On The Road

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2-21

2009-12-24 21:58:47 | OnTheRoad第2章
僕はPOPを1枚持って、リビングに降りていった。お父さんはビール、お母さんはお茶を飲みながらソファでテレビを見ていた。お母さんはビールとお茶を目で指して、「どっち?」と聞いた。「お茶」と僕は答えた。
お母さんがお茶を入れに行って、僕はお父さんの隣りに座った。「アドバイスありがとう」と仕上がったPOPをお父さんに手渡した。お父さんはPOPをちょっと見て、うまそうにビールを飲んだ。
僕は今日店で見たものや感じたことを1つずつお父さんに話した、「明日も寒そうだな」とお父さんが言った。「寒いとお客様は早く帰りたがる。足を留めてもらうのは大変だぞ」
僕はこだいふくを試食販売したいと思っていた。でも、昼間のうちはいいにしても、ターゲットの高校生が帰る頃にはかなり寒いにちがいない。
「コージは寒くて大変だけど、外に出てお客様を呼び込むんだな。店主は温かい店内でお茶を出す。コージがしっかりやれば、お客様は店を見にきてくれるよ」。お父さんはビールをつぎたして、とっておきの赤外線入りのモモヒキを貸してくれると約束した。
お父さんがジョッキを上げて僕の湯飲みにカツンと当てた。


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