KLCCの最上階(タワーでない)にあるそこはよく小学生が団体で来ている科学のテーマ館だ。これをやっているのはもちろんツインタワー・ビルを持っている国営石油会社ペトロナスなので中身もそれに即したものになっていた。ただ、石油やガスについてどうのこうのだけじゃなく、石油ができることと写真のような恐竜の関係や掘り出すために必要ないろいろな科学知識が盛り込まれていて多彩だ。
展示だけじゃなく体験コーナーがたくさんあるのでなかなか楽しい。ただ、普段運動などあまりしていない大人にはちょっと疲れる。きっと明日は筋肉痛になること間違いなしだろう。ディズニーランドのように提供者側が一方的に楽しませるよりはちょっと見学者を積極的にさせるタイプの展示でなかなかイケてる。
そうして全部見終わるまでにちょうど3時間もかかった。子供だましと思って侮ってはいけないのだ。
今までに国立動物園、水族館へも行ったけれど、マレーシアのこうした施設は日本のそれよりちょっと教育的な臭いが強いようだ。ビジュアル的には日本の施設の方が(廃れていない施設に関して)単純に楽しめるけれども、マレーシアはもう少し真面目で教育を考えて体験させたり触らせたりする方を重視しているように見える。
もちろん日本の施設もそれを考えていないわけではないけれど、どうしても親たちの興味を引くものにしなければ入場者が来なくなって維持費が工面できないと言うことか、見せて楽しませる方に重点を置いているのかも知れない。日本人は今や動物園や水族館を今や教育施設だとは思ってはいないから仕方ない。
マレーシアは子供たちの教育も企業の責務と考えているふしがあるので国営ならなおさらなのかな。
話は前後してしまうけれども、この施設に入ってすぐにある導入部の解説アナウンス(英語)がこの施設の趣旨をよく物語っていた。(英語でも子供向けだからわかりやすい。)
自然の素晴らしい映像をいくつも見せた後に、この自然の造形パターンから我々人間が学んでいろいろなものを造りだしていると言う下り。やや強引かと思うけれども、科学の進歩を単に人間の叡智の産物と言うのでなく自然のおかげとしているし、またこれを進めることが明るい未来を作ると言うことを印象付ける。
キレイ事と言えば言えなくもないが、どう進もうとも原点を忘れないで行こうと言うことでもある。日本だとこんな大上段に構えた言葉はテレビから流れてくるアメリカ大統領の演説だけと決まったようなものだから、そうした意味ではマレーシアがちょっとうらやましい。
上の写真はラップを歌うティラノサウルス。
このコーナーに入ると律儀に1人1人に歌ってくれる。

KLCCの地上階エントランスにフォーミュラ・カーが展示されていた。レースに詳しい人なら見たことのある車体かもしれない。ミント・グリーンの部分がペトロナスの色、その他は云わずと知れたあのドリンク、Karting Daengだ。