迷走する枕茶屋

籠っていては分からないこと



今年の成人式は、荒れる事も少なく、割と大人しめだったと言う事らしい。 それはSNSが普及したスマホ時代だから、自分の行いを恥じる動画が残ってしまうと、後に就職活動に支障が出る等の理由からだと言われている。 大人としての自覚が出てきたと言うよりも、自分の為という方が近いかもしれない。
私の知り合いの話で、もう30歳くらいの息子がいるのだが、会社に行っている時以外は部屋に閉じこもってゲームをしているらしい。 会社の同僚と付き合うわけでもなし、彼女がいるわけでもない。 会社で仕事してる以外はほぼ自宅の部屋に閉じこもってゲームをしている。 これを引きこもりと言っていいのか分からないが、やはり親としては息子の将来に不安を感じていると言うのだ。 大人と子供の違いは何処にあるのかと言うと、身体の成長基準でもないし、成人式を迎えたからいきなり大人というわけでもない。あんなものは単なる儀式だ。 二十歳をゆうに過ぎても中身が成長してない大人はたくさんいる。 では何処で判断するか、大雑把に言うと、自分の事を優先的に考えるのが子供で、他人のことまで配慮できるようになると大人である。 子供はとにかく自分中心で、周囲の者は常に自分に何かをしてくれるものだというのが基本的にある。 生まれてから物心つくまでは、親が何から何まで与えてくれるからだ。 やがて基本的な物事を理解しうる基準まで達すると、徐々に自立心が付くように甘えの手を遠ざけていく。 この時点で親がいつまでも過剰に手をかけすぎていると自立心が育たないまま、いきなり社会の荒波に出るはめになる。 今まで誰も教えてくれなかった現実の厳しいルールのギャップに戸惑うのだ。 どこかで子供を自立させないと、親が一生子供の面倒を見れるわけじゃない。 突き放すタイミングが問題だ。 楽しいことだけやっていたい気持ちは大いにわかるのだが、いつかは守られる側から守る側になる時が嫌でも来る。 長年引きこもっている大人子供はどのタイミングでそれに気がつくのだろう。 



少し不便な世の中の方が、甘ったれの人間にはちょうどいいのかもしれない。
家の手伝いをしてばかりいると、家の役にはたつが世間の事に疎くなる。 時には環境を変えて、偏りをなくす事も大事だよね。 足りなかったものに気が付く場合もあるから。




  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「負け犬の寝言」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事