12月15日(日) 「わが心のジェニファー」(浅田 次郎著)
日本びいきの恋人ジェニファーから、結婚を承諾する条件として日本への一人旅を命じられたアメリカ人青年ラリー。ニューヨーク育ちの彼は、退役海軍少将の祖父に厳しく育てられた。太平洋戦争を闘った祖父の口癖は「日本人は油断のならない奴ら」。日本に着いたとたん、成田空港で温水洗浄便座の洗礼を受ける。京都では神秘の宿に感銘し、日本女性のふたつの顔を知る…。異国の地で独特の行動様式に戸惑いながら列島を旅するラリー。やがて思いもよらぬ自分の秘密を知ることに…。圧倒的読み応えと感動。浅田文学の新たな到達地点!
12月23日(月) 「本当の人生」(アドリーヌ・デュドネ著)
狩猟が趣味のDV男の父、夫の顔色をうかがうだけの母。少女は明るい弟と仲良く遊ぶ無邪気な日々を送っていたが、ある日、恐ろしい事故を目撃してから弟は笑わなくなり、父の剥製部屋にこもって小動物をいじめたりするようになってしまう。十歳の少女は、現実をリセットしたいと思う。あの事故をなかったことにしたい……。利発な少女は弟の笑顔をとりもどせるのか? 本当の人生の“下書き”にしか見えないこの人生を消し去ることはできるのか? ELLE 読者大賞、高校生が選ぶルノードー賞他多数の文学賞を受賞した傑作。
12月28日(土) 「楽園の真下」(荻原 浩著)
「巨大カマキリと自殺者の関係は」朝日新聞10/12 紹介記事
コーラルブルーの海に囲まれ、亜熱帯の緑深い森に包まれている“日本でいちばん天国に近い島”志手島。その島で世界最大級のカマキリが発見された。『びっくりな動物大図鑑』を執筆中のフリーライター・藤間は取材のため、現地へ向かう。だが、楽園とは別の姿が…。
1月1日(水) 「罪の轍」(奥田 英明著)
「歴史に刻まれた哀しいエポック」朝日新聞10/12 紹介記事
刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。犯罪小説の最高峰、ここに誕生! 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。
1月9日(木) 「ナポリの物語」(エレナ・フェランテ著)
小学校で出会った、リラとわたし。反抗的で横暴で痩せっぽちなリラ。でも、ずば抜けた頭脳を持つ聡明なリラ―。一九五〇年代ナポリ。時に暴力的な下町で、少女ふたりは友人となり、嫉妬や憧れを投げかけ合いながら大人になっていく。戦後のイタリア社会を舞台に、猛々しく奔放なリラと本好きのエレナの複雑な絆を描いた世界的ベストセラー。
何故か図書館には4がない! 待ってみることにするが・・
1月28日(火) 「墨龍賦」(葉室 麟著)
晩年に建仁寺の「雲龍図」を描いた男・海北友松の生涯とは。―友松が若くして心ならずも寺に入れられた後、近江浅井家に仕えていた実家・海北家が滅亡する。御家再興を願いながらも絵師の道を選択した友松だが、その身に様々な事件が降りかかる。安国寺恵瓊との出会い、明智光秀の片腕・斎藤利三との友情、そして本能寺の変へ。武人の魂を持ち続けた桃山時代最後の巨匠と呼ばれる絵師を描く歴史長編。
1月30日(木) 「蛍草」(葉室 麟著)
早くに両親を亡くし十六歳で奉公にでた菜々だったが、主人の風早市之進が無実の罪を着せられてしまう。
驚くことに市之進を嵌めたのは、無念の死を遂げた父の仇敵だった。
風早家の幼き二人の子を守るため菜々は孤軍奮闘し、一世一代の大勝負にでる。
2月4日(火) 「無双の花」(葉室 麟著)
島津勢の猛攻に耐え、駆けつけた秀吉に「その剛勇鎮西一」と誉め称えられた立花宗茂は、九州探題大友家の元家臣であったが、秀吉によって筑後柳川十三万石の大名に取り立てられた。関ケ原の戦いで西軍に加担した宗茂は浪人となったが、十数年後領地に戻れた唯一人の武将となった。その半生を描く話題作。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます