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もんく [とある南端港街の住人になった人]

テーブルマウンテンでボール遊び

テーブルマウンテンの上でボール遊びをする。

ボールが転がってテーブルの外にこぼれそうになるとみんながそこに集まってきて議論を始める。あと5cm位なら大丈夫じゃないかな? いやあと2cmだろう。落ちるといけないから網を張ろうか。見張りを付けて24時間見張っていたらどうだ? 見張りったって誰がやるんだよ。人数少ないんだから。おまえやれよ。

ボールが外にこぼれちゃったら終わりなわけだからとりあえずはどうしても端っこで食い止めようとする。それは正しいと言えなくもないがそうでもない。



工業生産の品質を考える場合に、NG比率は一つの指標になる。全体数=OK+NG だからNGが少なければOKが多いわけで、それは品質が良いと言うことになるはずだ。はずだ、けれども単にそれは"はず"に過ぎない。本質的にはそれは崖っぷちの議論であって最終手段なのだ。本当はそれはもうやるべき事が無くなってそれしか手立てが無い場合にする議論だろうと思っている。

だから本当はそれは品質なんかじゃない。

品質を議論するのならば、ボールをテーブルのセンターにどう集めてそこでどう楽しく遊ぶかを考えるべきなのだ。ボールが落ちなきゃ良いやなんてのは全然品質をどうにかしようとしているのじゃなく、品質を放棄しているのと同じだ。品質と言うのは限りなくボールを中央のゴールに近づけるた事であって、ボールが落ちるのをどうしようなどと言う消極的な話ではないのだ。


買う方は"良いもの"を買いたいわけで、決して"ダメじゃないもの"を買いたいとは思わないでしょう?
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