10月18日(月) 「もう一度会いたい」(小杉健治著)
引きこもりの青年・白木悟史が、ある晩出会った老人はアルツハイマー病に苦しんでいた。記憶が失われる前に会って謝りたい女がいる―悟史は、老人の最後の願いを叶えてやる決意をする。だが、女性の消息を探り当てたとき、そこには意外な真実が…。
10月20(水) 「裁判員」(小杉健治著)
裁判員に選ばれる可能性は誰にでもある。だがその実態を知ることは難しい。本書では裁判員裁判の知られざる真実の姿が、裁判員の視点からリアルに描き出される。死刑判決にかかわった裁判員たちの心の葛藤や苦悩を描き切る、魂の宿った司法ミステリーの傑作。
10月26日(火) 「ダーウィン家の人々」(グウェン・ラヴェラ著)
『種の起原』であまりにも著名なチャールズ・ダーウィンの孫娘による本書は、ダーウィン家の群像とヴィクトリア朝上流階級の人間模様をウィットとユーモアあふれる表現で生き生きと描き出す。百数十年前のケンブリッジの街並みと、多くの科学者を育んだダーウィン家の人々が蘇ってくる。著者自身によるペン画の挿絵も魅力的であり、古き良き時代の英国を描き出す至上の回想記として英米ではベストセラーにもなった。待望の復刊
10月31日(日) 「旅のない」(上田岳弘著)
朝日新聞 10/8 **
コロナ禍中の日々を映す4つのストーリー。芥川賞作家・上田岳弘、初めての短篇集。
【収録作品】
「悪口」
恋人と過ごすホテルでのゴールデンウィーク。「じゃあ、悪口の練習しよっか?」。僕は初めて彼女と会った時のことを思い出す。
「つくつく法師」
朝の散歩は4歳の息子との日課だ。午後、僕は古いPCで、昔書いた小説を読み返す。
「ボーイズ」
10歳と6歳のボーイズは、亀甲柄と市松模様のマスクでやって来た。弟の息子たちを預かることになった夫婦の夏。
「旅のない」
「作家さんなんですよね?」。出張先での車中、会話が途切れると取引先の村上さんが聞いてきた……。
** <終わらない宙づり感覚の時代性>(江南亜美子)
11月1日(月) 「その日のまえに」(重松清著)
余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!
11月4日(木) 「永遠を旅する者」(重松清著)
カイム。永遠の生を生きる男――すなわち、死ねない男。数えきれないほどのひとの誕生と死を見つめながら一千年の旅をしてきたカイムがかつて訪れた町、出会った人々。あまりにも短くはかない、だからこそまばゆい、人間の命の輝きがそこにある。ゲームとのコラボレーションから生まれた一期一会の奇跡の物語。
11月12日(金) 「神よ憐れみたまえ」(小池真理子著)
ラストの告白に衝撃、落涙必至!
10年の歳月をかけて紡がれた別離と再生。
わたしの人生は何度も塗り変えられた。いくつもの死と性とともに──。
昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。
母ゆずりの美貌で、音楽家をめざしていたが、事件が行く手に重く立ちはだかる。
黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかで運命の歯車が交錯し、動き出す……。著者畢生の書下ろし長篇小説。
10年の歳月をかけて紡がれた別離と再生。
わたしの人生は何度も塗り変えられた。いくつもの死と性とともに──。
昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。
母ゆずりの美貌で、音楽家をめざしていたが、事件が行く手に重く立ちはだかる。
黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかで運命の歯車が交錯し、動き出す……。著者畢生の書下ろし長篇小説。
11月16日(火) 「ムスコ物語」(ヤマザキマリ著)
朝日新聞 10/2 書評*
『ヴィオラ母さん』で規格外の母親の一代記を書いた著者が、母になり、海外を渡り歩きながら息子と暮らした日々を描くヤマザキマリ流子育て放浪記。ムスコによる「ハハ物語」も収録
「息子にとってこの世で誰よりも理不尽でありながらも、お人好しなほど優しい人間である母ヤマザキマリ。そんな母のおかげで国境のない生き方を身につけられた私は、おかげさまでこれから先も、たったひとりきりになったとしても、世界の何処であろうと生きていけるだろう。」
「息子にとってこの世で誰よりも理不尽でありながらも、お人好しなほど優しい人間である母ヤマザキマリ。そんな母のおかげで国境のない生き方を身につけられた私は、おかげさまでこれから先も、たったひとりきりになったとしても、世界の何処であろうと生きていけるだろう。」
*<既存の物差しに疲れたあなたへ>(金原ひとみ)
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