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OGTT検査(糖負荷テスト)について

みなさま、こんにちは
今回は、OGTT検査(糖負荷テスト)についてお話します。

不妊症の原因は色々ありますが、その中の一つに『PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)』という状態があります。
PCOSの方は、卵巣内に卵胞がたくさん存在するけれども一つ一つの卵胞が成熟しにくかったり、また、卵胞が成熟できたとしても卵巣の皮が厚くて硬いために排卵しにくい状態となる卵巣機能の障害です。
このPCOSの傾向が見られる場合には、『OGTT検査(糖負荷テスト)』という血液検査を行います。

OGTT検査は、『血糖値』と『インスリン』というホルモンの分泌を測定する検査ですが、PCOSの方では、高インスリン血症(インスリンが過剰に分泌される)とインスリン抵抗性(インスリンの自己分泌は十分なのに、インスリンが十分効果を発揮できない)を伴うことが多いと言われています。
インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、高インスリン血症が起こると、アンドロゲンという男性ホルモンの分泌を増長させて、内分泌に異常をきたして排卵障害の原因となります。
そのため、OGTT検査で血糖値とインスリンの変化を見ることで排卵障害の原因がないかを調べます

検査方法ですが、1時間おきに3回の採血を受けて頂きます。
まずは、朝に来院頂き空腹の状態で採血(1回目)を受け、糖分の入った炭酸水を飲んで頂いてから1時間後(2回目)と2時間後(3回目)に採血をして、糖分摂取前と摂取後の血糖値とインスリン分泌の変化を調べます。

検査は予約制で、所要時間が3時間近くかかりますので、9時に来院して頂きます。
検査価格は3,290円(保険適応)で、検査結果は10日間ほどで出ます。

この検査でPCOSと診断された場合には、内服薬や注射薬などで排卵を助けてあげます。排卵を助けることで妊娠が可能になってきます。

OGTT検査について何かご質問やご相談があれば、いつでも看護師にお気軽にお声かけ下さい
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