奈良東大寺は源平争乱の兵火にかかりました。
そのため疎開分教所であり、復興地方組織でもあっただろう「別所」を全国7か所に設置したようです。
その一つが播磨浄土寺で、近隣の行基開基の廃れた寺院広渡寺を現在地に移転して開基したとあります。
その責任者は重源、教科書に出てくるような高僧が出てきます。
浄土寺浄土堂の扁額は小野道風(花札の11月柳の蛙)の書と言われます。
またも高名な貴人です。さすが国宝。
往時、子院である塔頭(たっちゅう)も多く数えたようですが、現在2院です。
そのひとつ歓喜院の境内に足を踏み入れます。
歓喜院は名のとおり歓喜天を祀る・・そう思ったんですが、ご本尊は大日如来だそうです。
もう少しゆっくり拝観すればよかったかな~と・・
開敷と未敷。
因みに歓喜天は数多の障碍を除く除障碍神(じょしょうげしん)。
供養には浴油法など特殊な方式を用いると言います(つまり大変なんです)。
熱心に信心する者には除障碍神であった歓喜天ですが、怠る者には祟りなす障碍神であると言います。
要するにいい加減に祀るなということのようですね。
なぜ象頭人身? 種の壁とかあり得ないことでしょうけど、神の世界ではどうとことのない当たり前事象でしょう、きっと・・
ただし、歓喜天に限らず、あらゆる尊格というのは”ええかげん”というのを赦さないだろうなと・・
仏罰はもちろんのこと、雨にたたられる前に帰りましょう。