酒呑みの正しい生活

自分の覚悟と余命宣告

あと3ヶ月かぁ・・・

既に暗くなった金曜日の夜。
この日11時間も滞在した大学病院を後にしました。

だんだんと麻痺が広がる右半身。
何も無い平坦な道でも時々転びそうになります。

残された3ヶ月、何をしようかな。
きっと脳が壊れて行くだろうから、壊れて行く様子でも記録に残しておこうかな。

漠然とそんな事を考えていた時に、自分の身勝手さに気が付きました。

逝ってしまう自分はどうでも良い。
今まで自分と関わってくれていた人達を残して「はい、さようなら」で良いのか?
あと3ヶ月しか無いのでは無く、まだ3ヶ月もあるんだから今の内にやれる事をやるべきだ。

それに気が付いた瞬間、最初にやった事はSNSとブログの発信中止でした。

このブログは毎日何百人もの読者が来てくれるのですが。
その中にはJDリーグの教え子たちも10人以上が含まれています。

世界を相手に戦う選手達も普段は普通の女の子、中には本当に乙女ンタルの奴もいます。
ましてや彼女たちはレギュラーシーズンが終了して、今年の日本一を決めるプレーオフが始まる直前。
今年は教え子たちが所属する全チームがプレーオフ進出を果たしました。

連日のように来る彼女たちからの連絡。
優勝したらあれが食べたい、皆で集まって何がしたいと、シーズン終了後の楽しみまで希望して来ます。

そんな彼女たちに余計な心配をかける事はできません。
自分の家族、本当に親しい友人を除いて、全ての連絡を絶ちました。

翌土曜日、大学病院は休診日です。
なのに朝イチで診察に来るように指示をした脳外科のA先生。

そうなんです。
たった一人だけ、諦めていなかった先生がいたんです。


A先生はあれから自分のこれまでの経過を全て確認してくれて。

今できる可能性がある治療法を調べ上げただけで無く。
その設備を最速で使える病院の空き状況まで調べてくれていたのでした。

しかも土日にも関わらず、当該病院への連絡、紹介状の発行、これまでの治療データなど全てを準備してくれました。
後は月曜日に指定された専門設備を持つ病院へ行くだけです。


今回は大学病院の凄さを思い知りました。

各機能に特化した専門医だち。
そして全ての治療記録のデータ化。
それに加えて外部とのネットワーク。

そんな先生たちに支えられて、指定された病院を訪ねました。
診てくれるのは当該病院のS院長です。

そのS院長、大学病院から預かって来た診療データを見るなり。

「新年は迎えられないな」

事実上の余命宣告です。


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コメント一覧

okamotokun
>kiyo-encha さんへ
応援ありがとうございます。
実際に眼の前で医師から余命宣告を受けると、覚悟はしていたつもりでも自分の弱さを実感します。
本当に悲しいのは自分では無くて、周囲の自分を応援してくれている人達なのに、それに気が付くまで時間がかかったポンコツな自分です。
kiyo-encha
facebookはちょっとお休みしていたのですが岡本さんの事は気にしてみていました
こちらのブログに詳しく書いてあるとあったので経緯を見てびっくりでした
私も数年前に母を70歳で亡くし
最後まで私達残された人の事思いやってくれていたのを思い出しました
岡本さんの優しさや子供達に与えた指導や勉強はこれからもずっと生きています
そして何より岡本さんを大切に思っている人が沢山います
講演会ができる奇跡はあると思ってます
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