
ガスチャージ中の190Eの代車としてお借りしました。
栄光在る名称ミラージュ、その最終モデルですよ。前回4代目ミラージュの2ボックスモデルを借りたとき、ミラージュに限らずFF-2BOXのパッケージングってのは我が国で練りに練られた車両形態なんだなぁと感心すると共に、色々失われていったことに寂しさを覚えました。この車両はセダンですがどんなもんでしょう?
先ず乗り込んでみて見えないボンネット、確認できないトランクに戸惑いました。視界に入らず視力の妨げにならないのは人間工学的メリットがあるとは聞きますが 疲れないとかね。クラス自体はエアコン・リモコンミラー・ドアロック等、一通りの装備は満載のハイグレードサルーンかな。
ATですが、出だしのトルクが充分なのに感心。走りだしても軽快で重量を感じません。足回りもしっかりしていて、見切りの良いボディーも手伝って一瞬セダンである事を忘れちゃう程。60km/hまでの実用域は全てトルクフルだし、静粛性がかなり高い。
信号待ちのアイドリングで改めて静かさを確認すると振動共々音が皆無で、エンジンのマウントやパッケージングにかなりの工夫と技術が投入されてるんだと思う。トータルバランスが高くて、やっぱり90年代半ばで自家用自動車は完成の域に達したんだろうなぁとつくづく思いました。
気をよくしていつもより多めにアクセルを踏み込むと小気味よくエンジン回転は上昇、その車体を軽快に引っ張ります それにしてもこのフィーリングは・・・まさかツインカム!? ATのシフトパターンもフィーリングは良好。アクセルをおもいっきり踏み込んだわけじゃない意識でもあっという間に4000rpmちょっとまで回ってシフトアップ という感じでしょうか。実用域で使い切るパワートレーンという感じ。
ただ60km/h超えてロードノイズが耳障りなのは 装着されてるタイヤの能力が着いてこれないんだろうなと思いました。
大衆車としてあまりにも完成度が高いという評価だったんで到着後スペックを確認してみるとエンジンは4G15、1500ccDOHCでタイヤは155/80R13。
ファルケンのSINCERA SN828ということで、こりゃ安さ優先の商品ですね。ハイグレードを信望する方じゃない自分でも、これじゃあ車本来のポテンシャルに対して文字通り足を引っ張り過ぎだと思う。しかし60km/h程度とはいえ走ってて155/13inとは思わなかったなぁ。
しかしこの時代の車は、三菱に限らず日本の車作りが最高頂だったんだなぁと実感。ハンドル握ってて楽しい一時でした。