秋の七草を詠った山上憶良の歌で最初に出てくる花、萩。
その萩が今、ガーデンで満開の時を迎えている。
でも満開と言っても…萩の花は地味で控えめなので
桜のように人目を惹きつけるような華やぎはない。
赤花萩は、くすんだ色合いでしっとり落ち着いた風情。
白花萩は、清潔な白で凛とした佇まいで咲いている。
萩の花を調べていて、興味深いエピソードを知った。
宮城野萩という枝垂れ性の萩の由来に関するものだが
平安時代、2万人の死者を出した貞観津波に襲われた
仙台・宮城野…そこで咲いた萩から命名されたという。
今また、大きな津波の被害を受けた被災地…。
秋を迎え、同じように萩の花が咲いていることだろう。
…萩の花言葉は「思い」という。
萩の花を見るたびに、被災地を「思い」たいものだ。