恨み節（朴正子）

夫を、失い生きていく意味のない、自分。
苦しさよりも、むなしさのほうが強いから。

この世に生まれたのは、人生をうまく歩むためなのに、
すぐに、踏みつけられて、散らされて、生殺しの人生。

もう、だれも信じないけど、生きていかなくてはいけない。
もう、だれも味方ではないけど、生きていこうと思う。

それは、復讐のために、笑うために。
それは、あいつを陥れるために、苦しめるために。

たとえ、そのあとに、刑務所の生活が、私に待つにしても、
この復讐は、やり遂げなくてはいけない。

命を失った代償として、命で償ってもらいたい。
貴方の、大切なもので、償ってもらいたい。

私は、生きるのは、貴方の汚い人生をつぶすために。
憎んで、恨んで、生きていく。

人生捨てた私だもの、何も怖くない。
生きているのは、あなたを、陥れるためだけに。

生きているのは、あなたをくるしめるためだけに。