為せば成る為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり

やろうと思えば何でもできる。できないのはやろうと思わないから。やろうとすることは他人のためではなく、自分のためになる。

作業療法についての自論

2013-12-14 | 作業療法

作業療法について少し記載したいと思います。



作業療法とは…(WFOT:2004)

Occupational therapy is a profession concerned with promoting health and well being through occupation. The primary goal of occupational therapy is to enable people to participate in the activities of everyday life. Occupational therapists achieve this outcome by enabling people to do things that will enhance their ability to participate or by modifying the environment to better support participation.
作業療法とは,作業を通して健康と幸福な生活の推進にかかわる職業である.作業療法の主目標は,人々が日々の生活の営みに参加できるようにすることである.作業療法士は,こうした成果を達成するために,人々が自らの参加能力の向上をもたらすような事柄に取り組めるようにしたり,参加をよりよく支援するための環境整備を行ったりする.

Occupational therapists have a broad education that equips them with skills and knowledge to work collaboratively with individuals or groups of people who have an impairment of body structure or function due to a health condition, and who experience barriers to participation.
作業療法士は,広範囲におよぶ教育を受けることにより,健康状態に由来する身体の機能もしくは構造的な障害があり,かつ社会参加への障壁を体験している人々と,個人あるいは集団レベルで協業していくための知識と技術を身につけている.

Occupational therapists believe that participation can be supported or restricted by physical, social attitudinal and legislative environments. Therefore, occupational therapy practice may be directed to changing aspects of the environment to enhance participation.
作業療法士は,物理的な環境,社会の態度や制度的な環境によって,人々の参加が支えられることもあれば,制約されることもあることを確信している.それゆえ作業療法の実践が,人々の参加を促進するために,環境面の変革に向けられることもある.

Occupational therapy is practiced in a wide range of settings, including hospitals, health centres, homes, workplaces, schools, reform institutions and housing for seniors. Clients are actively involved in the therapeutic process, and outcomes of occupational therapy are diverse, client-driven and measured in terms of participation or satisfaction derived from participation.
作業療法は,病院,保健センター,家庭,職場,学校,矯正施設,高齢者住宅などを含む多岐にわたる場で実践される.クライエントは作業療法過程に積極的に関与し,作業療法の成果は多様かつクライエント主導であり,参加の観点,あるいは参加がもたらす満足という観点から判断される. 



ということを中心に行う専門家です。




あくまでも「自論」ですが、一言で言うなら…

作業療法は「ひとが作業を満足して行えるようにする専門家」ということだと思います。
(最近は予防的観点も含まれるので、昔のように「障害者」という考えより「人」と捉えています)




では「作業」って一体どんなものでしょうか??



私たち作業療法士のいう作業とは

①その人(対象者)がしたいと思っていること
②その人(対象者)がしなければならないこと
③その人(対象者)が周りから期待されていること

大きく分けて上記3つのことと捉えています。



作業科学の中では、
「作業は,文化的個人的に意味のある活動のまとまりで,文化の中で命名される(Clark, 1991),
すること(doing),なること(being),なっていくこと(becoming)の統合」(:Wilcock, 1999)
と定義されています。




私が養成校時代に教わった作業は専ら「手工芸(:何かを作る…」という印象でしたが、
作業はその人の人となりを築き上げるもので、その人の生活、その人の人生という
非常に深いものと考えています。




上記のことを知るだけでも、自ずと我々が目の前の対象者に対して行わなければならないことは
決まってくるのではないでしょうか?




まず、その人を知ること。
そして、その人が「したいこと」「しなければならないこと」「期待されること」を知ること。
(→面接)
一緒に行ってみること。
(→評価)
どうすれば満足してできるかを考えて、その方法を行ってみること。
(→介入)




意外と作業療法って単純だと思いませんか?




養成校の学生の頃は、「できるADL」を「しているADL」にしていく必要がある…
と習いましたが、ずっとこのことが理解できなかったことを覚えています。
そんなことをしなくても、自然とできるようになったADLはするADLに同時に変化するんです。
そうでなくては「その人にとって無意味なこと」の可能性の方が高いとおもいます。

昔は、後遺症(麻痺など)に固執してなかなか作業の受け入れをしてもらえない…などなど
悩んでいましたが、ここ数年はこのようなことを全く考えなくなりましたし、
いろんな研修会でも、同じような質問や悩みが話されることがありましたが、
懐かしくさえ感じました。。




最近は、訪問リハなどの生活期のクライエントと一緒に作業療法をしています。
作業ができるようになることで、笑顔が増え、自然と目標を見つけて挑戦しはじめる。
クライエント自ら積極的に参加するので、「勝手に上手になっていく」。
そして自然と作業療法から離れていく(自分で課題を見つけ、自分で考えて、壁を乗り越えていく)。

今はこんな作業療法を行っています。
でもきっとこれが真の姿なのかもしれないなぁ…。。
と思いながら今日も作業療法を行っています。。




みなさんも一緒に担当(関わらせていただく)のクライエントを元気にしていきましょう!




今日はこのへんで。




see you again !


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