野叟解嘲(やそうかいとう)ー町医者の言い訳ー

老医師が、自ら患者となった体験から様々な症状を記録。その他、日頃、感じていることや考えていることを語ります。

閑話休題その1

2023年03月18日 | 日記

投稿が間延びしてしまいました。実は、1月末から目の異常を自覚し、切迫黄斑円孔の診断で、急ぎ手術をすることとなり、人生5度目(?)の入院となりました。

さて、前回の腰で入院したときは、先にも書いたとおり、激しい痛みのため、手術前はピクリとも動くことができませんでした。今回の目の手術では、手術後に眼球の安静を保つため、24時間(!)俯せをを指示されました。硝子体手術についての記事をネットで調べれば、どんな姿勢で寝るようになるか、図や写真入りで解説がありますので見てください。

この動けない、或いは動いてはいけない状況では、ベッドマットが如何に硬く感じられるか、文字通り骨身に浸みました。一般に、硬めのマットの方が腰にいいと信じられているようですが、寝返りが打てる人にとってという条件付きだと思います。前回の腰の手術前は、わずかな動きでも激痛が生じるため、自らの意志でじっとしていたのですが、マットが石畳のように硬く感じられて、「これは間違いなく、褥瘡ができる」と思ったものでした。実際にはできませんでしたが。

今回は、ベッドの上で使う低反発素材の特殊なマットも支給され、ベッドの上でお尻を高くして顔を完全に下向きにするように指示されました。かなり柔らかなマットでしたが、同じ姿勢で1時間もいると、胸全体に打ち身が出来たような痛みが出現しました。実際、触れてみると、胸骨から肋骨にかけての関節部分や剣状突起が痛みました。この痛みは手術後5日くらい続きました。こんな状態ですから、数十分ごとに目覚めることを繰り返し、一種、拷問のように感じました。

今回主張したいのは、病人のベッドには適度な柔らかさが必要だということです。動ける患者なら柔らかくても自ら寝返りを打つなどして、腰痛の発生は防げるものと想像します。しかし、動けない状況では、話が違うのです。

全国の病院関係者の皆様に、入院ベッドの寝心地について、もっと研究していただきたい。

複数回の入院を経験した一人の患者からの提案、切なる願いです。