となり町戦争(集英社文庫)三崎 亜記

2007年04月24日 | 読んでみました
現実と非現実の境界は認識できるのでしょうか…

例によって、書店の平積みで気になっていた
「となり町戦争」読みました。

となり町戦争

単行本で出た時に気になっていたような記憶はあるんですが
キャッチー過ぎるタイトルのせいでイマイチ購入に至れなかったという…
天邪鬼なのは熊本県民の血か?(注:両親は長崎と鹿児島の出身です)

内容は、公益事業としての「戦争」のお話です。
非常に難しく、興味深く、風刺的な、課題設定なのですが
本書では社会に対しての「公益戦争」というスタンスではなく
見えない脅威、見ていない脅威に対する、個人の感じ方
みたいな視点で語られている為、堅苦しくも
ステレオタイプでも無い代わりに、盛り上がりに欠けます。

本当に淡々としています。
この感覚は離人症とか呼ばれる症状に似ているというか
多分作者は継続的に離人症を経験している、
もしくは経験した事があるんだと思う…

現実を認識する能力はあるんだけど、視点が完全に第三者というか
観察者というかそんな感覚。
冷静であるというよりも他人事。

個人的には楽しめたし、割とオススメ出来るんですが
思想的、精神的に不安定な世代が読むにはちょっと…
モラトリアム期間が延長されてしまう可能性大だと思うし…
ん~、積極的にはオススメしないかも…

こないだ映画化もされていました。
主人公の二人は江口洋介、原田知世です。

明らかに小説の主人公設定より10歳以上年上だと思うのですが
これはこれで監督の解釈に興味があります。見たいです。

本書は、世の中をリアルに感じられない、というありふれた感情を抱えたままに
自分には見えないリアルに踊らされる感覚を、上手く表現していると思うし
後日談も蛇足感よりも、「他人事のリアル感」を感じました。
世界観は完成しているらしいです。

というワケで、モラトリアムを越えていない人にはオススメできませんが
個人的には買いでした。

「失われた町」「バスジャック」も気になります…
はよ文庫化されんかいな…
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評伝シャア・アズナブル(講談社)皆川 ゆか

2007年04月04日 | 読んでみました
ひょうでん【評伝】
ある人物について評価を加えつつ書かれた伝記。
三省堂提供「大辞林 第二版」より

なんつーか、凄いっす。

戦国武将の生き方に倣うみたいなカンジの
ビジネス書には全く興味がありませんが
シャア・アズナブルの生き様は知っておきたい
そんな気分で手に取った本書ですが
非常に面白かったです。

気分的には歴史書です。
評伝シャア・アズナブル 《赤い彗星》の軌跡 上巻

あまりの出来の良さに、皆川さんの「機動戦士ガンダム公式百科事典」
購入したくなっちゃいました。って1万5千円もするのね…
『機動戦士ガンダム公式百科事典』副読本で我慢すべきか…

つか、ガンダム書籍って反射で買っちゃうから危険だよね。

会社に入るまでのガンダム系の書籍というか、
富野由悠季御大のノベライズは
ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、閃光のハサウェイ、etc…
文庫化されているのは殆ど読んでるし
安彦良和著「THE ORIGIN」も当然買ってます。

あと、個人的にも長谷川先生の「クロスボーンバンガード・シリーズ」とか
好きなんですが(単なる長谷川好き)
サイバーコミックスに掲載された、
島本和彦先生の「あしたのG」
沖一さんの「ミノフスキー博士物語」
は非常に面白かった記憶があります
手元に無いのが非常にザンネンです。
あと「機動戦士ガンダム MS戦記」を読んでみたいっす。

そんなカンジで、割とコミックも読んでたりしますが。
「ガンダムさん」まではギリOKだけど
「犬ガン」「萌えガン」はNGだと思う > 俺
「ハマーンさん」はサスガに買えなかった…
つか、何だか霊感商法っぽい…

ギャグ系は「トニーたけざきのガンダム漫画」を
越える出来の作品は出ないなぁ…
トニーたけざきのガンダム漫画
続いて欲しい…

つか、「評伝シャア・アズナブル」はオススメです。
読むべし!
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いらっしゃいませ(角川文庫)夏石 鈴子

2007年04月03日 | 読んでみました
無茶苦茶働いている夫婦の夫の方です。
ちょっと働き過ぎだと思います。

あ、奥様が係長に昇進されました。メデタイです。
奥様本人は嬉しい様な嬉しくない様な微妙な雰囲気ですが、
何事にも前向きに取り組んで行って欲しいです。

で、なんかの書評で、働く女性の気持ちを書いた
みたいな紹介がされていた「いらっしゃいませ」を
読んでみました。
「で」っていう接続詞は不適切な気はするんだけど。

いらっしゃいませ

う~む…微妙だ…
主人公はいいコなんだけど、小説としては「だから何?」
ってカンジなんだよねぇ…
スタートレックもビックリの御都合主義だし…
ちょっと心情吐露過多のBlog読んでるカンジっつーか…
あ、それは「にゅきログ」も同じか。

とはいえ、読者層によっては「そうそう」って
共感しちゃってたりするんだろうなぁ…
少なくとも30代半ばの戦うサラリーマンは
読者層に含まれていない事だけは判りました。

ほんで、この作家さんは「バイブを買いに」という
結構センセーショナルな作品で有名らしいのですが
今の気分で、その本を読みたいか?というと微妙。
もしかしたらスンゴイ面白いのかも知れないけど
タイトル以上に面白いかどうかが不明だし
ちょっとその時間を工面するモチベーションが見当たらない…

で、お仕事つながりなのですが、先週NHKで「GoodJob」やってました。

主人公の女子(松下奈緒さん)の目を見開き気味の演技と
劇中の音楽(女声のスキャットみたいなヤツ)には
若干ヒキ気味でしたが、ゴッツイ面白かったです。
つか、NHKのアノ枠の効果音系はニガテだ…

あ、松下奈緒さんも別に嫌なワケではなくて
「あ~目を見開いてるな~」という見たままの感想を覚えただけで。

お話の内容は、スーパー派遣の大前春子のような、個人技の凄さではなく
みんなで頑張るという、当たり前なんだけど難しい事を
OLの視点で描くという…

庶務まで全て自分でやら無くてはならない立場としては
単純に、資料を作ってくれる「OLさん」という人種が
存在する会社は羨ましいなぁ、とか思ったりもしましたが
そんな文化の違いに関係なく、主人公の働く姿勢には
共感できました。
後輩を指導する先輩の回で何故だか涙出ちゃいました。

ちなみに、にゅきみ家の働き方的には
奥様は、常に正しい指摘を行うのでキツイと思われている
(と本人は思っている)OLさんにそっくりです。
私は、キツイOKさんと、主人公ちゃんとを混ぜたカンジっぽいな
って自分で思いました。
きっと、戦う社会人が見れば、どこかに共感できる
ポイントがあるドラマだと思います。

で、このドラマってComic原作だったんですね。
Good Job 1 (1)

働くマンガと言えば「働きマン」「企業戦士YAMAZAKI」「いいひと。」
と、好きなマンガが多いのですが、これも読んで見ねヴァ。

どうしても仕事を「楽しくない事」「ストレス」としか
感じられない人にはオススメ出来ないと思うのですが、
少しでも仕事を「楽しい」「やりがいがある」と思える人には
オススメできるのではないかと、読む前から妄想しています。

そして、長々と脱線しましたが、「いらっしゃいませ」は
何となく会社生活をおくっている人向けかと。
と、戦うサラリーマンは感じました。
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ヘル(文春文庫)筒井康隆

2007年03月29日 | 記してみました
ん~~~

筒井さんは別に嫌いじゃないんですが、
なんつーか老人の妄想というか妄執というか、
そういうモノに付き合わされた気分です。

ヘル

なんだろうな、この既視感アリアリの読後感…
筒井なんだけどパプリカとも違うよね…
パプリカ
つかパプリカって精神探偵だっけ?

今敏監督の映画は評判良かったけど
ホントに面白いのかなぁ…
気が向いたらDVD見てみようっと

作品中の世界的にはパプリカよりも
いとうせいこうの解体屋外伝とか、
解体屋外伝
カジシンのOKAGEの方が好みだったし。
OKAGE

解体屋外伝は、新興宗教騒ぎが落ち着いた後に
新興宗教騒動よりも前に書かれた作品という
微妙な帯で平積みされていたのを購入した覚えが…
結構面白かったっす。

OKAGEは単純に熊本県民だったから楽しめただけかも…
未だに面白かったという感想を聞いたことが無い…

あ、また脱線した。
今回のこの作品は、本当に何も残らないというか…
まぁ…筒井作品だし…

出張の時間つぶしになったとはいえ、
もう少し何かココロに響くモノを読みたかったっす。

つか、画像べたべた貼り付けると見にくいね…
げうげう
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帰宅チュウ

2007年03月28日 | モテてみました
またですか。

電車内もしくは駅ホームで絡み合うカップルを
結構な頻度で見かけますが、
世の中的には普通の行為なのでしょうか?

それともボクとチュウとの遭遇率が
世間より若干高めに設定されているのでしょうか?
というワケで、出張帰りの快速電車内でのチュウ目撃談。

混んでるといえば混んでるし
混んでいないと言えば混んでいない
といった疲れきったサラリーマン風味だけが漂う
殺気の無い混み具合での一幕です。

スーツを着た若い二人が電車に乗り込んで
来たのですが、特に男子も女子も
いつも無意識に働く美少年センサーに
・鑑賞度合い低
・ネタ度合い低
という十人並み判定をされたらしく
全く視界に入らないままだったのですが
なんか空気が微妙です。

モテモテ博士センサーが急激に反応しています。

ん?と視線を上げた瞬間に
男子が女子の唇にチュッってしてますよ。

え、と、目の前にオッサンいますよ。
そのチュッに参加できるくらい近いからね~

パッと見、二人とも身体にスーツが馴染んでいないので
大学か何かの謝恩会の帰りだったりするのでしょうか?
女子はちゅるちゅるのお肌ですよ。若いのぅ…

で、チューの後も視線を絡め合わせていた二人なのですが
唐突に女子から「アタシ大人になった?」という発言が。

そして、グロスタップリでプルプルな唇とか、
綺麗に揃えた眉とか、ちょっぴり胸元の開いたシャツとか
ちょっぴり短めのタイトなスカートの裾とかを
指で軽くなぞってますよ。

…ん~。グッジョブ!

あくまで「アタシ大人になったデショ?」とか
「アタシ大人になったと思わない?」といった
上目遣いでの媚ではなく、
「大人になったアタシに興奮しなさい」と言わんばかりの
見下ろし系の媚ですよ…
練習してきたのかそれは?
やるなコムスメ

オッサンもそんな質問されてみたいよ…
いや、電車の中じゃなくて密室で。

でも「大人になる=エロくなる」じゃないからね…
つか嬉しいんだけど…
ウチの奥様にもそういう成長を促したいんだけど…

で、そんな二人なんですが、周りの人が降りる時には
ちゃんと気を遣って「あ、すんません」とか言ってるのね。
でも、エロエロな視線を絡め合わせてるのね…

イマイチなんつーか、二人の世界への
没入度合いが判らん…

周りが見えない位に、二人の世界に入っているからこそ
チューとかするんじゃないの?違うの?

そんな気分で。
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技術の伝え方(講談社現代新書)畑村洋太郎

2007年03月22日 | 読んでみました
自称優秀なコです。

が、人の言う事には素直に応じてしまいます。
そういう育て方をされたようなのです。

が、納得いかない命令は協議をする事で解決します。
そういう育て方をされたようなのです。

ぶちゃけ、忠犬だと思っていただければ
分かり易いかと

そんな私も技術を伝える立場にあります。
超絶お悩みです。マジで。

っつーワケである意味ジャケ買いなタイトル買いです。

組織を強くする技術の伝え方

…読みました。

え~と、言わんとしているトコロは判ります。
技術を伝える立場としては、非常に共感します。

が、いかんせん文章がアレなんですよ…
いや…なんつーか…
伝える側に文章力が無いと、意味は判っても
魂は拒否する、という事が理解できました。
気をつけようっと…

普段は、技術を伝える手法の講義をやっている方のようなので
その手法を具体的に体験してみたい気はします。
本書が筆者の講演の宣伝だと思えば、効果は実証されたというか…
文章を読む限り、自分が普段やっている事が書いてあるだけなのですが、
それでお金が取れるというコトは、+αの何かがあるのでは無いかと…

つか、この本の内容って、伝える側的には当たり前なんすよね。
あるある感満載というか、「伝える」という行為に悩んだ人は
結局辿りつくトコロは同じなんだな
という感慨深げな感想を持つ一冊でしたよ。

本書の有効な活用法としては、むしろ
伝えられる側の立場の人に読んで頂くのが良いかと。

・何で最初から全部を教えてくれないのか
・何で結果だけの報告では駄目なのか
という部分を理解していただけると、
私の仕事が100倍早く終るのですが…

何故にココまで、先輩から後輩に伝える
という行為が難しいのか、悩んじゃいますよ…
先輩の言うことは絶対正義とは言いませんが
自分が踏まなくてもいい失敗の経験を聞くだけでも
非常に有益な情報だと思うのですが…

なんつーか、感覚的な話になっちゃうのですが
経営サイドと社外からは会社が大きくなったと思われているので
最近は、どんどん「自称優秀」なコが入ってくるんですよ。
で、そういう子の特徴なのか、
・推論能力が低い
・手を動かさない
・返事だけ良い
・転んでも報告しない
ってカンジの行為が目立ちます。
どうしたらいいのか判らないのか
ひとりでできるもん、と思っているのか…

全てのSTEPを説明しないと、最初のSTEPを踏むのも躊躇するというか、
最初のSTEPも踏めないというか、踏まないというか
踏んでも進めないというか…

「確かにキミが気にする部分にも一理あるんだけど
このSTEPを踏んで行けば、最適に学習できるから」
といった説明を「全てを説明しないのは怠慢」と感じるらしく、
教えてくれないから出来ない、という反応を示されるのです…

で、嫌々ながらも手を動かさせて、なんとかSTEPを一段上がらせると
「前のSTEPでの説明は十分足りていた」と理解してくれるという…
だから…最初から…そう言ってるのに…

ほんで、何が問題かというと、そういう人に限って
「自称優秀」な方は「見た目無能」というか「役職が低い」「若い」
というだけで、拒絶感を示されるんですよね…

つまり、僕が教えると内容とは全く関係のない部分で
効率が悪くてしょうがないという…
多分、僕より10も年上の人が同じ説明をすると
話は早いんでしょうけど…。切ないっス

つか、自分で言うとイタイ感満載なんですが
この年齢で技術を総括して伝える立場にあることが
とっても凄いとは感じてくれないんですよね…

そういう点では、ヨソの部署の同期に教えるのが
一番難しいっす…アレなコだと思われてるから…
普段のボーっとした雰囲気で判断されちゃうから…

で、結局のトコロ、本当に優秀なコは、ボクの見てくも気にせずに
素直に反応してくれて、何の問題も無く理解してくれるという…
結局そういうコトなんだよね…

ホントのトコ、技術を伝えるという事の真の狙いは
技術の保存ではなく、新規技術の開発にあるので
自分一人では発芽できない才能に対して
やさしい滋養を与えて大きく花咲いてもらうのが
一番の望みだったりするのです。

ウザがられた時点で失敗なのですが…

それでも伝えるという行為に対して
自分自身への妥協を許さずに取り組みたいモノです。
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走れません。

2007年02月20日 | テレビみました
多分、今100mダッシュすると3日寝込めます。

で、ナニゲにテレビ見てたら「第1回東京マラソン」
やってました。

3万人のランナーが、東京の名所を巡るそうで
結構見慣れた景色を走ってくれて見ていても
楽しかったです。

あ、コースはリンクの先を見てね

が、なんつーか、タダでさえ悪い交通事情に
大打撃を与えてまで強行して、何が残ったんだろう…
地域の活性化?慎太郎の知名度?興行収入?

う~~む、税金が誰かのフトコロから
誰かのフトコロへもぐりこんだだけな気がする…

正確には、交通事情にドレくらいの影響を与えたのか
税金がどれくらい浪費されたのか、誰かに謎の
お金が流れたのか、全く知らないし興味無いんだけど。

「また石原家で固まって…」というのが正直な感想でした。
懲りてないのか、フジテレビが面白がって
ヨシズミあてたのかは謎だけどな

あ、あと、せっかく地デジでハイビジョン放送なのに
データ放送が全く使われていなくて残念。
というか手を抜きすぎです。

せめて、先頭ランナーの位置をデータ放送で流すとか
そういう工夫をして欲しい…
今、テレビに映ってんのどこだっけ?って思って
確認できるのがデータ放送のいいトコなのに…

デジタル放送ならではのマルチビューに対応して
ユーザーが子画面で中継所を選択できるとかさ…
(実際にはデータ放送内の映像になると思うけど)

あと、ランナーのゼッケンにIRタグ入れて
給水ポイント毎に大ゲート設置して
データ放送で登録した選手が、どの地点まで
到達しているかが判れば、参加する人だけじゃなく
おうちでテレビの前で応援する人も楽しいのに…

たとえば、お父さんだけが東京に遠征して
ご家族は家のテレビの前で見てるんだけど
データ放送にお父さんのゼッケン番号を登録すれば
地図上の中継ポイントに通過マークが出たりね。
「あ、お父さん第1ポイント通過したよ!」
みたいな。

デジタルテレビって、現行の放送と違って
もっと作り手が視聴者に提案できると思うんだよね。
予算と時間が無いのは判ってるけど、
硬い数字を狙ってばかりで、
自分たちが「必要だ!」って言って
ボクらが死ぬ思いをして実装したシステムを
全く利用してくれないのは、正直イカガなモノかと…

それで、自分たちがデジタル放送を使いこなさないのに
テレビがなかなか売れていないから、スポンサーが…
みたいな言い訳するって…
ちょっとメーカーに甘え過ぎだと思うんだよね…

ちなみに、奥様は知り合いが出ているとかで
一般ランナーが映るたびに「見えるかな?」と
若干興奮気味だったのですが、ワタクシ的には
奥様がどれくらい本気で、知り合いをテレビの中で
発見する事が出来ると思っているのかの方に
興味がありました。割と本気で探してたっぽい…
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六番目の小夜子(新潮社)恩田 陸

2007年02月15日 | 読んでみました
最初に題名を見たのはNHK。
何だ?と気を引かれたのを覚えています。
そんな「六番目の小夜子」を読みました。

六番目の小夜子

「夜のピクニック」が非常に面白かったので、
すぐに本屋に探しに行ったんですよ。
で、文芸の棚を真剣に探して「あ、ミステリか」と思いつくのに
しばらくかかりましたよ。
それ程に「夜ピク」インパクトが強かったらしいです。

でも読んだのは評伝シャア・アズナブルの下巻の後なんだけど。
「評伝シャア・アズナブル上巻」の途中までを読み
最近お悩みの「技術の伝え方」を読み
「評伝シャア・アズナブル上巻」を最後まで読み
「夜のピクニック」を読んで、やっぱり気になって
「評伝シャア・アズナブル下巻」を読んじゃいました。

ほんでやっとこさ「六番目の小夜子」ですよ。

文頭にも述べた、一瞬だけ見たNHKの少年ドラマシリーズ(なのか?)が
結構印象に残っていたし、「夜ピク」の印象も良いしと
期待度は結構高かったです。

テレビの方は秀作っぽい雰囲気を漂わせていたので、
最初から見なかった事を非常に後悔して、
チャンネルを変えた事を覚えています。
全部見たいよぅ…。DVD買えって事か…うぅむ…
で、その時は見る度に「ほっぺツルツルが復活しますように」と
真剣に祈ってしまう鈴木杏ちゃんと、暗い役を演じさせたら
若手一な気のする山田君が出ていて、いいキャストだなと
思っていたのですが、ゴーゴーの栗山千明ちゃんも出ていたんですね。
これまた、まさにハマり役。

六番目の小夜子 第一集

で、やっとこさ原作を読んだのですが
期待を裏切らずに面白かったです。
謎解き型のミステリではなく、どちらかというと
青春ホラーミステリ風な作品でした。

主人公の視点はコロコロ変るし、会話文だけ拾えば
非常に青春モノというか、薄いというか安い雰囲気が
漂ってしまうハズなのですが、非常に出来の良い作品でした。
やはり、丁寧な描写と、読者が微妙にフラストレーションを感じて
先を読みたい!と焦らせる、絶妙の読ませ方がポイントでしょうか?
でも、散文的では無いんですよね…不思議だ…

文章の美しさ、優しさという点では「夜ピク」が勝りますが、
作品のオモシロさという点では甲乙付け難し

あ、ほんでね、読みながら思ったんですが
「本格推理委員会」って、やぱし六番目の小夜子への
オマージュを含んでるのかな?
小夜子リスペクトだったりするのでしょうか?

まぁ、ミステリ兼ホラー兼青春モノって学園モノに
ありがちなシチュエーションだし、一概にリスペクト
って訳でもないか…

本人がリスペクトやオマージュを感じていたかどうかは別にして
私的には「本格推理委員会」を先に読んで良かった
というのが正直な感想でした。

別物なんだけど、やぱし「六番目の小夜子」を先に読んでたら、
雰囲気の差(好みの問題なんだろうけど)で、「本格推理委員会」を
楽しめなかった気がするんですよね…

本に出会う順番って重要だよなぁ…
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バンアレンタイ

2007年02月14日 | 愛してみました
あ、毎回同じボケですんません。

奥様から今年はピエールマルコリーニの
チョコ貰いました。

ていうかね、2月14日の0時3分は気分的には
2月13日だから…。
日が変わった途端に渡されてもイマイチ
エンジンかかってませんから…

実はココんトコいろいろと忙しくて
世間的にバレンタインデーというイベント準備期間に
突入しているという事に気が付いていませんでした。

が、久々に奥様と家に帰っている途中に
バレンタインデー最終決戦の会場に遭遇。

ていうか、20時30分に終了の
バレンタインデー特設会場の前を
20時45分に通ったのに、
まだまだ女子の人だかりですよ。

ん~~バレンタインデーですね~~と
思って眺めたんですが、何か違和感があります。

あ!そか!自分買いか!
自分で食べたいチョコ買っているのか…

本気であげたい男子がいる人が
13日の閉店後に買っているワケ無いし
会社の義理チョコだって、前日までには
準備済みでしょうし…

え、と、あげようかあげまいか
最後の最後まで悩んでいた女子が
閉店時間後のチョコに最後の望みを
かけていたりしたら超萌えです。
超萌えなのですよ!

が、多分ご自身で賞味するための
チョコを購入していると思われます。

そしてウチの奥様も、
「じゃぁ、真ん中のハート型はにゅきみのねっ!」
と、すっかり自分も食べる気マンマンです。

そんなイベントに触れてみました。
げうげう
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夜のピクニック(新潮社)恩田 陸

2007年02月13日 | 読んでみました
恩田陸さん初読みです。夜ピクですよ。

夜のピクニック

本屋大賞を取った時に、興味は持っていたし
映画化される時に「何だっけ?」と頭に残り
文庫化されたときに「あ!これこれ!」と
始めて手に取った、そんな経緯の本です。

お初の作家さんという事もあり、読む前の興味度は中の上。
ただし、「六番目の小夜子」の作家さんという事は
知っているので、ナントハナシの期待感はアリます。

問題は、六番目の小夜子も未読なので期待感と言っても
雲を掴む様なワケのわからない期待感というトコロ

で、肝心のオハナシは、高校生活最後の「歩行祭」という
一晩かけて80キロを歩き続けるイベントを舞台に
主人公2人の視点で語られます。

ウチの高校でも「阿蘇ハイク」という同様のイベントがありました。
当時の私は笑顔ばかりで生きている意味を感じられない子供だったので
そんなイベントに参加するワケもなく、青春の1ページを
刻み損ねてしまいました…。その当時はナンとも思ってなかったんだけど。

で、小説なのですがヤバいです。超ハマりました。
何年かに1回ずつ読み直したいです。
自分の人生のステージで読み方感じ取り方が変る、
そんな小説に久々に出会いました。
こんなに猛烈な「もう一度時間を空けて読まねヴぁ感」は
初めてかもしれません…

そして可能であれば高校生の時に読んでいたかったです。
もう少しは世間と触れ合える高校生になっていた気がします。
自分に子供が出来たら、中学生で読ませておきたいです。
その時に自分も再読したいです。

久しぶりに、そんな感想を持つ小説に出会いました。

青春小説だけどベタベタしすぎずトガリすぎず
何より、自分が思っている事を、
自分と同じ言い回しで表現しているシーンが
複数のシーンで展開したことが
作家さんに対する共感をグッと高めました。
そういうのって嬉しいよね…

そして、夜のピクニック ピクニックパックという
「夜のピクニック」と「ピクニックの準備」の
2本がセットになった作品が出るのです。
夜のピクニック ピクニックパック
う~。欲しい。
ハイビジョン化待ちなのでDVD買い控えているのですが
これはHD関係ない作品だから買ってもいいかな…

そして次は六番目の小夜子なのです。
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ターニングポイント

2007年02月06日 | テレビみました
例えば平成ライダー

仮面ライダークウガはイケメンライダーと
リアル路線というかお父さん向けシナリオへ
4クール通しでストーリーを語るスタイルへの
ターニングポイントでした。

その年は同時に、戦隊モノもタイムレンジャーで
同様の路線への変更を打ち出した記念すべき年でもありました。
戦隊モノは徐々にそういう傾向にありましたが
やはりタイムレンジャーをターニングポイントと
すべきでしょう。

そしてターニングポイントという程の
大きな変化はありませんでしたが
特撮マニアに”のみ”支えられていたというか
マニアの嗜好と厚意に支えられて
生きながらえていた感の強かった特撮も
少しずつ、普通の方向けの番組へと
変革して行った気がします

少しずつ少しずつ、オタクと一般人の間の差を
小さくしていってくれた平成特撮シリーズなのですが
2年位前かな?仮面ライダー、戦隊、ウルトラマンが
それぞれに「ちょっとそれは…」という状態になっちゃったのです。

どうみてもスポンサーの暴走にしか見えなかったのですが
真相は闇の中なのです…

で、前回のエントリでの
「何でマジレンジャーを見なかったのか」
っていう話に繋がるのです。

まず、仮面ライダーなんですが
555の後のブレイドが辛かった…
イケメン狙いが過ぎたのか、役者の役者としての
役を作る能力が低すぎました…
正直1年4クール見続けるのには
かなりの根性を必要としました。
これは商業的には成功したのでしょうか?

でも、その回あって、次シリーズの響鬼は
中学生日記テイスト満載でしたが
最初から最後まで楽しめました。
正義って何だろう?という問いを
お子様の心に刻めていれば幸いなのです。
そして、ディスクアニマルシリーズで
スポンサーもホクホクですよ。

で、さらにウルトラマンシリーズも崩れの予感ですよ。
ネクサスが10話近く短い打ち切りとなり、後に始まった
旧ウルトラ怪獣揃い踏みという、ソフビ売り路線の見え見えの
ウルトラマン・マックスは最初の3話で挫けました…

が、これは先輩に見せてもらった「第三番惑星の奇跡」
「わたしはだあれ?」が激ツボでした…
見なかった自分に超後悔…。
こういうのがあるから、切れないんですよね…
スポンサー的にはソフビ売れまくったんじゃ?
子供が欲しくなくてもお父さんが買ってそうだし…

が、最新作のウルトラマン・メビウスはど~~しても
受け付けずに見れませんでした…
なんつーの?萌え路線?ご近所路線?
萌えの方向が違うんだよね…

そして、戦隊モノもやっちゃいました…
異常に出来の良かった特捜戦隊デカレンジャーに
引き続いての番組では、とうとうスポンサーが
我慢できなくなったのか、
原点回帰という美名の下にというよりも
対象年齢をグッと下げて6ポケットを狙ったとしか思えない
お子様戦略のマジレンジャーがキツかった…
2話で断念…
結果、最終的には結構な人気番組になった上に
クトゥルー神まで出るという俺好みっぷりに
見なかった事を後悔ですよ…
奥様の従姉妹に「え?にゅきみさんマジレンジャー見て無いの?」
と引かれる始末ですよ…
つか24の女子と34の男子の会話が
特撮ですか、みたいな突っ込みはおいといて。

で、今回のボウケンジャーは面白かったです。
複数の悪役を設定する事で、薄さと間延び感を
あまり感じることなく最後まで突っ走りました。
ロボも過去最高の10体合体でスポンサーも
大満足でしょう。
次に超えるのはダイラガーXVくらいしかありませんよ。
ダイラガーの横積み合体はいかがなモノか?と思いますが…

あ、そんなカンジで、特撮モノの暗黒期にぶち当たったせい
というよりも、ブレイドのアレっぷりと、ネクサスの打ち切りのせいで
かなりモチベーションが下がった瞬間だったので
マジレンジャー見る気力が保てなかった
っつー、かなりどうでもよいオハナシでした。

そんだけっ
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仮面ライダー電王

2007年02月05日 | テレビみました
仮面ライダークウガ、タイムレンジャーから
日曜朝の特撮系を見続けていますよ。

あ、マジレンジャー&仮面剣のクールは
あまりにアレ過ぎて、マジレンジャー
見るのやめちゃったんだけど…

っつーか、今回は電車ですか…
まぁ、いいや。

え、と、今回も女子が可愛いです

ホンワリ系お姉さんキャラ
イキオイ系お姉さんキャラ
天然系美少女キャラですよ。
公式HPだとこんなカンジです

仮面ライダーアギトでは16歳だった
秋山莉奈ちゃんが22歳で仮面ライダー再登場ですよ。
大きくなっちゃったけど、美少女っぷりは健在です。

ていうか、ボウケンジャーの43話にも
サンタクロース役で出てました。
(クリスマス放映の録画を今日見ました…)

あ、ちなみにボウケンジャーの風のシズカ役
山崎真実ちゃんは、NHKの英語番組時代から
奥様がお気に入りなのです。
イメージではそんなに大きくないのですが
かわいいのに結構巨大です。アニメ声です。

特撮ってアテレコシーンが多いので、
アニメ声のキャラって有利だと思うんだよね。

っつーワケで、今回の電王は変身すると
イマジンという魔物と融合して、魔物の声になるので
アテレコへたくそな役者でもOKなのですよ。

今回は役者さんがダメなワケでも無いけど…
仮面ライダーブレイドの時に声優さん当てて欲しかった…

で、声優さんは関俊彦さんですよ。
名前は知ってるんだけど、明確に覚えているのは
「赤い光弾ジリオン」の主役の声のみなのです…
有名らしいんですけど

ちなみに、仮面ライダーカブトの録画は
最後まで辿り着いてませんが…
はよ見ねヴぁ

そんなカンジで
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墨攻

2007年02月04日 | 読んでみました
あくまでカテゴリは映画ではなく読書なのです。

テレビのCMで見て「墨攻だ!」って興奮しましたよ…
映画化されるんですね

で、映画の宣伝番組で、アンディ・ラウが
「原作はアクションメインだったけど…」
という発言をしていました………ん?

え~~~と、原作って……もしかして漫画のことですか?

というワケで公式HPをチェックしました
原作は漫画の『墨攻』で酒見賢一さんの小説は
漫画の原作扱いですか…

うぅむ…これはイタダケないなぁ…

確かにコミックの墨攻は非常に良かったです。
小説では全般的に淡々と語られていたのですが
コミック版は非常にドラマティックというか
動的で小説とは別の意味で楽しめました。

確かにコミック版で『墨攻』を知った方のほうが
圧倒的に多いのも事実だし、この映画の監督さんも
コミック版のファンだったという事なのですが…

やぱし『墨攻』は小説版を知って欲しいと思うんですよね…

酒見賢一さんと言えば、『後宮小説』に感動して以来
『墨攻』『陋巷に在り』と読み続けています
(陋巷に在りは最終巻後まで読んでないけど…)

何というか、中国小説の雰囲気を崩さずに
日本人に読みやすい文体なんですよね…
う~~む、拙い言葉では上手く説明できない…
是非本で欲しいんだけどなぁ…

そんな小説版というか酒見賢一作品ファンとしては
映画版の原作のコミックの原作小説という紹介は
あんまり嬉しくなかったのです…

コミック版も改めて読み直したいんだけど…

是非、小説も読んでね。そんだけっ
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本格推理委員会 (角川書店) 日向 まさみち

2007年02月03日 | 読んでみました
これまたお初の作家さんです。

日向まさみち さんの本格推理委員会ですよ

正直、表紙を見て「ラノベ?」みたいな警戒心があったのですが
角川はスニーカーを持っているので、ワザワザ角川文庫側で出すという事は
ラノベでは無いんだろうと踏んで購入。

で、本棚に順調に積まれていたのですが
ZOKUのラノベっぷりに毒されたっつーか
結果ラノベでもいっか~という気分で
読み始めましたよ。

書名どおり、基本はミステリなのですが、
ミステリ兼ホラー兼青春モノという角川お得意の(?)
パターンでした。

読み始めはミステリに見せかけたラノベなのか
という気分でしたが、半ばを過ぎたあたりで
文芸作品狙い?っぽい雰囲気というか
モラトリアム全開な調子に変わってきて
ラノベでは無いなってカンジで終了しました。

いや、別にラノベかどうかを知りたくて
読んでたワケじゃないんだけど…

個人的には最初のほうはビミョーと思ってたんですが
後半は割と前のめりに読んでました。
ご都合主義っぽさに過敏に反応しなければ
読みやすいと思います。

前述のとおり、割と幅広い需要を満たしているので
幅広さが嫌じゃない人は読んでも後悔はしないかと

ってカンジで毎度の事ながらストーリーには触れずに終了
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ZOKU(光文社)森 博嗣

2007年02月02日 | 読んでみました
え~と、森博嗣さんの作品は初めてです。

ZOKUですよ。

光文社にライトノベルのイメージがあまり無かったので
ミステリなのかな?と思って読み始めましたが
まるっきりラノベなんですけど…

「悪の組織 vs 正義の組織」というワケではなく
究極にお金持ちな道楽おじさん二人が、
一方は命には関わらない社会的混乱を引き起こし
もう一方は趣味で解決するというオハナシ…

あらすじを話すのもナンダカなカンジです。
キャラありき。というか、キャラのみ。
ストーリーも謎も全く関係無し。

作品自体は楽しめるんですが、ラノベを読みたい気分じゃない時に
むりやり読まされた感があったのと、森博嗣を初読みというので
何か気分的にスッキリしません…

っていうか、森博嗣さんの魅力はドコなんだろう…
ラノベ風味に目をつぶれば確かに文章力は高いんですが
世に言う森博嗣さんの魅力には気付けず…

とりあえずカクレカラクリ読むか…
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