植木等は、日本の俳優、歌手、タレント、ギタリスト、コメディアンであり、
「ハナ肇とクレージ―キャッツ」のメンバーである。
私としても、小さい頃からテレビをつけるとしょっちゅう出ていて、とても顔馴染みで生活の中で親しんだタレントである。
その様な流れの私の生い立ちの中で、頭の中に鮮明に残っている曲がある。
植木等がステージで踊りながら歌った、スーダラ節である。
ステテコ姿で、からだをくねらせて、、、(スイスイ スーダラった~)っと
おもしろかったなぁ~! たのしかったなぁ~!
スーダラ節
ちょいと一杯の つもりで飲んで
いつの間にやら ハシゴ酒
気がつきゃ ホームのベンチでごろ寝
これじゃ身体に いいわきゃないよ
わかっちゃいるけど やめられねぇ
アホレ スイスイスーダララッタ
スラスラ スイスイ水
スイスイスーダララッタ
スラスラスイスイ水
スイスイスーダララッタ
スラスラスイスイ水
スイスイスーダララッタ
スーダララッタスイスイ できたもんな
小学生の頃は、植木等は実際に酒好きで、ちぁらんぽらんな人だと思っていた。
でも、大人になってからみた実際の植木等は、付き人の小松政夫の証言などによると、基本的には物静かで生真面目であり、一度も頭ごなしに怒鳴られたことはなかった。ただ、女遊びやギャンブルは嫌いで、その点は大変厳しく指導されたとのことだ。もらった給料は、こずかいを除いてすべて夫人に渡し「貧乏人の倅」を自称していた。食事なども、毎日同じおかずでも不平不満を言わず、酒も飲まなかった。「どん底でも平気だ」と語っていたとのことだ。
スーダラ節の作曲者は、萩原哲晶 作詞者は、青島幸雄である。
レコード制作時、靑島のかいた歌詞を読んで「とても歌えない」と躊躇した植木は、コメディアンとしてのイメージとは違い、大変に 真面目な性格だったようだ。浄土真宗のお寺の住職だった実父に相談したところ、「わかっちゃいるけど やめられない」とは、人の心の弱さ、人間の矛盾をついた真理で、親鸞聖人の教えに通じるので、ぜひ歌いなさい」と後押しされる。
そして曲は大ヒットする。
そのお気楽なイメージから、植木等と言えば、(無責任男)と言われるようになる。
ギターについて
それから、植木等のイメージから、ギタリストということも、なかなかピンとこなかったが、自分が50歳を過ぎて、ジャズギターに惹かれ始めたころ、動画サイトで植木等がギターを弾いているのを、偶然に見つけた。植木ひとしが65歳ぐらいの時のコンサートである。
それまで植木がギターを抱えているのを、何回となく観てきていたが、コメディアンだから、格好だけでギターを抱えているように感じていた。実際は弾けないんだろうなぁって? でもその実際に弾いている動画を見て、その素晴らしい演奏に鳥肌が立った!!
まず彼が曲に対してその良さを、真面目に表現しようとする姿勢が強くつたわってくる。
彼の出すギターの音色が硬く心地よい。
エフェクターなどで、作られた音でなく、ギターとアンプ直結の音である。
この時の曲目は、
スターダスト
黒いオルフェ
ラ・クンパルシータ
テーマだけの演奏で、アドリブはなかったが
それだけでも素晴らしく十分満足のいく演奏だと思う。
演奏中の彼の表情が特に良い!
使用ギターは、ギブソンのES-175 (1964年製らしい)
自分も欲しいけど、ちょっと無理
でも、いつかきっと巡り合えるかなぁ~