迷走する枕茶屋

単純に恋を楽しめない小心者だから




人を好きになるきっかけは様々だが、一度興味を持ってしまうと

相手のことを知りたいという欲求が次々と生まれてくる。


     “ あなたのことはまだ何も知らない ” 


これから徐々にひとつひとつ紐解いていく楽しみもある。

それは魅力でもあり、酷な事実を知ることでもある。

それでも人は、きっと良いことだけを期待してやまない。

自分の想い掲げた理想と、いくつ当てはまるか照らし合わせる。

さぁ、ここからが面白い、恋の添削(Correction)が始まる。

点数が悪いと切り捨てるか、あるいは直してもらうかのどちらかである。

頑なに合格点に達する人を探し続けるか、

現時点の相手で自分好みに調節するか、

あるいは相手に自分を合わせるかである。

それが初恋レベルでの話ならまだ気楽で救いがあるが、

結婚となると相手の背後に、相手の家族、親戚付き合い、将来設計、

収入、子作り、安泰 etc…  と、これから背負わされる重たいものが、

ドミノのようにズラ〜ッと並んでいるのが見える。

女性がマリッジブルーになる気持ちがわかる。

相手のおでこをチョンっと押すと、パタパタパタと倒れてゆくのをつい想像してしまう。

大船を用意できない男は、自信を持って漕ぎだすことに躊躇する。

その場しのぎでも安心させられる一言が言えない私は、

いまだに独りで小さなボートを漕ぐ。

しかも、どこに浮かんでいるのかもわからない。

きっと、探りたくもないものを探らなければならない状況に、耐えられない小心者だからこそ、

単純に愛だけで生きられない時代に背を向けている理由なのだろう。






1988年リリース 「ピグマリオン / 彩恵津子」
彩恵津子が歌う、いかにもバブル時代の曲って感じです。 自立した都会のいい女が、カクテルグラスを片手に恋のゲームを楽しむ。 この頃は、渋谷、銀座、六本木の夜を遊び明かすのがトレンディだった。 ひょっとしたらPVがあるんじゃないかと思って探したが残念ながらありませんでした。  が、 本家じゃないけど、静止画像ならありました。 きっとファンが作ってくれたのだろう。。。 感謝。      
歌詞があったら、尚よかったんだけどね。
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