鎖から自分を解き放ち、大空に舞い上がり跳び蹴りを放つ。
それに対しディケイドも、重力に逆らって天に昇りながらキックを放つ。
二人のキックがぶつかり合い、キバの体が粉々に砕け散った。

あっという間に、その場に立っているライダーは俺とディケイドの二人だけになってしまった。
なんでだ。なんでこんなことをする。
お前だって、みんなを守るために今まで戦ってきたんじゃないのか!
今お前がやっているのは、たくさんの人から笑顔を奪う行為なんだぞ!
何を言っても聞き入れてもらえないのなら、もう力ずくで止めるしかない。
士、お前とは戦いたくない。だけど、みんなの笑顔を奪うお前を放っておくわけにもいかない。
だから……俺がお前を倒す!

「本当に、君はそれでいいのかい?」

ふいに、俺の背後から声が響く。振り向くと、そこには俺じゃないもう一人のクウガが立っていた。

「いいわけないじゃないか。あいつは、俺の親友だ。俺の生き方を変えてくれた恩人でもある。
 けどあいつをこのままにしておいたら、今よりももっとたくさんの笑顔が奪われる。
 そんなの、俺には耐えられない。だからせめて、士は俺の手で倒す。
 たとえ親友殺しの十字架を背負おうとも、俺の体が闇に堕ちようとも」
「…………」

もう一人のクウガは、もう何も言わない。
ただ表情のないはずのその顔に、何だか悲しみがにじみ出ているように見えた。
俺はそんなもう一人のクウガに背を向け、改めてディケイドと対峙する。

「待たせたな……。さあ、行くぞ士!」

拳を振りかぶり、俺は士に向かって走り出した。


◇ ◇ ◇


そこで、俺の意識は現実へと戻ってきた。
現実の俺は、寂れた山小屋でソファに座ったまま寝ていたようだ。

「目が覚めたか」

俺にそう声をかけてきたのは、剣崎一真。仮面ライダーブレイドだ。

「さっそくで悪いが、先程ディケイドを捕捉した。
 すでにG4とカイザが交戦しているが、戦況は劣勢と言わざるを得ない。行ってくれるか?」
「もちろんだ。ディケイドを倒すのは、俺の役目だからな」

俺は迷わず立ち上がり、剣崎が生み出したオーロラを彼と共にくぐった。
すぐに景色は、何処かの港へと変わる。
そして俺の目の前では、ディケイドが二人の仮面ライダーと戦っていた。

「変身……!」

俺は素早く、クウガへと変身する。今の俺は、いつもの赤いクウガじゃない。
力と引き替えに闇を受け入れた、黒いクウガだ。
今はなんとか、闇の力を制御できている。
だが、俺にはわかっていた。変身するたびに、俺の中の闇が増大しているのを。
いずれ俺の心は闇に呑み込まれ、戦うことしか考えられない邪悪な戦士になってしまうだろう。
そうなってしまう前に、決着をつけなくちゃいけない。

なあ、士。こんなことを思うなんて、親友として最低だとは思ってる。
だけど、そう願わずにはいられないんだ。
どうか俺が、完全な究極の闇になる前に――俺に、殺されてくれ。
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我ら暫くあっちこっちを探求せり

2009-12-04 22:33:13 | 二次創作
最近創発板のTRPGスレを読んだ影響で、以前に買った「CLAMP学園TRPG」のルールブックを引っ張り出してきまして。
別に実際ゲームをやるつもりはないんですが、試しにキャラを作ってみようかなと。
そんなわけでサンプルとして、いつものあっちこっちーズにおいでいただきました。


○御庭つみき
キャラクターランク:スーパーヒーロー
知力:C(8) 体力:C(8) 時の運:F(5)
SA:怪力

○音無伊御
キャラクターランク:スーパーヒーロー
知力:D(7) 体力:B(9) 時の運:F(5)
SA:マイナー武器(串)<レベル1>、家庭科手練系<レベル0>

○春野姫
キャラクターランク:プロフェッショナル
知力:D(7) 体力:E(6) 時の運:E(6)
SA:シャルム

○片瀬真宵
キャラクターランク:スーパーヒーロー
知力:B(9) 体力:D(7) 時の運:F(5)
SA:科学者

○戌井榊
キャラクターランク:プロフェッショナル
知力:E(6) 体力:B(9) 時の運:G(4)
SA:家庭科手練系<レベル2>


というわけで、興味のない方にはどうでもいいでしょうが、いちおうステータスの解説を。

「キャラクターランク」はいわばそのキャラのレベル。これが高ランクであるほど、基本能力の合計値と上限が高くなります。
最高位は「グローバルヒーロー」。以下「スーパーヒーロー」→「プロフェッショナル」→「ベテラン/エキスパート」→「パンピー」と下がっていきます。
なおキャラクターランクは全員統一することが推奨されているのですが……。
まあ、1ランク違うだけならたいして問題にはならないでしょう。

続いて「知力」「体力」「時の運」。これは直接行動の成功判定などに用いる能力です。
ただ時の運だけは別の役割もあるのですが……。まあここでは解説する必要がないので省略。
これらの能力はS(12)が最高値、H(3)が最低値となっています。
ただしデフォルトで設定できるのは特A(11)まで。Sは後述のSAで能力がアップしたときのみあり得る数値になっています。
そして各レベルのイメージは、以下の通りに設定されています。

S 超人
特A 天才児
A 驚異!
B 優秀
C 良
D まあ、いい方
E 普通
F 難あり
G 幼児並み
H 問題外

最後に「SA」。これはいわゆる「特殊能力」です。キャラの行動を判定するときに自分のSAが役に立つ状況と判断されれば、行動が成功しやすくなります。
また、直接能力をアップさせるSAもあります。たとえば今回のサンプルでつみきに付けた「怪力」は、筋力を使う行動の際体力が+2されます。
なお伊御と榊のSAにレベルが設定されているのは、彼らのSAが「超技能」という種類のものだからです。
超技能は他のSAよりも細分化されており、これをキャラのSAとして選んだ場合レベル2の技能を一つか、レベル1とレベル0を一つずつか選択することが出来ます。
サンプルの場合前者は榊、後者は伊御ですね。
超技能のレベルはセッションを繰り返すことで上がっていき、レベル数がそのまま基本能力に上乗せされる数値となります。
超技能の他にも成長するSAは複数存在しますが、話が複雑になるのでここでは割愛します。

以上、説明を終わります。自分の自己満足にここまで付き合っていただき、ありがとうございました。
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クロスオーバーSS「ライダー症候群(シンドローム)」 Bパート・1

2009-11-26 22:34:54 | 二次創作
「な……なんだこりゃあ!」

殺風景な倉庫の中で、俺は我ながら情けないと思える声をあげてしまっていた。
なぜならば、俺のこの体が「仮面ライダー」なるヒーローに変化してしまったからである。

「いったい何がどうなってるんだ! 今まで、こんな事は起こったことがなかったぞ!」

俺をこんな事にした張本人である海東は、こんな感じでさっきから軽いパニックを引き起こしている。
本来なら多少暴力的な手段を使ってでも原因を聞き出したいところであるが、あの様子では本人もわかっていないのはほぼ確実である。
しかしここで、意外な人物が解説を始めた。誰であろう、長門である。

「あなた方が『KIVA』と呼称するその装甲には、特定の生物に強く呼応する性質がある。
 彼の体には、その生物との間に何らかの共通項があったと思われる。
 私が分析した限りでは、その装置はカードという媒体に記録されたデータを一時的に実体化させるもの。
 実体化の際、核となりうるものがその場に存在すれば、より容易な実体化のためにそれを取り込んでしまうことも充分に考えられる。
 もっとも、全くの偶然でこのような事態が起こる可能性は限りなく低い。あなた達が驚くのも無理はない」

長々と説明してくれたが、要は海東が呼び出したやつがたまたま俺と相性がよかったために融合してしまったということらしい。
しかし、ちゃんと元に戻れるんだろうな、これ。まだ3/4は残っているだろうこれからの人生を、ずっとこの姿で生きていくのはさすがに遠慮願いたいのだが。

「心配ない。データの癒着は一時的なもの。時が来れば自然に解除される」

まるで俺の心を読んだかのように、長門が言う。まああいつがそういうのなら問題はないのだろう。
むしろ、初めて見たはずの代物をすでにそこまで理解しているという事実に戦慄を覚える。
長門の性格上、ここで口から出任せを言っているなんて事はまったくもって考えられないしな。
とにかく元に戻るというのなら、何ら心配することはない。せっかくなのだから、ヒーローの力を満喫させてもらうとしよう。
そんなわけで若干調子に乗った俺は、ハルヒを連れて逃げようとするカイとか言う奴に向かって走り出した。
どうやらあいつは蟹のおっさんと違って変身したりはしないみたいだからな。
ド素人の俺でも、ヒーローの力があればごり押しで勝てるだろう。
とまあ柄にもなく甘い考えを抱きながら、俺はカイの前に立ちはだかったのである。

「戦闘力のない俺なら、自分なら勝てる。そんなこと考えてそうだなあ」
「ああ、考えてるぜ。怪我しない内に、さっさとハルヒをこっちに渡せ」

強気な態度でハルヒを奪い返そうとする俺であったが、それを聞いたカイは突如として高笑いを始めた。

「な、何だ? 何がおかしい!」
「お前があまりにバカだからだよ。俺、そういう顔してるだろ?」

そういわれてカイの顔を見ると、その顔はまったく笑っていなかった。むしろ、鬼神のごとき激怒の表情である。

「たしかに俺は、仮面ライダーと戦えるほどの力はない。けど、護衛ぐらいはちゃんと付けてるんだぜ?」

そう言い放ったカイの体から、大量の砂が流れ落ち始める。なんかよくわからんが気持ち悪いな、おい!
若干怯んだ俺の前で、砂は少しずつ積み重なって人の形を作っていく。
やがて俺の前には、ガスマスクというか防毒マスクというかとにかくそんな感じの顔をした三人の男が出現していた。
もちろん普通の人間に砂から出現するなんて芸当は出来ないわけであって、こいつらも人間でないと考えるのが妥当であろう。

「頼んだ、モールイマジン」

モールイマジンという名前らしい三人組は、一斉に俺に向かってきた。
俺も必死でパンチやキックを繰り出して応戦したのだが、いかんせんこちらには実戦経験というものが不足している。
おまけに、数の上でも不利である。正直、素人が一度に三人の相手をするのは非常に困難だ。
あれだけの数の敵をたった一人で相手していた、というか現在進行形で相手しているだろうユウスケさんの偉大さを噛みしめるばかりである。

「まったく、見てられないなあ」

そんなこんなで微妙に押されていた俺の前に、青いシルエットが現れる。もちろん、海東の野郎である。

「僕がフォローに廻る。さっさと片づけるよ」

そう言うと、海東の野郎も戦闘に参加し始めた。蟹の方は、士さんが頑張って一人で抑えているようだ。
さて、海東が参戦してからというもの、一気に戦況は俺たちに傾いてきた。
単純に数の差が埋まったというのもあるが、やはり海東が戦いに慣れているというのが大きいだろう。
荒削りな俺のやり方を、上手いことフォローしてくれている。悔しいが、ヒーローとしてはこいつも充分に優秀なようだ。
もっともそれは戦闘力の面でだけで、性格は大いに改善の余地ありだが。
何はともあれ、あいつが加わってくれたおかげで俺もだいぶ戦いやすくなってきた。
素人ゆえに苦戦していたわけだが、逆に言えば素人でも戦いにはなっていたのだから仮面ライダーとやらの力は素晴らしいものがある。
ある程度のってくれば、俺の適当な攻撃でもある程度モール何たらにダメージを与えることが出来る。
ちなみにカイの方は幾度か逃げようと試みているものの、そのたびに海東が牽制の銃撃を放って足止めしている。
態度がでかい割には、細かい心配りが出来る男である。

「とりゃあっ!」

そうこうしているうちに、すでに俺たちとモール何たらの勝敗はつきかけていた。
適当に口にしたかけ声と共に繰り出した俺の蹴りが、モール何たらの内の一体を吹き飛ばす。
他の二体も、すでに息も絶え絶えのグロッキー状態である。

「よし、そろそろ終わらせるよ」

そう言うと、海東は一枚のカードを取り出した。上半分には、今俺が変身している仮面ライダーが描かれている。
下半分は……よくわからないが、コウモリか?
そのカードを、海東は銃に差し込んだ。ああ、何だかいやな予感がしてきた……。

「痛みは一瞬だ」
『FINAL FORM RIDE KIKIKIKIVA!』

電子音声と共に光が銃口から光が発射されて……やっぱりこっち来たぁー!
落ち着け、俺。さっきはあれが当たって仮面ライダーに変身したんだ。
おそらくあれが当たっても俺に直接の害は……ん? なんか景色が回って……。
い、いや、俺の体が回転してるのか? というか、逆立ち? いったいどうなって……って、今度は脚がなんか無茶な角度で開いてるぞ!
どうも俺の体は全体的にあり得ない変形の仕方をしているらしいのだが、当事者の俺からは何が起きているのかさっぱり理解できないのが現状である。
とりあえず確実なのは、俺の体が海東の手につかまれているということだ。

『FINAL ATTACK RIDE KIKIKIKIVA!』

再び響く電子音声。そして俺の体を、何かが注ぎ込まれるような感触が駆けめぐる。

『キバっていくぜー!』

何だ、今の声は。たしかに俺の声なのだが俺は声を発した覚えなどない。
もう何が起きているのかさっぱりである。
物事の中心にいるはずなのに何もわからないとは、まるでハルヒのような状況だ。いや、違うか。
そんなことに思考を傾けていると、海東が俺の体から生えたトリガーを引いた。
いや、ちょっと待て。そんなものいつの間に生えた。もう何が何だかさっぱりわからん。
とまあこんな感じでもはや諦めの境地に達しようかとしていた俺の体から、ビーム的な何かが発射される。
その何かはモールなんとかを直撃し、三人まとめてなぎ倒してしまった。
すげえな、俺! いや、この場合すごいのは俺なのか? よくわからん。

「ご苦労さん、もう戻っていいよ」

上機嫌な声で、海東が言うのだが……。いや、戻るってどうやるんだよ。
変形させたのそっちじゃないか。

「君が戻ろうと強く念じれば、戻れるはずだよ」

本当か? そんな簡単に戻れるとも思えないが……。うおっ、本当に戻っていってる!
海東の手を離れた俺の体は、先程起きた超絶的な変化を逆再生し、元の仮面ライダーの姿に戻っていた。
本当にどういう仕組みになってるんだ、これは……。まったくもって理解に苦しむ。
まあハルヒに出会ってからというもの、理解に苦しむことだらけの気もするが。

「さて、君のボディーガードは全滅したわけなんだけど。おとなしくその眠り姫をこちらに明け渡してくれないかなあ」

味方ながらあまり良い印象は受けない語り口で、海東はカイに語りかける。
それに対し目を血走らせたカイは、無言で逃げ出そうとした。

「逃がさないよ!」

逃走者に対し、海東は銃をぶっ放す。今度は牽制ではなく、本気で当てるつもりだったようだ。
銃弾はカイの脚に命中し、やつがバランスを崩す。俺はその隙にカイへ駆け寄り、抱えられていたハルヒを奪還することに成功した。
よっしゃ! 今の俺は、文句なしにかっこいいぞ!
あとはハルヒを連れて速やかにここから離脱。残った化け物の処理は、本職である士さんたちに任せればいいだろう。
善は急げと、俺は走り出した。ところがその直後、一瞬俺の視界がモザイクでもかかったように不明瞭になる。
そして見える景色が正常に戻ったときには、両腕に感じるハルヒの重さが先程までより明らかに重くなっていた。
もちろん、この短時間でハルヒが激太りしたとかそういうわけではない。俺の方の腕力が落ちたのである。

「やべ……」

自分の腕を見つめながら、俺は思わず呟いていた。腕を覆っていた仮面ライダーの鎧は既になく、そこにあるのは見慣れた北高の制服だけだ。
つまり、仮面ライダーへの変身が解除されてしまったということになる。
長門はその内解除されるだろうといっていたが、せめてこの事件が一段落するまではもってほしかったぞ。

「おい」

などと愚痴が脳内を駆けめぐっている間に、カイは俺のすぐそばに来ていた。
かけられた言葉に俺が反応するよりも早く、相手の拳が我が顔面に叩き込まれる。

「返せよ」
「やなこった」

倒れた俺を見下ろしながら言うカイだが、俺の答えはもちろんノーである。
せっかく奪い返したハルヒだ。たとえ仮面ライダーの力がなくなっても、無抵抗でぶんどられてたまるかよ。
とはいえ、どうすればいい。向こうは脚を負傷しているが、こっちだってハルヒを抱きかかえてるせいで両手が使えない。
もちろんハルヒのやつを床に置けばその問題は解決するのだが、この状況下においてこいつはもっとも優先されるべき存在である。
可能な限り安全な場所に置いておかねばならない。というか、いいかげん起きろよお前は。
しかし俺の祈りもむなしくハルヒが起きることはなく、場は膠着状態に陥った。
しかし、それも長くは続かない。見かねた海東が、こちらに向かってきたのだ。
こいつに任せるのは癪だが、ハルヒの身の安全を優先するならそちらの方が確実だ。

「海東!」

俺は全身の力を振り絞って、ハルヒの体を海東目がけて投げる。
ハルヒは若干弱々しい放物線を描き、海東の元に到達した。
ふう、よかった。届かなくてコンクリートの床に激突なんて事態になったらどうしようかと思っていたところだ。
しかし、安心していられるのもほんのわずかな間だけだった。

「おのれ! その女は返してもらうぞ!」

今度は蟹のおっさんが、こちらにちょっかいを出してきたのだ。
士さんの攻撃の合間を縫って、おっさんは海東に向かってレーザーを放った。
危ないところだったが、海東はギリギリでレーザーをかわす。
そして、俺から託されたばかりのハルヒの体を投げた……っておい!

「士!」
「なっ、ちょっと待て! 俺かよ!」

海東がハルヒを投げた方向には、士さんがいた。士さんは動揺しつつも、しっかりとハルヒの体を受け止める。
ナイスキャッチと惜しみない賞賛を送りたいところだ。

「海東! お前何考えてるんだ! これじゃ戦えねえだろ!」

士さんの主張はもっともである。今まさに戦っている最中の人に荷物を預けてどうする。
しかし、海東はまったく悪びれていない。

「いやあ、もう充分働いたから、この辺で退却しようかと思ってね。
 おいしいところは君に譲るよ。頑張ってくれたまえ、士」

喋りながら、海東はカードを銃にセットしていた。そして銃口を天井に向け、引き金を引く。

『ATTACK RIDE INVISIBLE!』

もはやおなじみとなってきた電子音声と共に、海東の姿は空気に溶けるように消えてしまった。
おいおい、どこ行ったんだよあいつは。

「あの野郎……! また逃げやがったな!」 

戸惑う俺の耳に、怒りをあらわにする士さんの声が届く。
逃げたのかよ、やっぱり逃げたのかよ! しかも「また」ってことは、常習犯か!
くそっ、少しでもあいつの評価を上げてしまったことを激しく後悔したい気分だ!

「ん……」

そんなやたら気まずい空気の中、微妙に気の抜けた声が聞こえてきた。これは……ハルヒか?

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クロスオーバーSS「ライダー症候群(シンドローム)」 Bパート・2

2009-11-26 22:31:34 | 二次創作
「おっ、目を覚ましたか」
「ちっ、こんな時に……」

ハルヒが目を覚ましたことに気づき、士さんと蟹がそれぞれコメントを放った。
だがハルヒは彼らの言葉にリアクションすることはなく、ぼんやりと虚空を見つめている。
かと思えば、突然やつはアクションを起こした。それも、とんでもないことを。
聞いて驚け。ハルヒは何を思ったのか、なんの脈絡もなく士さんのベルトをむしり取ったのである。

「ちょ……うあああ!」

驚きの悲鳴を上げながら、士さんが悶える。その体からはあっという間に鎧が消え失せ、元の生身の姿になっていた。
一方ハルヒは士さんの腕から滑り落ちてしまったものの、なんとか脚から着地してダメージを最小限に抑える。

「おい、何やってるんだよ、お前! それを早く返せ!」

士さんは若干慌てた様子で、ハルヒからベルトを取り返そうとする。まあ当然の行動であろう。
ところが、ハルヒはおとなしくベルトを返そうとしない。それどころか、さらなる奇行に出る。
なんと士さんから奪い取ったベルトを、自分の腰に巻き付けたのだ。

『KAMEN RIDE DACADE!』

その直後、電子音声と共にハルヒの体が発光する。そしてやつの体は、ついさっきまで士さんが装着していた鎧に包まれた。
いや待て。なんでそうなる。なんでハルヒが仮面ライダーになってるんだよ!
百歩譲ってハルヒもあのベルトが使えるとしても、あれはカードをセットしないと変身できないんじゃなかったのか!

「たった今涼宮ハルヒによる情報改変が行われた。あのベルトは涼宮ハルヒも使用でき、なおかつ始動キーであるカードが不要になっている。
 しかし気絶していた涼宮ハルヒがなぜ、あのベルトが仮面ライダーへ変身するためのアイテムだと理解できたのかは不明」

戸惑う俺の後ろで、長門がいつもの抑揚のない口調で解説してくれた。
というか、いたのか長門。さっきからまったく俺の視界に入っていなかったが。

「私の目的はあくまで観測だから。私が介入しなくても解決するのなら、極力動かない」

まあたしかにここまではなんとかなったが……。ここからも静観を決め込むつもりか?

「まだわからない。涼宮ハルヒの生命に危険が及んだ場合は、もちろん助けに入る。
 しかし、今はまだそこまで深刻な事態ではない」

おいおい、本当に大丈夫なのか? あいつの性格を考えると、いきなり目の前の化け物にドロップキックかますぐらいのの暴挙は……。

「とりゃー!!」

とか言ってたら本当にやりやがった、あいつ!
やはりハルヒも仮面ライダーになったことで身体能力が上がっているらしく、ドロップキックを食らったおっさんは綺麗に吹き飛ぶ。
あ、たまたま後ろにいたカイが下敷きになった。ご愁傷様。

「貴様! いきなり何をする!」

ハルヒに対し、蟹は怒りをあらわにする。もっとも、顔が蟹なのであらわにされたところでよくわからないのだが。

「黙りなさい!」

まあそんな怒りなどハルヒにとってはどこ吹く風なわけで、あいつは逆に怒鳴り返してしまった。

「私は今、無性に正義を執行したい気分なのよ! あんた、そんないかにも悪そうな外見してるってことは、悪の手先ね!
 この涼宮ハルヒ様が成敗してあげるから、覚悟なさい!」

なんて無茶苦茶な理屈なんだ、おい! そんなんで善良な市民を間違えて襲ったらどうするつもりだ!
まあこの場合は本当に悪の手先だからいいものの、いくらハルヒとはいえ考えが短絡的すぎる。
あいつ、寝ぼけてるのか?

「涼宮ハルヒの脳は、まだ完全には覚醒していない。一般的な言い方をするのなら、あなたの言うとおり『寝ぼけている』ということになる」

わざわざ解説ありがとう、長門さん。
しかし、寝ぼけて暴れ回るとは実にたちの悪い行動だ。今回は悪人相手だからまだいいが……。

「おーりゃおりゃおりゃー!」

それにしても、寝ぼけたハルヒは異様に強い。いくら仮面ライダーになっているからとはいえ、蟹のおっさんを一方的にタコ殴りにしている。
これもハルヒの力がもたらした結果なのだろうか。

「小娘の分際で……! 調子に乗るな!」

しかしおっさんも、いつまでも一方的にやられているほど生やさしい相手ではない。手にした斧で反撃に出る。
だが、ハルヒはその攻撃もあっさりとかわしてしまった。
動きがいいのにも程があるだろう。たとえ俺が同じ状況におかれても、あんな動きは出来ないと断言できる。

「喰らいなさい! 必殺パーンチ!」

ノリノリで叫びながらハルヒの繰り出したパンチが、おっさんにクリーンヒットする。
先程ドロップキックをくらったときと同じように、おっさんは大きく吹き飛んだ。
だからなんでそんなに強いんだ、あいつ。

「ふっふっふ、正義は勝つ! キョン、ちゃんと見てた?」

そこで俺に振るのか……。はいはい、お前は最強だよ。誰も勝てねえよ。
などと適当に賞賛の言葉を並べていたら、背後でおっさんが体を起こし始めていた。
そして蟹の頭部が、怪しく光る。

「危ない、ハルヒ!!」
「え?」

とっさに叫んだが、間に合わない。次の瞬間には、おっさんの放ったレーザーがハルヒの体を吹き飛ばしていた。
その体はコンクリートの床で数回バウンドし、しばらく転がって停止する。
ほぼ同時に、自然とベルトが外れた。鎧が消滅し、元のハルヒの姿があらわになる。

「ハルヒ!」

俺は無我夢中でハルヒに駆け寄っていた。こんな所で死なれでもしたら、一生忘れられないいやな思い出になっちまうからな。
そんな最悪のメモリーを心に刻むのはごめんだぜ。

「おい、しっかりしろ! ハルヒ!」
「ん……」

必死で呼びかける俺に、ハルヒがわずかな反応を示す。よかった、死んではいないみたいだ……。

「意識が混濁しているだけ。肉体的な損傷はゼロに近い。あの鎧が衝撃をほとんど吸収してくれたから」

いつの間にか俺の背後に移動していた長門が、またも解説してくれる。
こいつが言うのならば、まあ大丈夫だと思っていいだろう。
やはり仮面ライダーはすごいと言うべきか。

「すまない。俺が油断したせいで、お前の友達を危険な目に遭わせちまった」

気が付くと、士さんが目の前に立っていた。いや、この件は全てハルヒが悪いのであって、士さんが謝る必要性は微塵もないと思うのですが。

「いや、そいつがあんな行動に出ると想定してなかった俺の責任だ。
 そのお詫び……ってわけでもないが、これ以上そいつを傷つけさせない。さっさと終わらせるぞ」

ベルトを拾い上げた士さんは、再び仮面ライダーに変身した。さらに、何やら携帯ゲーム機のようなものをどこからともなく取り出す。
いったい何をするのかと思いきや、士さんはその画面をものすごい勢いでタッチし始めた。

『KUUGA,AGITO,RYUKI,FAIZ,BLADE,HIBIKI,KABUTO,DEN-O,KIVA FAINAL KAMEN  RIDE』

タッチを終えた士さんの額に、まばゆい光と共に一枚のカードが出現した。
さらに、その胸はたくさんのカードが並んで……なんだ、このデザインは。
なんというかこう……斬新すぎてどうコメントしたらいいのかわからない。
いや、かっこわるいだなんて思ってませんよ? 断じて思ってません。
とまあ人知れずそんな心の葛藤を抱いている間に、士さんはベルトをスライドさせて携帯ゲーム機を腰の正面にセットした。
よくわからないが、たぶん士さんはこうして姿を変えることでパワーアップしたのであろう。

「ついにコンプリートフォームを出してきたか! だが、私はまだ倒れるわけにはいかんのだ!」

蟹のおっさんは、士さんに向かって次々とレーザーを放つ。
しかし士さんは、剣を振るってレーザーをことごとく弾いてしまった。

「無駄だ、カニレーザー。お前はさっき涼宮ハルヒにさんざんやられて、もうボロボロのはず。
 おとなしく逃げ帰るなら、今回だけは特別に見逃してやってもいいぜ?」
「舐めるな! 大ショッカー復興のために……。我々はなんとしてでも涼宮ハルヒを手に入れなければならないのだー!」

半ば破れかぶれになったようで、おっさんは斧を振りかざし一直線に士さんに突っ込む。
それに対し士さんは悠然と仁王立ちしたまま、腰の携帯ゲーム機を取り外して再び何やら操作し始めた。

『DEN-O KAMEN RIDE RINNER!』

ゲーム機を腰に戻すと同時に、またしても不思議なことが起こった。
士さんの隣に、もう一人の仮面ライダーが出現したのである。
新たに出現した仮面ライダーは、士さんの動きとシンクロしているようで全く同じ動きをしている。
ひょっとしてさっき海東が出して俺に当たったあれも、本来はこうなるはずだったのだろうか。
ついでに言うと、士さんの胸のカードが全て横に出てきた仮面ライダーの絵柄に変わっていた。
しかし、あれは何か意味があるのだろうか。

『FINAL ATTACK RIDE DEDEDEDEN-O!』

電子音声に合わせて、士さんたちの足下に光り輝く線路が出現した。もうこの程度では俺も驚かない。
慣れというのは恐ろしいものだ。
その線路の上で、士さんと隣の仮面ライダーが構える。
左半身を前に出し、天に向けた剣を右肩の辺りに持っていく独特な構えだ。
その構えを保ったまま、二人は線路の上を走っていく。
横に並んでいた二人が縦に並びを変え、その周囲を電車の幻が包む。
くどいようだが、もはや俺はこの程度では驚かない。
そして電車と化した士さんたちは、そのまま蟹のおっさんに突っ込んだ。
なすすべもなく突進を喰らったおっさんは、天井ギリギリという壮絶な高度まで吹き飛ぶ。

「おのれぇ……! 私が死のうとも、大ショッカーは不滅だー!!」

いかにも悪の幹部が言いそうな言葉を残し、おっさんは爆発の中に消える。
それを確認すると、士さんは変身を解除した。同時に、呼び出されたライダーも消える。

「終わったか……」
「士!」

大きく息を吐く士さんに、倉庫の入り口の方から声がかかる。
つられてその方向を見ると、そこにはユウスケさんの姿があった。
目立った外傷はないようだが、だいぶ体力を消耗している様子だ。
まあ、あれだけの数の敵と戦っていたのだから無理もあるまい。

「こっちは片づいた! そっちは?」
「ああ、今終わったところだ」

本当にあの数を一人で倒したのか……。本当にすごいぞユウスケさん。
何はともあれ、これで一件落着か。待てよ、何か忘れてるような……。

「そうだ! あのカイとかいう野郎は……」
「あの男ならすでに異世界に逃亡した」
「なんだ、誰か逃がしたのか、士。何やってるんだよ」
「うるさい。いいんだよ、あんな雑魚」

ユウスケさんになじられ、士さんはばつの悪そうな表情を浮かべる。
まあ俺が言うのもなんだが、あいつ自体はたいして強くなかったしな。
蟹のおっさんを逃がすよりはよっぽどましだろう。

「そんなことより、早く帰ろうぜ。なあ、キョン」

そういいながら笑う士さんの顔は、不思議と神々しくさえ見えた。
ああ、これがヒーローの魅力というやつなのか。
そんなことを思いながら、俺は無言でうなずいていたのであった。


◇ ◇ ◇


その後、この事件は「機関」の手回しによりカルト教団が起こした誘拐事件として処理された。
ハルヒ本人に対しては誘拐されたという事実は伝えられたものの、仮面ライダー関連のことは薬で朦朧としていたハルヒが見た夢だという風にごまかされた。
ハルヒはその説明で納得しているようである。まあ、あんなもの普通は信じられないから当然のことか。
なお士さんたちは、次の日には綺麗さっぱりと姿を消していた。部室も寸分の違いなく、元に戻っている。
名残惜しくないといえば嘘になるが、まあきっちりお別れはしたので特に感傷にふけるようなことはない。
おそらくもう二度と会うことはないであろう彼らの無事を、及ばずながら祈るばかりである。


「それにしても私、今回も何も出来ませんでしたね……」
「いいんですよ、そんなの。朝比奈さんには朝比奈さんのやることがあるんですから。
 出来ないことまで背負おうとしなくていいんです」

事件から数日後、俺は朝比奈さんと会話しながら部室へ向かうという、至福の時を過ごしていた。
なお、ハルヒのやつはまたしても野暮用があるとかで遅れるらしい。

「そういえば涼宮さん、まだヒーローに熱を上げてるみたいですね」
「そうですね。まあ、その内飽きるでしょう。またこの前みたいなことが起こっても困るし、早いところ熱が冷めるのを祈りたいところです」

会話を続けながら、俺は部室の扉を開ける。

「いっただきー!」
「あー!! はなたれ! てめえ俺のプリン横取りしてるんじゃねえ!」
「プリンぐらいでそんなに怒らないでよ、先輩。大人げないなあ」
「なんだと、カメ公! プリンぐらいとはなんだ、ぐらいとは!」
「やかましい! 寝られへんやないか!」
「あんた達、いいかげんにしなさいよ!」

……ありのままに今起こったことを話そう。

『俺は部室のドアを開けたはずが電車の車内にいた』

次回「仮面ライダー電王 クライマックススクール」に続……かない!

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クロスオーバーSS「ライダー症候群(シンドローム)」 Aパート

2009-10-17 13:00:13 | 二次創作
仮面ライダーディケイド、いままでのあらすじ
「なんか爆発して、爆発したらいいなーと思いました。……作文!?」


俺たちがバイクによる移動を開始してから、およそ一時間。俺たちは海東から教えられた貸倉庫の前に到着していた。

「ここか……」
「いかにも、って感じだな」

そんな事を呟きながら、士さんとユウスケさんはバイクから降りる。俺と長門も、それに続いてバイクの後部座席から飛び降りた。

「キョンくん、長門さん、君たちはここで待っててくれ。俺たちが……」

ユウスケさんは俺たちの方に向き直り、ここに止まるよう指示を出すつもりだったようだ。
だがその言葉は、途中で遮られてしまう。
なぜかと言えば、倉庫の中から怪物の皆様がわらわらと出てきたからだ。
この程度の大きさの建物に、よくもまあこれだけ詰め込んだものだと言いたくなるような数の怪物が登場してくる。
日常生活では目にする事のない奇妙な姿の方々が勢揃いしているシーンは、俺の常識が激しく揺さぶられそうである。

「またわらわらと……。面倒だな」

愚痴を呟きつつ、士さんは再びベルトを腰に巻く。そして手にしたカードをベルトにセットしようとするが、何を思ったかそれをユウスケさんが手で制した。

「なんのつもりだ」
「たぶん、こいつらはただの前座だ。奥にはもっと強いやつが控えてるに違いない。
 士はそいつに備えて、戦力を温存しておいてくれ。ここは、俺が引き受ける」

驚きを隠せない士さんに対して、ユウスケさんはきっぱりとそう言ってしまった。
たしかにユウスケさんが並大抵の強さでない事は、俺もこの目でしっかりと確認している。
だが、相手だって人間の域を超えているであろう化け物の皆さんだ。しかも、数が半端じゃない。
いくらユウスケさんでも、一人で相手するのは無理があると思うのだが……。というか、二人でも厳しいのではないだろうか。

「大丈夫、あれを使う」

俺の心配をよそに、ユウスケさんは自信満々に言った。
なんなんだ、その「あれ」っていうのは。この状況で自信を持てるほどすごいものなのか?

「あれか……。たしかにこの人数もなんとかなるだろうが……。制御できるのか?」

士さんは、「あれ」の正体を知っているらしい。期待半分、不安半分といった感じの表情である。

「心配無用さ。もうあの力は、完全に俺のものになってる」

親指を立てる仕草で、ユウスケさんはさらに自信をアピールする。だから、なんでそんなに強気なんだ。

「わかった。お前に任せるぞ、ユウスケ」
「ああ、いいところ見せてやるさ! 変身!」

俺の困惑をよそに、士さんとユウスケさんは二人で話を進めていた。そしてユウスケさんが、さっきのようにポーズを決める。
そしてやっぱり先程のように、ユウスケさんの外見が大きく変化した。
と思っていたのだが、その時起きた出来事に俺は思わず間抜けな声を漏らしてしまっていた。
たしかに基本的な姿は、さっきあの人がした変身と同じだった。
だが、まばゆい。まばゆすぎる。それもそのはず、赤が大部分を占めていたはずのその体は、黄金に輝いていたのである。
頭の角も以前より大きくなっているようで、豪華さの演出に一役買っている。

「なんじゃありゃ……」
「仮面ライダークウガ・ライジングアルティメット。あれがユウスケの持つ、最強の力だ」

開いた口がふさがらないでいた俺に、士さんがご丁寧に解説してくれた。
「ライジングアルティメット」とはまたハルヒと趣味が合いそうなネーミングであるが、この際それは重要ではない。

「強いんですね?」
「ああ、強い」

俺の問いに士さんが答えるのとほぼ同時に、爆発音が上がる。
見るとユウスケさんが手から謎のビームを発射し、怪物の皆さんを手当たり次第になぎ倒しているではないか。
朝比奈さんのビームもあれはあれで恐ろしかったが、攻撃範囲が広い上に連射可能とあってすさまじい戦果を上げている。
これはたしかに強い。あれだけの自信を持てるのもうなずけるというものだ。
この人が敵でなくてよかったと、心の底から思わざるをえない。

「今だ! 行け、士!」
「わかってる! 後は任せたぞ、ユウスケ!」

ユウスケさんのビーム乱れ撃ちで出来たスペースに、士さんは陸上選手もかくやというダッシュで駆け込む。
そういう俺も、士さんと同じく貸倉庫の入り口目がけて突き進んでいた。
もっとも俺の場合は、長門に手を取られて引っ張られているのと言うのが格好の付かない点なのだが。

「なんだ、お前たちも来るのか?」
「ここは乱戦になる。むしろ建物の中に入った方が、あなたも守りやすい」
「なるほど、それもそうか」

当然の疑問を俺たちに投げかけてくる士さんであったが、長門の返答であっさり納得してしまう。
いちおう俺たちの命を預かってる身として、そう簡単に認めてしまっていいのであろうか。
とは言っても、そちらの方が俺としてはありがたい。
この状況下で、とてもおとなしく正義の味方のお帰りを待っている気にはなれなかったからな。
まあ何度も確認しているとおり、俺ごときが行ったところで何の役にも立たない事は間違いない。
だがどういうわけか、俺の本能は行かなければならないと告げている。
まさか偉大なる団長様をこの手で助けなければならないなどと、義憤に駆られているわけでもあるまい。
そこまでSOS団に忠誠を誓った覚えはない。
まあここまで来て引き返すわけにもいかないだろう。今ひとつすっきりしないものはあるが、このまま突撃するべきなのだろうな。
そんなわけで頭の中で下手の考え休むに似たりを地でいく思考を巡らしながら、俺は士さんや長門と共に貸倉庫の中へ足を踏み入れたのであった。


◇ ◇ ◇


「貴様は……門矢士!」
「お前たちは……たしかドクトルGとカイだったか?」

倉庫への突入を敢行した俺たちを待ちかまえていたのは、豪勢な兜を付けたひげ面のおっさんといかにも逆上するとたちが悪そうな面構えをしたお兄さん、そして粗末なベッドに寝かされたハルヒだった。
ハルヒは意識がないらしく、俺たちが突入してもまったく反応を示していない。

「なぜだ! なぜ貴様がここにいる!」
「悪のあるところ、仮面ライダーは必ず現れる。そういう事だ。さあ、観念してそのハルヒとかいうのを返してもらおうか」
「おのれ、こうも早く仮面ラーイダに発見されるとは……」
「だから俺は、もっとわかりにくいアジトにした方がいいって言ったんだよ……」

うむ、実にわかりやすい正義の味方と悪の幹部の会話だ。などと一人で納得している場合ではない。
俺はほんのわずかだけ我が心の内にある勇気を振り絞って、士さんがドクトルGと呼んだおっさんに話しかけてみる事にした。

「おい、おっさん! ハルヒをさらってどうしようっていうんだ?
 そいつはおっさんたちの役に立つような人間じゃないと思うんだが?」
「どうするかだと? 知れた事! こやつが持つ力は、神にも等しきもの!
 この力を利用して、大ショッカーの再建を為す! そして、全ての世界を手中に収めるのだ!」

いい歳した大人が「全ての世界を手中に収める」などと真顔でほざいているのは正直どうかと思うのだが、彼にとってはそれが当たり前の事なのだろう。
住む世界が違えば、常識も違う。異文化交流とはかくも難しきものである。
いや、だからそんな事を考えている場合ではないのだ。

「悪いが、それは無理ってもんだ。ハルヒは自分の力の事なんかこれっぽっちも気づいてない。
 仮にそれを自覚させる事に成功したとしても、自分を無理矢理さらった人間の要求に従うようなやつじゃないぜ、そいつは」
「ふん、その程度障害になどならぬわ!」

親切心に溢れた俺の忠告を、おっさんは鼻で笑いやがった。
当然俺としてもそれなりの怒りを覚えたわけだが、続くおっさんの一言はそんな些細な怒りなど吹き飛ばすようなものだった。

「こいつには改造手術を行い、我が大ショッカーに仕える怪人となってもらう。
 脳を改造してしまえば、我々の命令に忠実に従う操り人形にするなど造作もない事だ」

怪人……? 脳を改造……? つまりは何か? ハルヒを現在進行形でユウスケさんにぶっ飛ばされている皆様の仲間にしてしまおうって話か?
その話を聞いた俺の胸には、たとえようのない激情が湧き上がってきていた。
そしてその激情は、まっすぐにおっさんに向かって突進するという愚行を俺に取らせてしまったのである。
後から冷静になって考えてみればなぜそこまで感情的になってしまったのかはよくわからないのだが、やってしまったものはもうどうしようもない。
一直線に突っ込んでくるただの男子高校生など、おっさんからしたら格好の的だったのだろう。
おっさんは手にしていた斧を、俺目がけて投擲した。鋭利な刃が、回転しながら俺の顔面に迫る。
やばい、死ぬ。
俺の凡庸な脳みそでは、この危機にもそんな当たり障りのない事しか考えられなかった。
そんな役に立たない俺を守ろうと、長門が俺の前に飛び出す。
その律儀さには感謝の言葉をいくら並べても足りないと言えよう。しかし今回に関しては、長門の献身は意味をなさなかった。
長門が何かをする前に、どこからともなく飛来した銃弾に斧が撃ち落とされたからである。

「まったく、危なっかしいなあ、君は。僕がいたことに感謝したまえ」

高い位置から、心理的にも上から目線と思われる声が聞こえてきた。
声の方向を見ると、そこには例の趣味がいいとは言えないヒーロー姿になった海東が立っていたのであった。
ちょっと待て、こいつ「来ない」と言っていなかったか?

「海東、なんでお前がいるんだ?」

士さんも俺と同じ事に思い至ったのだろう。憮然とした表情で、海東に尋ねる。

「来ないと思わせておいて、ここ一番で登場する。かっこいいだろ?」

海東の回答……いや別にダジャレではないのだが、とにかくやつの答えはふざけているとしか思えないものであった。
少なからず不快感は感じているのだが、いちおう命を助けられた手前ストレートに罵倒するわけにはいかない。
ここでの俺はとりあえず、沈黙という選択肢を選ぶ事で場を荒れさせない事を選んだ。
まあ無難な判断と言えるだろう。

「おのれ、ディエンドまで現れるとは……。表の連中は何をやっている!」
「怪人たちなら、クウガに圧倒されてるよ。あの調子なら、後10分もすれば全滅じゃないかなあ」

マジか!? ユウスケさんすげえ!!

「クッ、あの役立たずどもが……」
「あーあー、こりゃやばい状況だねえ。ここまで追いつめられるとさすがに不愉快だぜ。
 なあ、俺ってそういう顔してるだろ?」
「貴様の顔など知った事か!」

この危機的状況を前にして、悪の幹部二人は仲違いとも取れる会話を繰り広げ始めた。
あれ? ひょっとしてこれってハルヒを奪い返すチャンスなのか?

「さて、それじゃあさっさと片づけようか。僕が援護するから、突撃してくれ、士」

俺がそんな事を考えている間に、いつの間にか海東は階段を降りてすぐそこにまで来ていた。
海東の言葉に対し士さんは無言でうなずくと、ベルトとカードを取り出す。

『KAMEN RIDE DACADE』
「変身!」

ベルトから流れる電子音声と士さんの声が重なり、再びあの奇抜な鎧が彼の体を覆っていく。
何回見ても強烈なインパクトだが、まあそれはこの際置いておこう。
というか、さっきから俺はなぜこうも余計な事ばかり考えてしまうのだろうか。

「ふん、このドクトルGを舐めるなよ、ラーイダども!」

一方のおっさんは、何を考えているのか突然蟹とレッサーパンダのぬいぐるみを取り出した。
追いつめられて奇行に走ったのかとも思ったが、真剣な表情を見るとそういうわけでもないらしい。

「蟹、レッサー……。カニレーザー!!」

気合いの入った叫びと共に、おっさんの姿は化け物へと変貌を遂げた。
なるほど、「変身」が出来るのはヒーローだけではないという事か。
まあ変身と言っても顔が蟹の化け物になっただけで、首から下は先程までとほとんど変わっていないのだが。
何とも微妙な変化といえよう。もっともこれまでさんざん怪物を見せつけられてこなかったら、その異形に恐れおののいて硬直していたのだろうが。
しかしそれはあくまで仮定の話であって、実際の俺は恐れおののいてなどはいない。
そうは言っても、だからといって警戒心がないわけでもない。
こいつらがどれだけ俺の常識を超越した存在であるかは、これまでに充分学習しているからだ。
すでに頭に上った血は降りてきている。もう無策で突っ込むなどという愚行は犯すまい。
ここは士さんたちに戦ってもらっている間に、なんとか隙を見てハルヒを奪還するのが上策というものだろう。
などと思考している間に、士さんはカニレーザーとやらに向かって走り出していた。
しかしカニレーザーの頭部から発射されたレーザー光線が、その進路を阻む。
なるほど、カニレーザーだからレーザーを撃てるわけか。理にかなっていると言えるだろう。
これが頭に水鉄砲でも付いていたのなら、そいつはカニレーザーではなくカニ水鉄砲と名乗らなければなるまい。
いや、だからそんな与太話に思考を割いている場合ではないだろう、俺!

「そう貴様らの都合のいいようにはさせぬわ! カイ! 貴様は涼宮ハルヒを連れて逃げろ。
 こいつらの足止めは私が引き受ける」
「あっそう。それじゃあ、そうさせてもらおうかな」

蟹の言う事にあっさりと従い、カイと呼ばれた青年は未だ気絶したままのハルヒを担いでその場から立ち去ろうとする。
ふざけるな、そんなことさせてたまるか!
再び頭に血が上りそうになった俺であるが、完全に上りきる前にこちらサイドに動きがあった。
動いたのはこの男、海東だ。

「僕たちが、みすみす逃走を許すと思うのかい?」

相変わらずの癇に障る口調で喋りながら、海東は手にした銃に一枚のカードをセットした。

『KAMEN RIDE KIVA』

士さんのベルトと同じものと思われる電子音声が響き、海東の銃から光が放たれた。
そしてその光は……ちょっと待て、なんでこっちに向かって……! うおお!!

「な、なんだ? 当たったと思ったら、痛くも何とも……」

謎の現象にぶち当たり、俺は狐につままれたような気分になっていた。
だがそんな気分になっていたのは俺だけではなかったようで、周囲も何やら不思議なものを見る目で俺を見ている。

「馬鹿な……。こんな事が起きるはず……」

海東でさえ、動揺をあらわにして呟いている。ええい、どういう事だ! 俺にいったい何が起きている!

「あれ……」

長門が、倉庫内のある一点を指さす。そこには、大きめの鏡が無造作に放置されていた。
なるほど、あれに俺の姿を映して見ろという事だな。
さっそく俺は、鏡に自分の姿を映るよう位置を調整する。
その結果、俺は我ながら情けないと思える声をあげてしまう事となった。

「な……なんだこりゃあ!」

鏡に映ったもの。それは、士さんやユウスケさんのような「仮面ライダー」になってしまった俺の姿だった。

Bパートに続く
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涼宮ハルヒのあっちこっち~番外編~

2009-10-10 18:31:44 | 二次創作
はさみさんのブログ」で紹介されていた「くりっく劇場」というサイトに興味を持ちまして。
つたない内容ですが、さっそく利用してみました。

http://geki.excite.co.jp/watch/s_26ebedb0bedcf5e9127026c96308d3e5

埋め込みが上手くいかなかったんで、URLから飛んでください。
中身はこれの冒頭部分ですね。中途半端なところで終わっているのは、画像の差分を作るのが大変でこれが精一杯だったからです。
キョンが似てない? キャラクターなんとか機はもともと女の子を作るためのツールだから仕方ない。
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思いつくがままに書いてみた

2009-10-06 22:45:03 | 二次創作
いつもと変わらぬ、平凡な毎日を過ごしていたキテレツとコロ助。
だが一人の来訪者が、彼らの日常を終わりへと導く。

「キテレツ、客人なりよ」
「あなたは……」
「久し振りだな、キテレツ。大きくなった」
「ご無沙汰しておりました、アーカード卿」

血で血を洗う闘争に巻き込まれるキテレツとその仲間たち。

「トンガリを見捨てるのかよ!」
「信じよう。トンガリはこんなところで死ぬ男じゃない!」

「キテレツ君、後は任せるだす……」
「勉三さーん!!」

「やめろ……。もう寝ていろ、コロ助!」
「我が輩にも……武士の意地というものがあるなり……」

敵か味方か、次々と現れる謎の男たち。

「貴様らは震えながら死ぬのではなく、藁のように死ぬのだ」
「カッカッカッ、このタイムスもなかなかファンキーじゃのう」
「ヘルシング機関はわしが育てた」
「無念……」

激しい戦いの末に、キテレツたちが見たものとは!?

「大長編キテレツ大百科 コロ助と紅の吸血鬼」
近日公開未定!
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全捕手入場!

2009-09-29 22:32:25 | 二次創作
『走者殺しは生きていた!!更なる研鑚を積み強肩捕手が蘇った!!!』
『一球さんの相棒!!呉九郎だァ――!!!』

『覇竹・空蝉は既に我々が完成している!!』
『黒撰高校 村中由太郎だァ―――!!!』

『打順が回り次第打ちまくってやる!!』
『WBC日本代表 谷繁元信だァッ!!!』

『腹の探り合いなら我々の歴史がものを言う!!』
『名門の正捕手・名キャッチャー 御幸一也!!!』

『真の強打者捕手を知らしめたい!!』
『読売ジャイアンツ 阿部慎之助だァ!!!』

『選手としてはV9だが監督なら常勝だ!!』
『巨人の鉄拳 森昌彦(祇晶)だ!!!』

『明訓対策は完璧だ!!』
『横浜学院 谷津吾郎!!!!』

『全捕手のベスト・ディフェンスは私の中にある!!』
『キャッチングの神様が来たッ 斎木!!!』

『イボ痔には絶対に敗けん!!』
『ベテランのリード見せたる!東京メッツ 虎谷虎之助だ!!!』

『バーリ・トゥードならこいつが恐い!!』
『完璧超人のピュア・ファイター キャッチマンだ!!!』

『甲子園球場から炎の虎が上陸だ!!』
『猛虎の正捕手 矢野輝弘!!!』

『セオリーの無い野球がしたいから久里の女房役になったのだ!!』
『デブの疾走を見せてやる!!百瀬春夫!!!』

『実家の土産に牛肉とはよくいったもの!!』
『鋼鉄の胃袋が今 実戦でバクハツする!!』
『パワフル高校 香本富久男だ―――!!!』

『ID野球こそが地上最強の代名詞だ!!』
『まさかこの男がきてくれるとはッッ 野村克也!!!』

『野球がしたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!!』
『アメリカのピット(ケンカ)キャッチャー ビル・タイロンだ!!!』

『僕たちはパワプロ最強ではない 野球ゲームで最強なのだ!!!』
『御存知猪狩兄弟の弟 猪狩進!!!』

『野球の本場は今や十二支高校にある!!』
『オレのメガネを割る奴はいないのか!!辰良川信二だ!!!』

『デカアァァァァァいッ 説明不用!!』
『1m91!!!88kg!!!三象男歩だ!!!』

『魔球は実戦で使えてナンボのモン!!!』
『超魔球特訓!!本家巨人から伴忠太の登場だ!!!』

『甲子園への切符はオレたちのもの 邪魔するやつは思いきり分析し 思いきり対策を練るだけ!!』
『縁の下の力持ち統一王者 滝川・クリス・優』

『自分を試しにメジャーへきたッ!!』
『元ホークス正捕手 城島健司!!!』

『横幅に更なる磨きをかけ ”デーブ” 大久保博元が帰ってきたァ!!!』

『今の自分に出場機会は無いッッ!!』
『外野手兼任キャッチャー 日下部卓也!!!』

『ゲッターチームの秘密兵器が今 ベールを脱ぐ!!』
『浅間から車弁慶だ!!!』

『ファンの前でなら僕はいつでも全盛期だ!!』
『ドカベン 山田太郎 本名で登場だ!!!』

『雲竜との関係はどーしたッ 謎の炎未だに消えずッ!!』
『打撃も守備も思いのまま!!袖ヶ浦大五郎!!!』

『特に理由はないッ 主将が強いのは当たりまえ!!小次郎には内緒だ!!!』
『一球入魂!土井垣将がきてくれた―――!!!』

『甲子園で磨いた実戦リード!!』
『若草高校のデンジャラス・モンスター 西宮光児だ!!!』

『名脇役だったらこの人を外せない!!』
『超A級女房役 小森大介だ!!!』

『超一流キャッチャーの超一流のリードだ!!』
『生で拝んでオドロキやがれッ 横浜の鋼鉄人!!佐藤寿也!!!』

『スカイフォークはこの男が完成させた!!』
『千葉ロッテの切り札!!瓢箪駒吉!!!』

『捕手の王者が帰ってきたッ』
『どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ』
『俺達は君を待っていたッッッ』
『古田敦也の登場だ――――ッ』


ネタがないので、昔作った全選手入場ネタでお茶を濁す。具体的には、去年の1月に作ったらしい。
実在選手と架空選手が混じり、実にカオス。
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