やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

読書2018その6

2018-11-14 | 読書

8月3日(金)             「ファミリーライフ」(アキール・シャルマ著)  

     

  家族の暮らしを一変させた、ある夏の事故。愛情と祈りに満ちた感動の家族小説。インドからアメリカに渡り、ささやかな幸福を築いてきた移民一家の日常が、夏休みのプールの事故で暗転する。意識が戻らない兄、介護の毎日に疲弊する両親、そして悲しみの中で成長していく弟――。痛切な愛情と祈りにあふれる自伝的長篇を、繊細であたたかな小野正嗣訳で。フォリオ賞・国際IMPACダブリン文学賞受賞作。

 

 

8月5日(日)             「消された信仰」(広野 真嗣著)  

  

  新・世界遺産から黙殺された島があった!  その島の名は「生月島(いきつきしま)」。
250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが日本で22番目の世界遺産となる「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」だ。
ところが、PRのために長崎県が作ったパンフレットからは、「最後のかくれキリシタンが暮らす島」の存在がこっそり消されていた。

  朝日新聞の毎週土曜日に連載の<みちのものがたり>で「ペトロ岐部 殉教への道」を読み興味をもつ。

  そこに紹介されていた遠藤周作の「銃と十字架」や加賀乙彦の「殉教者」も気になった。



8月12日(日)         「白墨人形」(C・J・チューダー著)  

   

  スティーヴン・キング強力推薦。
少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。最終ページに待ち受けるおそるべき真相。
世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。

  あの日。僕たちが見つけた死体。そのはじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、あの悲惨な事故を目撃したときか。白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――



9月10日(月)         「未来」(湊 かなえ著) 

     

「こんにちは、章子。わたしは20年後のあなたです」ある日、突然届いた一通の手紙。
送り主は未来の自分だという……。『告白』から10年、湊ワーールドの集大成!  待望の書き下ろし長編ミステリー!!

 子どもが未来を信じられるように、大人が手を差し伸べねばならないのだと。そんな大人の存在が子どもを強くし、強くなれた子どもは大人になって、きっと次の世代を助けていく。 湊かなえが本書に託したのは、大人と子どもの、あるべき関係の姿なのだ。だからこの物語の読後感はとても温かい。 人と人の間に生まれるものを見つめ続けてきた著者だからこそ描ける。(大矢博子)



9月29日(土)         「ゲームセットにはまだ早い」(須賀 しのぶ著)

   

   

 クビを宣告されたプライドばかり高いエース、過去から逃れられない元プロ野球選手、夢と家族の間で葛藤するキャプテン…。ひとりの監督との出会いが、そんな問題だらけの社会人野球チームに奇跡を起こす。元気と勇気が湧いてくる大人のための、読む栄養ドリンク。

 須賀しのぶの他の野球小説も読んでみたい。「夏は終わらない」「雲は湧き、光溢れて エースナンバー」


10月6日(土)         「八月の青い蝶」(周防 柳著)

   


 急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学生のときに被爆していた。大日本帝国陸軍偵察機パイロットのひとり息子であった彼は、当時、広島市内に住んでいたのだ。妻と娘は、亮輔が大事にしている仏壇で、異様に古びた標本箱を発見する。そこには、前翅の一部が欠けた小さな青い蝶がピンでとめられていた。妻も娘も知らなかったが、それは昭和20年8月に突然断ち切られた、切なくも美しい恋物語を記憶する大切な品だった―。第26回小説すばる新人賞受賞作。

 


10月21日(日)         「くさすべり」(南木 佳士著)

   

 高校の同級生だった女性から手紙が届き、四十年ぶりに再会して登った浅間山での一日。青春の輝きに満ちていた彼女だったが…。人生の復路に始めた山歩きだからこそ知るかけがえのないものとは。過ぎゆく時のいとおしさが稜線を渡る風とともに身の内を吹きぬける山歩き短篇集。各賞で絶賛された珠玉の四篇収録。

 文庫版に表紙はトーミの頭から<草すべり>への登山道。タイトルと作家で読んでみたくなった。前掛山まで行けた頃の話?!



10月24日(水)         「山中静夫氏の尊厳死」(南木 佳士著)

   

  生まれ故郷にみずから墓を作り、苦しまずに死ぬことを願う末期癌患者。家族との妥協を拒み、患者本人との契約によって、初めて尊厳死に臨もうとする医者。その葛藤を克明に描いた表題作と、難民医療団に加わって過酷な日々を送る人々の、束の間の休日に起こった出来事を、安吾の『堕落論』に仮託して描いた中篇とを収める。

 

 

11月2日(金)         「世界の果てのこどもたち」(中脇 初枝著)

  

 戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は三人を引きはなす。戦後の日本と中国で、三人は別々の人生を歩むことになった。戦時中の満洲で出会った、三人の物語。

 『きみはいい子』『わたしをみつけて』で多くの読者に感動を与えた著者が、二十年以上も暖めてきた、新たな代表作。

 朝日新聞(9/8)で「神に守られた島」が紹介されていた。これは本書に続く良質な反戦小説と書かれていた。読まねば!

 


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