物心ついた頃からすでに漫画やゲームに埋もれて育った今の世代の読解力の
低下は加速するいっぽうで、 ただ普通に伝えるだけの言葉も持ち合わせない。
そうなってくると、もう頭の中は絵のついたものしか受け付けなくなる。
授業中は携帯のメール打ちに夢中で、授業もろくに聞いてないし、家に帰れば
バラエティ番組しか見ない。これでは正しい標準語が身に付かないのも無理は無い。
今の親は、そんな子供の生活に口を挟むどころか、野放しにする。
放っておいたら幼稚な学力で支離滅裂な言語を勝手に作って話し始めた。
それが渋谷を中心に生まれた言語で、コギャル言葉だった。
携帯の普及に伴って、メールなどで使う絵文字もそうして生まれた。
絵にするとたった一つの画(情報)で、今の気持ちを表現し、伝えることもできるので、
これもまた読解力の低下した若者の間で絵文字言葉が流行った。
たとえば (^◇^)/ ←これひとつで、“やっほ〜元気ぃ〜 私は明るくてノリがいい
から気にせずドンドン話そうよ〜” と言う情報がすべて詰まってるのである。
携帯の狭い画面での入力の場合、文体が短くできて料金も安くなるので多用されるが、
やがてそれ以外でも当り前のように使われるようになってしまった。
面白いものと楽なものはすぐに広まる。
相手と会話をしながら語学力を強化できるという携帯が普及したのに、
一部の子供たちは、自分の学力の低下をよそに、普通に身に付けている筈の文法が難しく感じ、
かしこまった言い回しが面倒くさいと言い、それらを排除し、わざわざ語学力が退化するような
楽な方へと作り変えてしまった。
たしかに伝えにくい感情などは、この記号ひとつで表現できるし、今まで文字で書けなかった
ニュアンスなども織り込めて伝えることが出来るので良い面もあることは確かなのだが、
しかし遊びでやり取りしている分にはそれでよいが、自分の細かい感情を表現するには、
大雑把な絵文字ではあまりにも選択肢が少ない。
こんなものに頼っていると肝心な時に自分の本当の気持ちを言葉で相手にうまく伝えられない。
人は 大事なことを伝えようとする時、必ず直接本人に伝えようとする。
「大事な話があるんだ 電話じゃなんだから会って話そうよ‥‥ 」
面と向かって話そうとした時、上手く言葉が出てこない。 当然、絵文字は使えない。
普段 記号の組み合わせや暗号のような文面で遊び半分で会話しているから、
きちんとした言葉が出てくるはずがない。
こんな低い文章力では遺書すらまともに書けない。 最近ではニュースで全国に
へたくそな字と幼稚な文面が流されてしまうので、自殺をしても恥じかくだけなのだ。
「誰も本当の私の気持ちをわかってくれない」は、
正確に伝える為の努力を怠った結果であると、前向きに受け止めるしかない。
文章ヘタクソなくせにエラそうなこと言ってゴメンね
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