今日も学習支援だったが、今日だけは数学。
実は数学は前に断った。なぜなら、答を求められれば回答できるが、教科書を見てみたところ以前と指導方法がちょっと違っているようだったので助言してあげる事が難しいなと思ったのだった。だが、今日は1人の講師の方がお休みなのでリリーフとして入った。
幸いにも自分で学習を進められる子だったのでどうにかなった。夏休みの宿題があり、答え合わせできる資料もあった。全ては順調で横にいるだけで済む・・・と思いきや、そうでもなかった。
その子は成績優秀で問題集を次から次へと解いて行くのだが、その解き方はまるでパズルをやっているようなもので、習ったやり方や公式に当てはめる、つまりパターンマッチングだった。そして、時々正解とは違う答を書いてしまった。不正解が出る度に答え合わせをして次へ進めば良いとも思えたが、一旦止めてこう質問した。
「そこはなぜ間違ってしまったの?」
理由がわかっていれば良いが、わからなかったり曖昧だった場合には一旦止めて理由を掘り返す。大まかに2つの理由があるとわかった。
1) ウッカリ←けっこう多い
2) パターンは理解していても意味を理解していない
総じて言えるのは、「答さえ書いてあればとりあえず良い」という志向がある。計算方法を空いている欄に書く事ができるようになっているが、自分で簡単と思うものは書かない。学校では昔も今も個別にどのように考えてやっているかなど見ている暇は無いわけで、30人中でできなかった生徒が何人かいればそっちには問題があるとわかるが、ほぼ正解の子は大丈夫だろうとなって終わり。当たり前だ。
意味を理解していないというのは、こんなやり方でやっている限り、不正解の子でも正解の子でも同じ程度にいるかもしれない。というのは今日の成績の良い子が絶対値を求めよという問いに対して負の値を解答欄に書いていたからだ。理由は、やり方だけ覚えていて絶対値の意味を知らなかったから。これは一例だが、はっきり言って、そんなのばかり。
この意味で我々の受けた詰め込み教育時代と実はそう変わっていないのだろうと想像できる。