やまさんのエンジョイ生活 Ver.2

趣味の登山、映画鑑賞、読書を日記風に紹介してます。

その後の読書2

2014-11-25 | 読書

10月8日(水)     「四人組がいた」 (村薫著)

   

この村では、何だって起きる――。元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さん。古ダヌキのような四人の老人が関わると、村の小さな騒動も、AKB48から少子高齢化まで縦横無尽。

儲け話と、食い物に目のない老人たちは、集会所に集まっては、日がな一日茶飲み話を。だがそこへ、事情を知ってか知らぬか、珍客がやって来る。テレビクルーに、タヌキのアイドルユニット、元アイドルの出家、はたまたキャベツは大行進。最後に、閻魔様まで!!

「ニッポンの偉大な田舎」を舞台にした、ブラックユーモアに満ちた奇想天外の十二編。現代を、冷静かつ緻密に描写しつづけてきた著者が、今の日本を、地方からユーモアとシニカルを交えて軽妙に描き出す。

 意外性を求めて読んでみたが……

10月11日(水)     「ヒゲのウヰスキー誕生す」 (川又一英著)

   

 いつの日か、この日本で本物のウイスキーを造る―。大正7年、ひとりの日本人青年が単身スコットランドに渡った。竹鶴政孝、24歳。異国の地で、ウイスキー造りを学ぶ彼はやがて生涯の伴侶となる女性リタと出会う。周囲の反対を押し切って結婚した二人。竹鶴は度重なる苦難にも負けず夢を追い、リタは夫を支え続けた。“日本のウイスキーの父”の情熱と夫婦の絆を描く。

 単行本が出版されたのは昭和57年で、32年前です。今年7月に、朝ドラ「マッサン」のおかげで、こうして“増補新装版”として復活した。たくさんの竹鶴本の中でも、現地取材を踏まえた、読み応えのある伝記小説になっている。

10月14日(火)     『柘榴坂の仇討』(「五郎治殿御始末」から)(浅田次郎著)

       映画のちらし

 幕末の安政7年、主君・井伊直弼の御駕籠回り近習役として仕えていた彦根藩士の志村金吾は、桜田門外において目の前で井伊の殺害を許してしまう。切腹も許されず、仇討ちを命じられた金吾は、時が明治へと移り変わってもなお、井伊を殺害した刺客を探し続ける。やがて金吾は、井伊を討った水戸藩浪士の最後のひとりで、車引きの直吉と名を変えて生きていた佐橋十兵衛を見つけ出すが、その日、明治政府が仇討ち禁止令を発する。

10月28日(火)     「望郷」 (森瑤子著)

   

  スコットランド・デボン地方に4人きょうだいの長女として生まれ育ったリタ。病弱でこもりがちだった少女時代を経て、第一次世界大戦で初恋の人を失い、失意の底にいた彼女は、日本人で初めてモルトウイスキーの製造法を学びにやってきた竹鶴政孝と運命的に出逢う。極東の日本で政孝の生涯を献身的に支え続けたリタの心のよりどころとは―。ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝と、妻リタの人生をモデルに描いた感動の長篇伝記小説。

 「ヒゲのウヰスキー誕生す」やリタの自伝をもとにした作品です。朝ドラ「マッサン」の影響か、多くの本が出版されてるが私はこれでおしまいにします。

11月1日(土)     「蜩の記」 (葉室麟著)

       映画のちらし

  豊後・羽根藩の奥祐筆・檀野庄三郎は、城内で刃傷沙汰に及んだ末、からくも切腹を免れ、家老により向山村に幽閉中の元郡奉行・戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。庄三郎には編纂補助と監視、七年前の事件の真相探求の命が課される。だが、向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり…。命を区切られた男の気高く凄絶な覚悟を穏やかな山間の風景の中に謳い上げる、感涙の時代小説。

 1週間程前に映画を観て読みたくなった作品。

11月4日(月)     「潮鳴り」 (葉室麟著)

   

  俊英と謳われた豊後・羽根藩の伊吹櫂蔵は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、今や“襤褸蔵”と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固めるが…。

 

11月8日(土)     「とらわれて夏」 (ジョイス・メイナード著)

           映画のちらしです!

 十三歳のヘンリーは、美しい母アデルとふたり静かに暮らしていた。母はめったに外出することもなければ、訪ねてくる友達もいない。
そんなふたりの生活はショッピングモールで出会った男、フランクの出現で一変する。パイ作りが上手で、キャッチボールの相手をし、家じゅうの電球を付け替えてくれたフランクはしかし、三人もの殺人罪で服役していた脱獄囚だった。町はなかなか捕まらない彼の噂でもちきりになり、警察は賞金をかける。惹かれあう母とフランクの計画を知ったヘンリーの心は揺れて……。夏の終わりの六日間を感受性の強い少年の視点から鮮やかに描いた感動作!

 アメリカでベストセラーになり、18か国で翻訳された本作は、13年にはジェイソン・ライトマン監督によって映画化。ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネートされたケイト・ウィンスレットらの演技力も話題になった。  

 これも何気なくレンタルして観た映画の原作。ジョイス・メイナードは以前に「誘惑」を読んだ気がするが、ニコール・キッドマンで映画化されたものを観たのかはっきりしない。本の表紙が印象的だった。<アデルとフランクの印象的な場面をモチーフにしたイラストをカバーに、本文中の各章の扉にもイメージカットが掲載されている>と書かれていた。

 

11月14日(金)     「紙の月」 (角田光代著)

    

  ただ好きで、ただ会いたいだけだった―――わかば銀行の支店から一億円が横領された。容疑者は、梅澤梨花四十一歳。二十五歳で結婚し専業主婦になったが、子どもには恵まれず、銀行でパート勤めを始めた。真面目な働きぶりで契約社員になった梨花。そんなある日、顧客の孫である大学生の光太に出会うのだった・・・・・・。あまりにもスリリングで、狂おしいまでに切実な、傑作長篇小説。各紙誌でも大絶賛された、第二十五回柴田錬三郎賞受賞作、待望の文庫化。

 映画の方はパスでいいかな?! <120%疾走 自由に強く>(朝日新聞11/25)第27回東京国際映画祭最優秀女優賞を獲得

 

11月24日(土)     「BT’63」 (池井戸潤著)

     

 父が遺した謎の鍵を手にすると、大間木琢磨の視界に広がるのは、四十年前の風景だった。若き日の父・史郎が体験した運送会社での新事業開発、秘められた恋…。だが、凶暴な深い闇が史郎に迫っていた。心を病み妻に去られた琢磨は自らの再生をかけ、現代に残る父の足跡を調べる―。父と息子の感動長編。

 「なんて悲しいんだろう。なんてうれしんだろう。これが人生っていうやつか」「あの親父が歯を食いしばって生きている」(文庫の帯から)一気読みの展開に圧倒された。

 



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