駅の階段を地上階まで下りたところにあるちょっと大き目のコンビニか小さめのスーパーのようなお店です。
これが何がどう面白いかと言いますと、まず、値段が安いのです。どうして安いかと言いますと、マレーシア政府が低所得者を救うために大手スーパーマーケット・チェーンのMyDin(マイディン)と組んで低価格商品専門のスーパーを作ったからです。
だからここに置かれている商品のほとんど、多分80%以上はプライベート・ブランド。ただ、供給元がMyDinだからそっちにあるMyDinブランド製品と同じ程度の値段になるのかなと思いますが、MyDinより安そうです。税金から補填されているのでしょうか? (だとしたら自分のような者があまり買いに行っては良くないかも知れませんね。)
で、面白いなと思ったのが階段に向かって張られていた1 Malaysia shopのポスターの写真です。右から中華系の女の子、マレーの男の子、インド系の女の子がマレーシア国旗の前で手をつないでこちらを見ています。
今の政権のスローガンが1 Malaysiaなので当然と言えば当然なのですが、血を流すような紛争の無いマレーシアでもこうした事がテーマであり続ける、独立後もうずいぶん経過していますがそこに未だ問題があると言うことでしょう。最近来たばかりの外国人の自分にはそのあたりがどれだけ深刻なのかはわかりませんが。
ついでにもう1つ深刻さがわからないのが、この安いお店がけっこう空いていてお客さんが少ないことです。日本だったらこう言うお店ができると人が大量に押しかける事を想像しますけれど、この店はそうでもありません。夜中のセブンイレブン並みにゆったりと買い物ができます。
確かにマレーシアは所得格差が大きいのですけれど、乞食をしている人はほとんど見ませんしスラム街が大量にできてもいません。インフレはしていますのでそれは問題ではありますが政権がひっくり返されるほどでもないのです。
それで、この安い店にあまりお客さんがいないのですから実はけっこう困っている人は少ないのでは、と思えてしまいます。