【???】
「メリークリスマ~ス☆」
【アシ】
「……なんですか、アナタは。ココは関係者以外立ち入り禁止ですよ。勝手に入ってこられては困ります」
【???】
「えっ!? いや、わたしは健さんに呼ばれて……」
【アシ】
「ウソ言わないでください。アナタなんて知りませんよ」
【???】
「だから、わたしは……!」
【アシ】
「さあ、早く帰って……」
【羽倉崎】
「ただいま~」(仕事から帰ってきた)
【アシ】
「あ、先生! いいところに!」
【羽倉崎】
「ん? どないしたんや??」
【アシ】
「実は、ヘンな女の子が家にやってきて……」
【羽倉崎】
「ヘンな女の子??」
※ヘンな女の子を見やる羽倉崎。
【羽倉崎】
「おお! 香奈枝(かなえ)ちゃんやないか!」
【アシ】
「えっ! 香奈枝……!?」
【羽倉崎】
「うん。クリスマスケーキ作ってって頼んでたんや」
【アシ】
「なんだ、そうだったんですか~。そうなら早く言ってくれればよかったのに~」
【香奈枝】
「そう言おうと思ったのに、あなたがその好きを与えなかったんでしょ~!」
【アシ】
「アハハ、そうでしたね。すいません」
【香奈枝】
「ほなコレ、クリスマスケーキな」
【羽倉崎】
「おう! ありがとう☆ 『しゅごキャラ!』と『ゲームセンターCX9.0』のDVD借りてきたんやけど、一緒に観ぃへん?」
【香奈枝】
「あ、ごめん! 今日はもう遅いから帰るわ!」
【羽倉崎】
「あ~、たしかにそうやな。今日はもう遅いもんな」
【???】
「おい、香奈枝!」
【香奈枝】
「あ! お兄ちゃん!」
【羽倉崎】
「あ、悠くん!」
【悠】
「こんな夜遅くになにしてんねん!」
【香奈枝】
{ごめん! ちょっと届けモンがあって~、えへへ~☆」
【悠】
「『えへへ~☆』やあらへんで、ホンマ……」
【香奈枝】
「で、なんでお兄ちゃんはここにおんの??」
【悠】
「今日はもう遅いから、一緒に帰ろう思てな」
【香奈枝】
「そうなんや! えへへ~☆」
【悠】
「コラ! そんなに引っつくな!」
【香奈枝】
「ええやん! 寒いんやも~ん☆」
※そういって、ふたりは帰って行きました。
【アシ】
「で、さっきのはいったい誰だったんですか?」
【羽倉崎】
「近所に住んでる子や。香奈枝っていう子なんやけどな」
【アシ】
「そうだったんですか」
【羽倉崎】
「ちなみに阪神ファン☆」
【アシ】
「ふぅ~ん……」
【羽倉崎】
「じゃ、DVDでも観よか」
【アシ】
「はい」