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新橋演舞場 - 勧進帳 成田屋ァ!

2006-11-23 15:42:05 | その他
今回はハワイの再訪記はちょっとお休みです。

勤労感謝の日の前日、平日の水曜日に会社を休み
新橋演舞場に行って来ました。

11月花形歌舞伎公演で午前の部です。
平日ですから女性客の多いこと。現役から元お嬢さんまで
満席でした。

出し物は、松緑の「番町皿屋敷」、海老蔵の「勧進帳」と
菊之助、松緑の「弁天娘女男白波」です。


松緑、海老蔵、菊之助と梨園の若手三人。
ことのほか、成田屋市川海老蔵の「勧進帳」の弁慶が
出色の出来合いで、前回のときよりもはるかに良い。
落ちつきが出て弁慶としての風格すら漂うし何より
表情が良い。目の動き、手の動き、足の運び。
立ち振る舞いに自信が溢れているから一挙手一投足
にゾクっと来る。さらに加えて若さがあふれる。
若いというのはそれだけで素晴らしいですね。日頃
身体を鍛えている海老蔵、入魂の弁慶を演じています。

初めての弁慶のときは若さを押し出したような弁慶で
それはそれで感動的ではありましたが、今回はドンとした
重量感があり、なにより空気を支配している感すらある。
海老蔵の弁慶、荒事の存在感。ここに完成と言ったら大
袈裟か。

対する菊之助の富樫も良い。安宅の関を守り、詮議を
する役人でありながら、弁慶の義経に対する思いに
心を打たれ義経一行らの通行を許すのだが、海老蔵
の重厚な弁慶に負けず、凛とした颯爽さがあります。
顔にこそ出さないが、声や立ち振る舞いに進境の跡が
見られ、しっかりとした富樫になっている。
時折父親の菊五郎に似ているところも見られ、
梅幸すら思い出させてくれた。

「弁天娘女男白波」は菊之助の弁天小僧、松緑の南郷
力丸で、弁天小僧は代々尾張屋の役どころ。弁天小僧の
生きのよさ、小生意気なところがよい。

弁天小僧扮する武家の娘に対して、浜松屋の番頭が
ご贔屓の役者は菊之助? とギャグを飛ばすのは御一興。

浜松屋から稲瀬川勢ぞろいまでの一幕二場だけですが
それ以前の五人組の成り立ちや、その後の浜松屋奥
座敷の場で浜松屋倅の宗之助が実は養子で日本駄
右衛門の実の子、弁天小僧が浜松屋主人幸兵衛の
子であることが判明する場面、さらには五人組が追
い詰められる極楽寺山門の場まで見たくなった。

怪優佐團次の日本駄右衛門ももう少し見てみたいし、
一幕ニ場じゃあ少し物足りない。

久々の歌舞伎見物。黙阿弥の名せりふ。たっぷりと
満喫した一日でした。

(勧進帳を見て)

よし常に 見ます弁慶 席盛りの 為り足らんぞと 安宅参上
弁慶が 花道つらね 市川の 誉れなりたる 三升海老蔵

(弁天娘女男白波を見て)

音羽屋が 富樫の後の 弁天は いつ夜働く 安宅関守

特別付録のおまけ:

カミさんの後姿 (ちょっとピンボケでした)



知らざあ言って聞かせやしょう、バックシャンとはあちきのことだい ♪




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