もんく [とある南端港街の住人になった人]

サンバル君、溺れかける

今日はしこたま雨が降った。

工場の窓から見ていたら道が水没して運がの様相。
いつもより少し長い雨だったが暗くなる頃には止んだ。
午後9時、サンバル君で工場を出ようとするとそこにいた人が言った。
道がプールになっているよ、と。
雨が止んでからもうだいぶ時間が経っているのでそれほどでもなかろう、と思った。
少し走って角を曲がると何も無いはずのところで10台ほどの車がテールランプを見せて停まっている。
先頭のところまで行ってわけがわかった。
濁った水でいっぱいになった道を向こう側からカブが渡ってきていた。
水深は20cmまではなさそうだがよろよろしている。
そんなに深刻でもなかろうに。
と、サンバル君を前進させた。
30mほど進んで理解した。
ただの水たまりではなく、流れがあるのだった。
右から左へと、かなり強い。
ハンドルをとられて左に流される。
とりあえずエンジンは止まる気配なく、道路はフラットなのは知っているのでそのまま進むことにした。
直線はさらに50m以上はあったはず。
暗くて見えないが直進すれば道を外れはしないだろう。
水深はさらに深くなる。
もうそろそろ終わるかと期待するもカーブを過ぎてもまだ水深は深い。
足首まで濡れている。
それにしてもエンジンは止まらない。
立ち往生したら終わりだろうか。
誰もここまで追っては来ないし何しろ暗い。
しばらく行くと車が1台止まっていた。
中に人がいる。
エンジンが止まってしまったのか?
と、心配しても助けられる状況ではないが。
ふっと、水面の色が変化したように見えた。
急に水深が浅くなりアスファルトが見えた、らしい。
よかった。
どうにかなるものだ。

ところで、まだまだ雨季は続く。
明日からどうすれば良いのだろう。
車で通勤しても同じだろうし、もう少し水深があるとどうなるか…
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