翌朝お母さんに渡された遠赤外線入りのモモヒキは、思ったより分厚くはなかった。赤外線が入っていて、コードをコンセントにつなぐヘビーな下着を想像していた僕はすこし安心した。でも薄手とはいうものの、モモヒキをはいたことは僕の自尊心をちょっと傷つけた。
あるかないかわからない薄っぺらな自尊心をなだめるのに、僕はサンタスーツを引き合いに出した。イヤがる僕をムリやり写メに撮ったワタナベ君に感謝して、僕はモモヒキの上から厚手のパンツをはいて長袖シャツにネルシャツとセーターを重ね着した。
ダウンジャケットはとても着る気になれないから、湯沸しポットとお茶の葉と湯飲みを入れたアディダスのバッグに押し込んだ。バイトで知り合った友達に会ったら、きっとスノボにでも行くと思われるだろうけど、それでもいいような気がした。
なでしこに着くと、サトウさんは大荷物の僕を見て、「タカハシ君、ヤケになってない?」と聞いた。「ヤケになってるんじゃなくてやる気になってるんです」と僕が答えて、2人して笑った。
あるかないかわからない薄っぺらな自尊心をなだめるのに、僕はサンタスーツを引き合いに出した。イヤがる僕をムリやり写メに撮ったワタナベ君に感謝して、僕はモモヒキの上から厚手のパンツをはいて長袖シャツにネルシャツとセーターを重ね着した。
ダウンジャケットはとても着る気になれないから、湯沸しポットとお茶の葉と湯飲みを入れたアディダスのバッグに押し込んだ。バイトで知り合った友達に会ったら、きっとスノボにでも行くと思われるだろうけど、それでもいいような気がした。
なでしこに着くと、サトウさんは大荷物の僕を見て、「タカハシ君、ヤケになってない?」と聞いた。「ヤケになってるんじゃなくてやる気になってるんです」と僕が答えて、2人して笑った。