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櫻坂46『自業自得』フォーメーション分析 三期生 山下瞳月センターが意味するものとは

2024年05月22日 21時16分00秒 | 櫻坂46
こ~んばん~わ


 櫻坂46が6月26日にリリースする9thシングル『自業自得』の選抜メンバーが、5月19日深夜放送の冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京系/以下、『そこさく』)で発表された。


 過去作でセンターを務めたメンバーの姿が映し出された今作のティザー映像がグループX(旧Twitter)にて公開されると、映像が意味するものが何なのか、ファンの間では様々な考察がなされてきた。集大成的な意味にも取れるし、これまでの歴史を踏まえた再出発とも捉えられる。実際、蓋を開けてみると、それは後者だったと言えよう。今作でセンターを務めるのは三期生の山下瞳月。昨年の1月の加入した三期生が表題曲でセンターを務めるのは今回が初めてとなる。加入から約1年半という期間でのセンター抜擢は、それだけ期待の表れであるように感じる。


 山下は6thシングル『Start over!』収録の三期生曲「静寂の暴力」ではセンターに選ばれているように、多くの場面で三期生の先頭を切って走ってきた。「静寂の暴力」は三期生の楽曲の中でも最高傑作との呼び声も多く、アイドルになってまもないメンバーのピュアリティと孤独と向き合い続けるストイックさが合わさり、高い完成度の作品となっている。特にその真価が表れていたのが、昨年11月に開催された『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』だ。静寂に包まれる中、その中心に立っていた山下の説得力のある気迫を感じさせるパフォーマンスは目を見張るものがあった。

 パフォーマンスでは何かに憑依されているかのような佇まいを見せる山下だが、メディア、特に『そこさく』で見せる姿は無邪気な19歳そのもの。おっとりとした佇まいとは裏腹のキレキャラも板についてきており、バラエティでも徐々に多彩な一面を見せ始めている。

 センターに決まった直後の番組内インタビューでは、「不安はもちろんあるんですけど、三期生も加入して1年経つので、三期生だからって甘えずに、櫻坂46の名に恥じないように素敵な作品を作れるように盛り上げていきたいです」と動じずにまっすぐと言葉を伝えていた山下。7thシングル『承認欲求』表題曲ではセンターの森田ひかるの隣のポジションを経験しており、その経験も確実に活かされるはずだ。山下が見据えるのは、櫻坂46の明るい未来。彼女にはその光り輝く道筋が見えているはずだ。

 今作では山下の他に三期生からは谷口愛季、中嶋優月、的野美青、村井優、村山美羽が選抜入り。これまでで最も多い6人が選抜に名を連ねていることからも、すでに三期生がグループの中心になりつつあることを感じさせる。選抜制が導入された7thシングル『承認欲求』以降は全てのシングルで選抜入りを果たし、『ラヴィット!』(TBS系)の水曜日レギュラーのラヴィット!ファミリーとしてバラエティの洗礼を受けながらもメキメキと力をつけている谷口、『そこさく』ではすでにバラエティ担当として活躍している中嶋、最年少ながらパフォーマンスの上達が著しい的野、櫻坂46屈指のダンサーであり、最近は天然キャラが開花している村井。すでに選抜の常連と言えそうな彼女たちが評価されているのは、パフォーマンスやバラエティなど多方面での活躍があってのことだろう。

 そして、今作で初選抜となったのが村山。彼女はお披露目当時こそクールビューティーな印象があったが、『そこさく』で行われた企画「学力ランキング!」で“2代目おバカ女王”に輝いたり、増本綺良が結成した軍団「キラキッズ」のメンバーとして天然な言動が見られたり、独特なキャラクターが度々話題となっている。選抜メンバー以外で構成された“BACKSメンバー”による今年1月開催の単独ライブ『7th Single BACKS LIVE!!』では「Dead end」でセンターに立った村山。初めての『BACKS LIVE!!』参加にも関わらず、迫力のある煽りやしなやかなダンスはすでに貫禄すら感じさせた。今年5月に開催された『8th Single BACKS LIVE!!』でも「ブルームーンキス」のソロパートでは妖艶な表現力で魅了し、そしてセンターを務めた「マンホールの蓋の上」ではメンバーを牽引するパフォーマンスを見せる。これらの全てが今日までの伏線となっていたように思う。

 3列目には井上梨名、松田里奈、2列目には大園玲、森田、山﨑天、藤吉夏鈴がそれぞれ選抜入り。顔ぶれには大きな変化はないものの、168.4cmとグループで最も身長の高い山﨑が2列目中央、いわゆる“裏センター”に。MVや音楽番組でもカメラに映るシーンが多くなるはずで、後列から山下を支える。そしてフロントメンバーには田村保乃と守屋麗奈のセンター経験者が並ぶフォーメーション。『3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE』で、田村は「アイドルになって3期生が入って来てくれて、初めて先輩になれた」と語っていたように、最近は先輩としての自覚も芽生えてきた(※1)。そして山下が推しメンであることを公言している守屋が脇を固めるとなると、山下自身も先輩たちに安心して背中を預けてセンターに集中できるはずだ。

 村山の入れ替わりでBACKSメンバー入りとなったのが増本綺良。ここ数作は連続で選抜メンバーだっただけに、ファンにとっては驚きの結果だったことは言うまでもない。何より増本はBACKSメンバーが繋いできた魂を継承してきたメンバーのひとりだ。気になるのはBACKSメンバーの動向であり、表題曲で三期生の山下がセンター選ばれたことを考えると、BACKSでも三期生から選ばれる可能性も十分にあるだろう。『BACKS LIVE!!』の実施はまだアナウンスはされていないが、開催にも期待したい。

 櫻坂46は、4都市を回る全国ツアー『4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?-』を開催し、残すところ6月15日、16日の2日間にわたって開催される東京ドームでの追加公演のみ。あくまでも推測にはなってしまうが、おそらくこの東京ドームで新曲が初披露されることになると見られている。このシングルは櫻坂46にとって、挑戦でもあり試練でもある。しかし、今の櫻坂46ならば心配はしていない。山下が櫻坂46をまた新たなフェーズへと導いてくれるはずだ。

※1:https://mdpr.jp/music/detail/4070281


B.L.T.2023年4月号

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